用語集

0〜9 α〜ω
            
            
         

戻る [自動車部] [GT]


0〜9

280馬力(にひゃくはちじゅうばりき)
日本国内で生産された車を日本国内で販売しようとするときに適用されるエンジン出力の自主規制枠。
名目上「自主規制」という言葉が使われているが、これを越えると販売の認可が下りないため、国内販売の国産車がカタログ上で280馬力を越えることはない。
海外のメーカーも最近では広まってきたため、規制枠の見直しor撤廃の噂もある。
2JZ(にじぇいぜっと)
スープラのターボモデルに搭載されるエンジンで、非常にパワフルなエンジンであるとともに頑丈なエンジンであることでも知られる。
2WD(にだぶりゅでぃー/つーだぶりゅでぃ)
自動車の4つの車輪のうち、2つを駆動させることで駆動力を得る方式。
3チャンネルABS(さんちゃんねるえーびーえす)
ABSにはその制御輪によって種類分けされるがそのうち前輪左右独立、および後輪左右同時にアンチロック制御を行うものを3チャンネルABSという。
関連用語:4チャンネルABS
4AG(よんえーじー)
歴代のレビン/トレノに搭載されているエンジンでスムーズに吹けあがる。現行モデルに搭載されている同エンジンは1600ccNAでありながら165psと、リッター当たり100psを越える
4G63(よんじーろくさん)
三菱製の2000cc直列4気筒DOHCターボエンジン
わずか2000ccの排気量にして280ps/6500rpm、39.0kgm/3500rpmの出力を誇る、2000ccでは世界最強のエンジン。
ランサーエボリューションに搭載されていることで知られるが、実はRVRハイパースポーツギア、エクリプス、ノンターボ版がディオンにも搭載されている。
このエンジンに匹敵するものとして富士重工のEJ20があるが、こちらは高回転向けなエンジンで数値上のスペックこそ近いが、その性格は異なる。
4WD(よんだぶりゅでぃ/ふぉーだぶりゅでぃ)
4WheelDriveの略で2WDに対して4つの車輪全てを駆動させる方式。
2WDと比べると1輪当たりの負担が減るため、トラクションがかかりやすく、高い安定性を得ることができる。反面構造が複雑となるため、エンジンの動力にロスが生じること、重量が増加することにより、燃費は悪くなる。また4輪のつじつまを合わせるのが難しく、曲がるのは苦手。ただし最近は技術の向上により、下手な2WDより曲がる車もある。
2WDの各方式とことなり、エンジン搭載位置は名称に含まれない。
関連用語:FFFRMRRR
4WS(よんだぶりゅえす)
4WheelSteeringの略で、前輪だけでなく、後輪も駆動する操舵方式。
大きく分けて後輪を前輪と反対の方向へ向ける(逆位相)制御と同方向へ向ける制御(同位相)があり、前者は車の回転半径を小さくするために、後者は姿勢変化をなるべく少なく、走行位置を左右へすばやく移動させるために行われる。実用される場合は両者を低速時、高速時で使い分けられる。
しかし、制御の難しさや挙動の違和感などから採用例は少なく、セリカ、プレリュード、GTO、あとはニッサンのHICASに見られるぐらいである。
4チャンネルABS(よんちゃんねるえーびーえす)
3チャンネル式が後輪を同時に制御するのに対して、こちらは後輪も左右独立して制御を行う。そのため、3チャンネルに対してより安定したブレーキングが可能で、タイヤのロックを防ぐだけでなく、左右のブレーキ力を積極的にコントロールすることでコーナリング中の姿勢を安定させることも可能となる。
関連用語:3チャンネルABSABS

