布端の始末
インディアンクロス・ジャバクロス・アイーダなどのクロスステッチに適した布は、
裁ち目がほつれやすいので、ジグザグミシン又は、
布端をあらく巻きがかりしてほつれ止めをしておくと、
手元がすっきりして刺しやすくなります。
布目ゲージ、図案の大きさ、図案の配置、
出来上がりの感じを考えて、布は多めに用意した方がいいでしょう。
図案の見方
刺繍の糸番号を確かめながら刺しますが、
わかりにくいときは色鉛筆やサインペンで色を付けると見やすくなります。
普通、布目は縦・横各1目を1ますに数えますが
縦・横各2目を1ますと数えたりすると仕上がりが大きくなります。
糸の長さ
一回に刺すときの糸の長さは、50p位がいいでしょう。
糸が長いとからまったりして刺しづらく、
仕上がりに一番大事な糸の光沢がなくなってしまい
美しさも半減してしまいます。
ラベルを持って、糸の端を引き出します
糸の通し方
何本どりかに合わせた糸の糸端をそろえ、まとめて軽くしごきます。
糸端を2〜3p輪に折って針の穴の部分にかけ、しっかり押さえて針を抜きます。
この糸輪を針穴に通します。
刺し始めの位置
きちんと布目のゲージと模様の目数を数えておけばどこから刺してもよいのですが、
布の中央に糸印をつけて全体の目数を確かめて
中央から刺す方が間違いが少ないでしょう。
刺し始め
刺し始めは刺しゅう糸の本数が偶数(2・4・6本)の場合は、
半分の本数(1・2・3本)をとり、二つ折りにして糸端を輪にして通し、
裏側で止めてから刺し始めます。
奇数(3本)の場合は、糸端を結んで同じように止めて刺し始めます。
この方法だとあとからの糸始末がないので簡単で便利です。
↑ループメソッドと言います |
1本の場合、刺し始めは針の長さの2倍を裏側に残しておき、
刺し終わってから渡ってる糸に2〜3p通して始末します。
刺し終わり
裏に渡っている糸に2〜3pくぐらせて切り、始末をします。
目をとばして刺す場合も2〜3目位までで、それ以上のときは
裏の糸にくぐらせたほうがきれいに仕上がります。
ステッチを切らないように注意して切って下さい。
糸のよれ
刺しているうちに自然に糸がよれてきますので、
針を回しながら糸がよれないように揃えて刺すと
ふっくらときれいに刺し上がります。
また刺し始める前に刺しゅう糸の細い糸1本ずつを
ほどいてよれないように糸を整えるとよいでしょう。
よれないように、ときどき針を回す
糸の引きかげん
同じ色の糸で刺す部分が離れているときには、
いったん糸を切るか、裏の布の織糸の中を通すようにします。
糸の引き具合は、下の糸は少しきつめに、
上の糸は少し緩めに引くと良いでしょう。
布目が数えられない布を刺す方法
布目の数えられないベルベットやサテン、
ウールやタオル地フエルトなどは抜きキャンバスを使って刺します。
荒く折られた抜きキャンバスをベースの布にのせ、
ずれないようにしっかり止めてから、抜きキャンバスの目を利用して刺していきます。
刺し終わったら抜きキャンバスの織り糸を1本ずつ抜きとります。
抜きキャンバスを使わないで刺す方法
抜きキャンバスが手に入らない場合は下の方法でも刺すことが出来ます。
布目を考えないでバイアス地のところにも刺せますので便利です。
布の他に、スエード、ニットなどにも使えます。
1、まず、和紙のトレーシングペーパー(文具店にあると思います)に 2o〜3oの方眼(方眼のます目の大きさで図案を拡大・縮小もできます)を ボールペンで描き、この方眼に図案写したり、オリジナルな図案を描きます。 2、ベースの布に、図案を描いた和紙をしつけでとじつけます。 3、先のとがった刺しゅう針(クロスステッチの針はダメ)で、 和紙の図案の上から図案通りに刺します。 4、刺し終わったら布を斜めに引っぱり、和紙を破ってとります。 刺しゅうの中に入り込んだ紙はピンセットや毛抜きなどで、丁寧にとり除きます。 ローンのハンカチなど透ける布は、裏の糸始末をきれいにしておきます。 |