タイトル TOP外来生物法(水草)

水草のお部屋

外来生物法(水草)について

概要

外来生物法とは、問題を引き起こす海外起源の外来生物を特定外来生物として指定し、その飼養、栽培、保管、運搬、輸入といった取扱いを規制し、特定外来生物の防除等を行うこととしています。

アクアリストの立場で言うと、法律で特定外来生物として指定された水草について育成ができないということです。これは新しく導入することができないのはもちろんのこと、指定された水草を以前から育成している場合でも、その水草を廃棄する必要があります。(もちろん廃棄する際は、野外に捨てるのは絶対に止めてください。処分方法は各自治体によって違いますが、生ゴミとして処分するか燃やせるゴミとして処分する形になるかと思います。)

アクアリウムでもお馴染みの水草が早々と指定されており、今後もお馴染みの水草が指定されていく可能性が高いので、その動向には注目する必要があります。

今後も新たに指定があれば、本ページを更新していきたいと思います。

なお法律について詳しく知りたい方は、環境省のHP外来生物法のページをご覧ください。

外来生物の問題点(植物)

外来生物のうち植物は、次の問題が指摘されています。

  1. 在来の植物を駆逐してしまう。

    アクアリウムに使用される水草の中で特に問題となるのは、耐寒性があるものです。日本の冬は寒いため、熱帯性のものは冬越しできずに枯れてしまう場合が多いのですが、北米原産のものなど越冬可能なものもあります。このように耐寒性があるものは、日本に帰化する可能性が非常に高いです。その中でも特に繁殖力が強いものは、在来種の繁殖を妨げ、駆逐するおそれがあるので問題となっています。


  2. 在来の植物と交雑してしまう。

    在来の同属の植物との交雑することで、種として純粋なものが絶滅するおそれがあります。アゾラ・クリスタータなどは在来のものと雑種を作ることが知られています。

指定されている水草・抽水植物

現在まで特定外来生物として指定されている水草・抽水植物は次のとおりです。(主にアクアリウムに使用されているものに限ります。)

各植物の詳細については、環境省の外来生物法 特定外来生物等の一覧(植物)のページの各項目をご覧ください。

特定外来生物名 学名 コメント
ミズヒマワリ Gymnocoronis spilanthoides アクアリウムでは以前から知られていて、入手も比較的容易な水草でしたので要注意です。
ブラジルチドメグサ Hydrocotyle ranunculoides 似たような名前のアマゾン・チドメグサ(Hydrocotyle leucocephala)とは別種のようですが、混同されて売られていたこともあったとのことです。
オオフサモ Myriophyllum aquaticum アクアリウムでは「パロットフェザー」としてよく知られる水草です。入手も比較的容易な水草でしたので要注意です。
ボタンウキクサ Pistia stratiotes アクアリウムやビオトープでは「ウォーターレタス」としてよく知られた浮草です。ホームセンターなどでも容易に入手できた浮草でしたので要注意です。
アゾラ・クリスタータ Azolla cristata あまり市販されている浮草ではありません。日本のアカウキクサと近縁のもので、在来種の駆逐または交雑するおそれがあります。

要注意外来生物リスト(水草)

要注意外来生物とは、現在のところ外来生物法の指定を受けていないため、育成などは問題ありませんが、指定されているものと同様に害がある可能性があるものです。

要注意外来生物には、

  1. 「被害に係る一定の知見はあり、引き続き特定外来生物等への指定の適否について検討する外来生物」
  2. 「被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物」
  3. 「別途総合的な検討を進める緑化植物」
と危険度に応じて、3種類あります。

特に1については、将来指定される可能性が高いと思われます。

アクアリウムの世界では、安価で広く流通していて、容易に育成できる水草として認知されているものがほとんどです。

次にアクアリウムで関係がありそうな水草のリストをピックアップします。(3については水草がないため、リストはなし。)

1.「被害に係る一定の知見はあり、引き続き特定外来生物等への指定の適否について検討する外来生物」
特定外来生物名 学名 コメント
オオカナダモ Egeria densa 別名「アナカリス」。金魚藻として、よく知られており、金魚・熱帯魚を扱っている店であれば、どこでも入手できる水草です。あまりにも広がりすぎたため、逆に規制を受けなったようです。
コカナダモ Elodea nuttallii 前出のオオカナダモと良く似た水草ですが、環境省のHPによると意外にも観賞用としては、ほとんど流通していないようです。
ホテイアオイ Eichhornia crassipes 安価で売られている浮草です。高光量が必要で、サイズも大きいので水槽に入れることは少なく、主に屋外で用いられているかと思います。
2.「被害に係る知見が不足しており、引き続き情報の集積に努める外来生物」
特定外来生物名 学名 コメント
オオサンショウモ Salvinia molesta 「アクアリウムで楽しむ水草図鑑」「世界の水草728種」のどちらもオオサンショウモの学名はSalvinia auriculataとなっており、リストの学名とは違っていますが、同種なんでしょうか?
ハゴロモモ Cabomba caroliniana 別名「カボンバ」。前出のオオカナダモと同じく、金魚藻として広く流通しています。
アメリカミズユキノシタ Ludwigia
repens
アクアリウムでは、「ルドウィジア・レペンス」や「レッド・ルドウィジア」として良く知られた水草です。古くからレイアウトなどでも良く使用されている水草です。
ハナガガブタ Nymphoides aquatica アクアリウムでは、「バナナ・プラント」として良く知られた水草です。殖芽がバナナのような形状で、見た目がおもしろいことから、比較的流通量は多い水草です。
ナガバオモダカ Sagittaria graminea アクアリウムでは、「ジャイアント・サジタリア」として知られている水草です。あまり流通量は多くないように思います。