α〜ω

μ(みゅー)
摩擦係数を表す記号で、そのまま「低μ路」とか、「μが低い」など路面の滑り安さを表す言葉として使われる。

ABS(えーびーえす)
アンチロックブレーキシステム(Anti lock Brake System)の略。間違ってもオートブレーキシステムではない。
ブレーキをかけた際にタイヤがロックすると操舵が一切効かなくなる。ABSはタイヤのロックを防ぐことで操舵が効かなくなることを防止する装置。滑りやすい路面では制動距離を短くする効果もあるが、制動距離を短くすることを目的とした装置ではない。砂利道などの路面では逆に制動距離は伸びる。
関連用語:アクティブセーフティ
ACD(えーしーでぃー)
アクティブセンターデフ(ActiveCenterDifferncialgear)の略
トラクション性能の高い4WDだが、センターデフが普通のデフだとその性能を発揮しきれない(前後輪の軽い方に力が逃げる)。また逆に均一に力を伝えるため、直結状態(もしくはLSDによる差動制限を与える)では、内輪差がカバーできず、フロントタイヤがずるずると外側へ逃げ出してしまう(アンダーステア)。
そのため、曲がるときには差動制限が無く(弱く)、加速の時には直結状態に近いのが理想的であり、それを実現したのがACDである。
また、その差動制限力はそれまで使われていたビスカスカップリングユニットによるLSDの約3倍もあり、さらなるトラクション性能の向上にも寄与した。
この機構は差動制限力を0〜直結(に近い状態)までを自由にコントロールするものであり、富士重工のドライバーズコントロールセンターデフのように、前後輪の駆動力の配分を変化させるものではない。あくまで駆動力配分は50:50が基本となる。
なお、コントロールの内容からすると余談ではあるが、サイドブレーキを引くと、センターデフはフリー(差動制限力0)の状態となり、ジムカーナなどで小さく回りたいときなどに有効な機能が備わっている。(それまではクラッチを切ることが求められた上、センターデフのLSD効果により、前輪まで減速されることになっていた)
AE86(えーいーはちろく)
1983年に登場したカローラレビン/スプリンタートレノのことで、同モデルでは最後のFRとなった。130ps(グロス)の4AGエンジンを搭載し、今となっては決してパワフルなものではないが、960kgの軽量なボディとの組み合わせにより、軽快な走りとFRならではのドライビングの楽しさを知ることのできる名車である。生産はすでに終わっているが、20年近くたった今でも人気の高い車である。
レビンとトレノは実は販売チャンネルの違いから分けられただけのモデルで、中身は同じ車であるが、ヘッドライトがトレノはリトラクタブルとなっている。実はこの機構を組み込むと厳密には重量が増加するのだが、お世辞にも明るいとは言えないライトを交換できるため、トレノの方が人気が高い。またクーペボディとハッチバックボディがあるが、空力で優れているハッチバックが好まれた。
ASC(えーえすしー)
BMWの駆動力制御システムの名称。スロットルバルブと点火時期の制御、および燃料カット機構を併用している。
AT(えーてぃー)
オートマチックトランスミッション(AutomaticTransmission)のこと。→オートマ
AYC(えーわいしー)
アクティブヨーコントロール(ActiveYawControl)システムの略
デフから左右に伝えられる駆動力を積極的に制御することによって常に変化する路面に対して最適なトラクションを得られるようにするとともに、コーナリング中の姿勢を安定させる装置。
また後輪に装備されたこの装置を積極的に曲げる方向へヨーモーメントを発生させることでコーナリングによる前輪への負担を軽減させることができ、姿勢制御とあいまってコーナリングの限界を高めることもできる。
WRCから得たノウハウを活かして三菱が開発した。

Brembo(ブレンボ)
イタリアのブレーキメーカーでレースでも数多く採用されている。当然のことながら制動力と信頼性は折り紙付き。
国産車ではSKYLINE GT-R、LANCER GSR EVOLUTIONなどに標準搭載となっている。
最近ではインプレッサWRX STi、インテグラType-Rにも搭載された。

CE9A(しーいーきゅうえー)
ランサーエボリューションシリーズのIIとIIIの型番
CD9A(しーでぃきゅうえー)
初代ランサーエボリューションの型番
cd値(しーでぃーち)
空気抵抗の大きさを表す数値で、実際の空気抵抗はこの値に全面投影面積をかけた値になる。
一般に空気抵抗の少ないとされるスポーツカーでも0.3前後の値だが、ホンダのインサイトは燃費向上のため、0.26という驚異的な値を与えられている。
ちなみに充電時間を含む24時間で2000km以上を走破したFTOEVは0.22だったとか。
しかし、ダウンフォースを得ようとするとどうしてもこの値が高くなってしまうので、要はバランス次第。
CN9A(しーえぬきゅうえー)
ランサーエボリューションシリーズのIVの型番
CO(しーおー)
HCの不完全燃焼によって発生する物質で、日本名では一酸化炭素のこと。
無味無臭無色の気体で生物に対してきわめて毒性が強く、大量に摂取すると一酸化炭素中毒となり死に至る。
関連用語:三元触媒
CO(しーおーつー)
HCの燃焼や生物の呼吸作用により生じる無味無臭無色の気体。
人体に対して直接は無害だが、温室効果の大きいガスとして注目されている。
CP9A(しーぴーきゅうえー)
ランサーエボリューションシリーズのVとVIの型番

