昨日、国税庁から平成16年の路線価が発表されました。新聞報道の内容は大体
次のとおりです。
1 大阪圏は7.7%下落で13年連続。東京圏2.7%、名古屋圏6.0%に比べて低迷。
2 梅田、なんばと京都河原町駅周辺が横ばい。残る地区は下落が続く。
3 特に周辺部は10%以上の下落となったところが多い。
4 豊岡駅21.4%、姫路市駅前御幸通20.0%などが下落率の大きかった地点。
以上のことから、都市中心部では下げ止まり、周辺部は引き続き下落という二極化
が今回改めて確認されたようです。ただ、実態はこの数字以上に既にドラスティック
に変化しているように思います。私の事務所のある堺筋本町では昨年あたりからマ
ンションの建築ラッシュが始まりました。テナントビルの空室が目立つ中、次々と新し
く綺麗なマンションが出来上がっていきます。今後は小型スーパーや託児所、塾など
の進出もあり得ます。堺筋のビル街をビジネスマンやOLに混じって、小学生がランド
セルを背負って闊歩している・・・。5年前には想像もしなかった現象が近い将来現実
になるかも知れません。
周辺部から中心部への人の流れは今後も続くと思います。前回のコラムでも書いた
ように長期的には人口が減少していくので、地域の「選択と集中」が起きるでしょう。
大阪の問題点の一つとして経済規模に比べて割高な地価が指摘されていましたが、
収益還元の観点から適正価格に落ち着けば、経済効率も良くなると思います。
失われた13年を越えて、大阪圏も新しい時代の風が吹き始めました。アンテナを張
って時代の流れを見極めていく必要がありそうです。
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