マスコミの論調がこの数ヶ月で一変しました。昨年前半は、金融危機が目前

に来そうなニュースばかり。財政の悪化、少子高齢化の進展、中国の経済的

脅威、デフレスパイラル。日本はどうなってしまうのかという強い不安を感

じるものばかりが目に付きました。しかし、今年に入ってからの内容は、株

価の上昇、上場企業の増収増益、設備投資の改善、最近は雇用や消費の改善

までが、新聞の紙面を賑わすようになりました。



全国で最も弱含みとされていた大阪でも、中心部は東京資本が流れ込み、す

でに地価が上昇し始めているところもあるという話も聞きます(収益性のあ

る場所に限るようですが)。こうした改善の動きは暗いトンネルからようや

く抜け出して、目前に光が見えてきたような明るい気分にさせてくれます。



ただ、このままだと根本的な問題は又先送りされてしまうのではという不安

も感じます。財政も国債の更なる増額で今年は更に悪化しましたし、2006年

からは人口は減少していきます。年金制度改革も根本的な問題解決にはほど

遠いです。これらの問題はそう遠くない将来に必ず直面することになるでし

ょう。親の作った借金を子供や孫に返済させるようなことでいいのか?この

根本問題が解決されない限り、景気回復も極めて一時的な現象のまま尻すぼ

みになっていくような気がしてなりません。



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