DOHC(でぃーおーえっちしー)
ダブルオーバーヘッドカムシャフト(DoubleOverHeadCamshaft)の略
バルブを動かすためのカムを2本持っているタイプのエンジン
吸気と排気は当然のことながらその目的が異なるため、その開閉タイミングも本来個別にコントロールする必要があり、またそれによりエンジンの特性(出力、効率)の設定幅を広げる事が出来る。
一昔前に一般的だったツインカムと同義であり、高出力な高性能エンジンをあらわす名詞だったが、最近では特にスポーツカー以外などにも採用例は多い。
これは高出力=高性能ではなく、吸気と排気のタイミングを個別に調整する事は、高出力化のみならず、低公害化のためにも有効だからである。
関連用語:OHVSOHC

EJ20(いーじぇいにじゅう)
富士重工製の2000cc水平対向4気筒DOHCターボエンジン。
数値的なスペックこそ4G63に劣るが2000ccクラスとしては間違いなく最強クラスのエンジン。また4G63とは異なり高回転領域を得意とし、RB26DETTと並びターボエンジンでありながら8000rpm以上まで回る数少ないエンジンの一つ。また水平対向という形状からエンジン全長と全高を短くできる事からコーナリングに有利。
インプレッサをはじめとするスバル車に搭載されることで知られる。
ETCS(いーてぃーしーえす)
ボルボの駆動力制御システムのこと。
過給圧を調整してエンジンの出力を下げ、駆動輪の空転を止める働きをもつ。

FF(えふえふ)
フロントエンジンフロントドライブ(Front engine/Front drive)の略で、前方にエンジンを搭載し、前輪を駆動する、現在の普通自動車ではもっともポピュラーな駆動方式。
エンジン、ミッションデフなど、駆動系のパーツを全て一カ所にまとめられるため、コンパクトで居住空間が広く取れ、コストも低く押さえられ、余計な伝達パーツが無い分駆動力の伝達効率も良い。そのうえ駆動輪に重量物があるため、発進時のトラクション性能も高い。
ただし、前方に重量物が集中していることと、前輪が駆動と操舵を両方受け持っていることから前輪の負担が大きく、コーナーではアンダーステア傾向にあり、また加速時には荷重が後ろにかかるため、急加速時のトラクション性能は低い。
用法:−車/−方式
FR(えふあーる)
フロントエンジンリアドライブ(Front engine/Rear drive)の略で、前方にエンジンを搭載し、後輪を駆動する方式。
エンジンの動力をプロペラシャフトを介して後輪を駆動する。重量物が車全体にバランスよく配置でき、さらに、後輪が駆動、前輪が操舵と役割が分散しているため、タイヤの負担も偏ることがない。また加速時には駆動輪に荷重がかかるため、効率よく加速を行うことができる。
ただし、エンジンやミッションの配置の関係から居住スペースはある程度犠牲になること、エンジンの動力を伝えるパーツが増えることによるコストの増加、および伝達ロスが発生するため、非力なエンジンには向かない。
これらのことから、挙動のバランスを求めるスポーツ系の車か、大きさ、エンジンの能力に余裕のある大排気量車に採用される。

(じー)
重力加速度のことで1Gは9.8m/s2
自動車用語で使うときには加速、減速、コーナリング時に作用するそれぞれの方向にかかる力の大きさを表しており、それぞれ加速G、減速G、コーナリングGと言った呼ばれ方をする。
GOA(ごあ)
グローバル・アウトスタンディング・アセスメント(GlobalOutstandingAcessment)の略
トヨタの開発した、自動車の衝突安全性を向上させる車体機構のこと。
衝突安全ボディ自体はそれ以前からあったが、トヨタがGOAという名前を前面に押し出すことで技術のアピールになり、各社がこぞって衝突安全ボディに名前を冠し始めたのは有名(笑)
いままで製品の性能の中のひとつの要素でしかなかったものが、他との差別化とともにそれ単体で価値を持ち始めたものの好例。
他社の衝突安全ボディとしてはZONE BODY(NISSAN)、G−CON(HONDA)、RISE(MITSUBISHI)、他多数

HC(えいちしー)
ハイドロカーボンのことで、水素(H)と炭素(C)の化合物の総称。
ガソリンなどの化石燃料もHCであり、蒸発や未燃ガス、ブローバイガスとして大気に放出されることになる。
直接はほとんど無害だが、紫外線の影響により光化学スモッグを発生させる。
HICAS−2(はいきゃすつー)
ニッサンの車速感応式4輪操舵システムの名称。
マルチリンク・リアサスペンションのラテラルリンクを連結し、前後輪ともに操舵できるようにしたもの。
HID(えっちあいでぃー)
HIDとはHighIntensityDischargeの略で、それまでのハロゲンバルブがフィラメントへ電流を流す事によって光を得ていたのに対し、HIDでは高電圧をかけることによってアーク放電を引き起こし、キセノンガスと一緒に封入された水銀蒸気を発光させる。
これによるメリットは、圧倒的に明るくまた低消費電力である事。
消費電力は半分で明るさは3倍と言われている。
光の質はより太陽光に近く白い。また点灯の際には蛍光灯のような一瞬の点滅があるためハロゲンバルブとははっきりと区別がつく。

LSD(えるえすでぃー)
左右のタイヤの回転差を吸収し、コーナリングをスムーズに行わせるデファレンシャルギアだが、その機構上たとえば片方のタイヤが浮くなどして空転したとき、反対のタイヤに駆動力が伝わらなくなる。LSDとはLimitedSlipDefferencialgearの略で、この空転を抑える働きがあり、それによって高いトラクション性能を得ることができる。特にFFではコーナリング中にトラクションをかけることにより、車がタイヤの向いている方向に進もうとする力が強まり、アンダーステアの解消になるため、FFを速く走らせるためには必須のパーツとも言える。
その構造により分類分けされ、現在主に機械式LSD、ビスカスLSD、トルセンLSD、ヘリカルLSDが採用されている。
しかし、回転差を抑えると言うことはデファレンシャルギア本来の機能を阻害することであり、車は曲がりにくくなる。そのため、減速時には効果のないタイプもありこれを1WAY式と言う。加速減速ともに効果のあるのが2WAY式。加速減速時の挙動が異なることにより扱いにくさを感じる人には減速時の効きを弱めた1.5WAY式というのもある。

MIVEC(まいべっく)
ミツビシの開発した可変バルブタイミングシステム。
関連語:VTECVVT−i
MR(えむあーる)
ミッドシップエンジンリアドライブ(Midship engine/Rear drive)の略で、前輪と後輪の車軸の間にエンジンを配置し、後輪を駆動する方式。
後輪の車軸上の前方にエンジンを搭載し、後輪を駆動するものを指す。また、車軸間にエンジンを搭載するという事を拡大解釈し、前輪車軸の後方にエンジンを搭載するものをフロントミッドシップと呼ぶこともあるが、本来の分類からすればこれはMRではなくFRに分類される。
FFと同じく駆動系のパーツを一カ所にまとめられるため、コストが抑えられ、伝達効率も高い。また駆動輪である後輪に重量物があるため、トラクション性能も高く、加速時にも荷重がかかるため、加速性能も高い。そして重量物が車の中心に寄っていることにより、操舵時の車の動きが非常にシャープでコーナリング時の安定性も高い。スポーツカーとしては理想のレイアウトとなる。
欠点は車軸間にエンジンがあるため、居住空間が圧迫され、乗員数が限られ、エンジンの振動が車内に伝わりやすい。またコーナリングの限界は非常に高いが、リアの慣性力が大きく働くため、一度限界を超えてしまうとたやすくコントロールを失うことから扱うにはそれなりのテクニックを求められる。
MT(えむてぃ)
マニュアルトランスミッション(ManualTransmission)のこと。
シフトチェンジの際にクラッチ操作を必要とするトランスミッションで、ドライバーの任意のギアを選択することができるため、スポーツ走行に向いている。
ただし、最近ではATでも任意にギアを選択できるものも出てきたため、クラッチの有無で区別される。

NA(えぬえー)
自然吸気のことでNatural Aspirationの略。
エンジン内でピストンが下がる際に生じる空気圧の低下を利用しエンジン内に空気を取り入れる方式。
ターボエンジンに比べるとパワーを出すことが難しいが、レスポンスがよく、扱いやすい。
NOx(のっくす)
窒素(N)と酸素(O)の化合物であり、酸素の数が異なる窒素酸化物の総称。NO、NOがある
人体に有害で呼吸器に障害をもたらす。またHCの存在下で紫外線により光化学スモッグとなる
窒素は通常きわめて安定した物質であるが、きわめて高温な状態にさらされると酸素と結びつき窒素酸化物を形成する。
また水に溶けると硝酸となる。
関連語:三元触媒

OHV(おーえっちぶい)
オーバーヘッドバルブ(OverHeadValve)の略
基本的にレシプロエンジンではバルブシリンダの上部にあるので、そういう意味では全てOHVとなるのだが、SOHCDOHCなどのOHCエンジンと区別するためにこう呼ばれる。
このタイプのエンジンはカムがシリンダ上部にはなく、バルブには連結棒を使って動きを伝える。
連結棒が重量物となるため、高回転エンジンには向かないが、タイミングベルトが不要というメリットがある。

ps(ぴーえす)
馬力

(あーる)
半径(Radius)のことで、カーブのきつさをその半径で表している。R80などという表記をする。
RB26DETT(あーるびーにーろくでぃいーてぃーてぃー)
日産SKYLINE GT-Rに搭載される2600cc直列6気筒DOHCツインターボエンジン。
自主規制があるため280psだが、もともと500ps以上を発揮することを前提に作られたエンジンであり、潜在的なものも含めてそのポテンシャルは極めて高い。
rpm(あーるぴーえむ)
1分間辺りの回転数のことで、RevolutionPerMinutesの略
通常最大馬力、最大トルクを発生する回転数を表すのに用いられる。
RR(あーるあーる)
後輪の車軸の後ろにエンジンを搭載し、後輪を駆動する方式。
構造がFF同様シンプルでコストを抑えられること、スペース効率、伝達効率に優れることからかつては小型車に多く採用された。
しかし、エンジンを冷却するのが難しく、またMRよりもさらに後方に重量物があるため、リアの遠心力が大きく、コーナリングでは後輪が滑りやすい。
RV(あーるぶい)
レクリエーショナルビークル(Recreational Vehicle)の略
レジャースポーツなどを目的に実用性を高めた自動車のこと

SOHC(えすおーえっちしー)
シングルオーバーヘッドカムシャフト(SingleOverHeadCamshfat)の略。
それまでのOHVでは、カムバルブを駆動するアームとの間に連結棒が必要であり、高速回転を行うエンジンにとって、この重量物はバルブを駆動する時にタイムラグを生むものでしかない。
そのため、カムの動きをバルブに伝えるまでの間に余計なパーツを介さないようカムをエンジン上部に持ってきたエンジンがOHCと呼ばれるエンジンで、吸排気のタイミングを一つのカムシャフトで行っているエンジンをSOHCと呼ぶ。
ただし、エンジンの回転をカムに伝えるために、タイミングベルトが必要となる。
関連用語:DOHC
SOx(そっくす)
硫黄(S)と酸素(O)の化合物であり、酸素の数が異なる硫黄化合物の総称。SO、やSO、SOがある。
腐食性の強い物質で、単体でも金属を腐食させるうえ、水に溶けることで酸性の水溶液になる。(SOが水に溶けた物が硫酸)
また、三元触媒の働きを阻害し、排気ガス中のNOを増加させる。
SPM(えすぴーえむ)
HCの燃焼の際に生じる微粒子のことで、簡単に言うとススの細かいもの。
燃焼の促進されないディーゼルエンジンからのSPMの発ガン性が指摘されている。
完全燃焼を促進させることや、高性能フィルターにより低減させられる。

TCS(てぃーしーえす)
トラクションコントロールシステムの略
ETC、ASC、ASR、TRC、TCLなど、いろいろな呼び方がある。
関連語:トラクション

VSC(ぶいえすしー)
VehicleStabilityControlの略
コーナリング時における安定性を高めるためにトヨタが開発した制御システム
VTEC(ぶいてっく)
ホンダの開発した最初の可変バルブタイミングシステム。ホンダがこのシステムを導入してNAエンジンの高出力化に成功してから各社ともこれに追随する形となった。現在用いられているものではバルブタイミングだけ出なくリフト量も可変となっている。
関連用語:MIVECVVT−i
VVT−i(ぶいぶいてぃーあい)
トヨタの可変バルブタイミングシステムの名称。最近ではバルブタイミングだけでなくバルブリフト量も可変としたVVTL−iというのも登場した。
関連用語:MIVECVTEC

WRC(だぶりゅあーるしー)
WorldRallyChampionshipのことで、日本語では世界ラリー選手権と訳される。従って、WRCラリーと言う表記は正確ではない。
WRCはFIAが定める世界選手権であり、世界選手権はモータースポーツではWRCとF1の二つしかない。F1がサーキットを専用のマシンで周回しその速さを競うのに対し、WRCでは市販車をベースとして、閉鎖された公道を舞台とする。しかし、公道と言っても自動車が走るために整地されたものとは限らず、未舗装路は当然の事ながら、泥の中や氷の上を時速200km以上で突き進む過酷なレースである。また基本的にはコースを周回することはない。基本的に時間差をかけてスタートし、ゴールまでの時間が短いものが勝利する。レースの性格上、抜きつ抜かれつといった場面は見ることができないが、F1では見ることのできない豪快な走りは非常に迫力がある。

アイドリング(あいどりんぐ)
いわゆるエンジンの待機状態のことで、エンジンをかけた状態で、アクセルを踏んでいなくてもエンジンが回り続ける現象。
回転を継続させるためにはある一定以上の回転数を必要とし、これは車により異なる。一般には500〜900rpm程度
昔のレース用エンジンでは高回転での出力を重視するあまり、低回転トルクが小さく、アイドリング状態を保つことができなかった。
最近では最高出力以外に過渡領域での性能が重要になっているため、ちゃんとアイドリングするらしい。
アウトインアウト(あうといんあうと)
コーナーを曲がるときに外側から進入し、コーナーの内側により、最後再び外側に出ることで旋回半径を大きく取り、速い速度でコーナーを抜けるコーナリング法
関連語:インベタスローインファストアウト
アクセルワーク(アクセルワーク)
単純にアクセルを開けるだけでなく、場面に応じた速度を調整したり、その際に起こる挙動の変化を積極的に利用する技術。
アクティブセーフティ(アクティブセーフティ)
日本語では予防安全と訳される。
事故を未然に防ぐことを目的とした手段、装置のことを言い、すぐに思い浮かぶものとしてほとんどの人がABSを挙げると思うが、バックミラーやヘッドライトなどの保安部品も立派なアクティブセーフティ装置である。最近登場したものでは居眠り防止装置と言うものもある。
関連用語:パッシブセーフティ
圧縮比(あっしゅくひ)
ピストンがもっとも下に来たときのシリンダ内の体積をもっとも上に来たときのシリンダ内の体積で割った値。
これが大きいほどトルクパワーともに大きくなるがオクタン価の低い燃料ではノッキングが発生しパワーが落ちるだけでなく、エンジンを壊す要因にもなる。
アテーサET−S(あてーさいーてぃーえす)
ニッサンの4WDシステムの名称で、電子制御によって前後輪のトルク配分を行う。
アナログメーター(あなろぐめーたー)
中心から円周に向けて延ばされた針の傾きにより指示を指し示すタイプの計器
数値を直接表示するデジタルメーターと異なり、正確な数値を読みとるには向かないが、「今いくらぐらいか?」を瞬時に読みとれる利点がある。
アライメント(あらいめんと)
路面との間において、車輪が車のどの位置にあるかを示すもの。また位置だけでなく車輪の取り付け状態などのことも表す。
アライメントが狂っていると言えば、車輪の取り付けが適切でない状態を言い、直進安定性が悪くなったり、加減速時にハンドルを取られたり、タイヤが偏磨耗を起こしたり、コーナリングで姿勢が乱れやすくなったりと、ロクなことがない。
アンダーステア(あんだーすてあ)
コーナリング中に前輪がハンドルを切っているほど曲がらない状態を言う。前輪の旋回速度が後輪の旋回速度より大きくなっている状態。
車の運動理論的な意味合いで言えば一定半径の円周上を旋回するとき、段階的にスピードを上げていくとその半径が大きくなることを言い、本来はこちらが正しい意味合い。
関連語:オーバーステアニュートラルステア
アンチノック性(あんちのっくせい)
使用している燃料がどれだけノッキングを起こしにくいかを表すもの。
関連語:オクタン価
硫黄(いおう)
単体では黄色い結晶を持つ固体。
燃料中にこれが含まれていると燃焼によりSOを発生させる。
インストルメントパネル(いんすとるめんとぱねる)
速度計等のメーター類が並ぶ部分のこと。一般にインパネと略される
インタークーラー(いんたーくーらー)
過給器を持つエンジンでは過給の際に吸気温度が上がってしまうため、空気の密度が下がってしまい、せっかく圧縮した効果も薄れてしまう。
この温度を低下させることにより効率的に過給が行えるように冷却を行う装置をインタークーラーという。
温度が下がるほどより吸入効率は上がるが、単純にそれだけを求めて設計するとレスポンスの低下や圧力損失の増大が起こる。
走行風を当てて冷却する空冷式と冷却水を循環させる水冷式があるが、最近ではほとんどが空冷式となっている。
インディペンデント(いんでぃぺんでんと)
左右を独立させたサスペンション形状をインディペンデント(独立懸架)という。
構造は複雑になるが、左右のサスペンションが影響しあうことが無いため、接地性が高く、サスペンション設計の自由度も増す。
関連語:リジットアクスル
インテリア(いんてりあ)
車の内装のこと。
関連用語:エクステリア
インパネ(いんぱね)
インストルメントパネル(instrument panel)の略
インベタ(いんべた)
コーナーの内周に沿って曲がっていくコーナリングを言い、最短距離を走れる代わりに旋回半径はもっとも小さくなり、それに見合った速度まで減速する必要があるため、結果的には遅くなるため、敵車の走行ラインをふさぐときに使う。また、の大きなコーナーではアウトインアウトよりも速い場合がある。
関連語:スローインファストアウト
ウィンカー(うぃんかー)
方向指示機のことで、主に曲がるとき、車線変更時に用いられる。
車を直進以外の方向に動かそうとするときに周囲にそれを知らせるための装置であり、割とよく見かけるが動き始めてから出しても電気のムダでしかない。
車の運転中は相手の表情も見えない、声も聞こえない状態。ウィンカーは自分以外の相手に自分の意志を伝える装置。意志表示ははっきり行おう。
ウィング(うぃんぐ)
ダウンフォースを得るために、飛行機の翼のような断面形状の羽を上下逆さまに付けたパーツ。
車とは上面が丸くなっており、このままでは速度が上がるに連れ浮き上がる力も強まるため、それを抑え、より強い接地力を得るのが目的。
よく「飛びそうな格好」と言われるがそれを抑えるのが自動車におけるウィングの役割である。
関連語:エアロパーツ
ウィンドウウォッシャ(うぃんどううぉっしゃ)
フロントガラスやリアガラスを清掃する機構。及びそれに用いられる洗浄液のこと
もともとは清掃を行うだけのただの洗剤であったが、最近では油膜落とし、撥水剤、解氷剤入りなど単なる洗浄にとどまらないものも多い。
しかし、撥水剤入りはワイパーが痛みやすい、ガラスやボディの汚れを定着させてしまうため、オススメしない。
ウェットコンディション(うぇっとこんでぃしょん)
路面が濡れた状態のことを指す。
完全に濡れている状態と区別して、湿っているだけの状態をハーフウェットと言うこともある。
エアクリーナー(えあくりーなー)
エンジンの吸気系の一番最初にあるフィルター
エンジンに取り込む空気からゴミを除去することでエンジンを保護する目的で設置されている。
ゴミを取り除くことが一番の目的であるが、これの材質、形状などにより、吸入効率がことなるため、各クリーナーメーカーとも、値段、集塵効率、吸入効率を研究し、競い合っている。
乾式と湿式があり、湿式の方が集塵効率が高いため、その分メッシュを荒くすることで吸入効率を高められると言う利点もあるが、付着させているオイルがエアーフローメーターを誤動作させる可能性もある
とはいえ、適量を守っていれば神経質になる必要はない。そのため、洗浄より交換の方が確実でメーカーもそれを推奨しているのがほとんど。
乾式は逆に洗浄によって繰り返し使えることを売りにしているものも多い。
形状や方式、性能にもさまざまなものがあり、どれがベストとは一概に言えず、集塵効率と吸入効率、それに値段を考慮して選択するのが適切。
エアバッグ(えあばっぐ)
ハンドルやダッシュボード内に格納されており、急激な減速を感知して瞬時にふくらみクッションとして作用する安全装置。
これによりハンドルやダッシュボードに頭部および胸部が直接衝突することを防ぐ。
一般には単純にエアバッグと呼ばれているが、搭載されているそのほとんどは正式にはSRS(SupplementalRestraintSystem:補助拘束装置)エアバッグであり、その名の通り(シートベルトの)補助安全装置であり、シートベルトの着用を前提として乗員の安全を確保する。
シートベルトの着用が無ければ腰ごと浮き上がるため、エアバッグを飛び越える形でフロントウィンドウを突き破ることになる。
また、急激な勢いで膨らむエアバッグに自らつっこむ形になり、衝撃も増すことになる。
最近では横からの衝撃を緩和するサイドエアバッグも見かけることが多くなった。
関連用語:パッシブセーフティ
エアーフローメーター(えあーふろーめーたー)
エンジンの吸気系統で、エアクリーナーの後ろについている電子パーツ
ここを通る空気の量を測定することで、それに見合った最適な燃料噴射を行わせるための流量測定器
そのため、キャブレター車など、電子制御燃料噴射でないエンジンにはない。
また、吸い込んだ空気の量ではなくインテークマニホールドの圧力と回転数の関係から空気量を求める方式にもついていない。
この方式をDジェトロともいい、これに対してエアーフローメーターを採用している物をLジェトロと言う。
単純にエアフロと略すことがある。
関連語:フラップバルブ式エアーフローメーターカルマン渦式エアーフローメーターホットワイヤー式エアーフローメーター
エアロパーツ(えあろぱーつ)
車の周りの空気の流れを整えることにより、空気抵抗の低減、冷却効率のアップ、ダウンフォースを得ることを目的としたパーツ。
しかし、外観のイメージがこれにより大きく変わることから、実用的な意味合いよりもドレスアップパーツとしての効果が大きい。
空力パーツは全体のバランスが重要であり、単体の性能向上がそのまま速さに結びつくわけではない。
性能の善し悪しは別として市販状態がバランスのいい状態と言える。
これを目的としたパーツには明確な名詞を持つものとして、エアダム、リアスポイラー、リアウィング、リップスポイラーなどがある。
ちなみにスポイラーとは車体に直付けされた翼のことであり、ウィングとは車体から離れた状態で取り付けられた物を指す。
関連用語:cd値
エキゾーストノート(えきぞーすとのーと)
車の排気(Exthoust)音のこと。車を移動手段という以上に思っていない人には単なる騒音(笑)なのだが、車好きにとってはそれぞれの車がそれぞれの個性を奏でる楽器のようなもの。あまりやかましいのは困るけど…
ちなみにエギゾースト、エグゾーストなど、人によっては読み方が違う。
エグゾーストがもっとも本来の読みに近いとは思うが、「エキマニ」がすでに一般的になっているのでエキゾーストで統一すべきか?
エキゾーストマニホールド(えきぞーすとまにほーるど)
エンジンの各シリンダを出てきた排ガスが一本にまとまる集合管。しかしながら単にひとつにまとめるだけでなく、それぞれの影響を考慮し、効率良く排気することでエンジンの出力性能にも大きな影響を及ぼす。エキマニと略されて呼ばれることが多い。
エクステリア(えくすてりあ)
車の外観のこと。
車高を落としたりエアロパーツを纏ったり、カラーリングを施したりステッカーをおごったりといった方法でドレスアップを行っている。
関連用語:インテリア
エンジン(えんじん)
推進力を生み出す原動機のこと。一般には単に「エンジン」というと自動車のものを指す。
自動車のものだけに限定してもその種類はいくつもあり、大きく分けるとピストンの往復運動を回転力に変えるレシプロ(往復動)エンジン、ローターを回転させることで駆動力を得るロータリーエンジンが現在存在する。またレシプロエンジンにはその形状により、直列、水平対向、V型があり、それぞれピストンシリンダの数によりさらに種類が存在する。
他、使用する燃料によりガソリンエンジンディーゼルエンジンに分類されるが、ロータリー式のディーゼルエンジンはまだない。
オーバーステア(おーばーすてあ)
コーナリング中にハンドルを切っている以上に車が向きを変えることを言う。後輪の旋回速度が前輪の旋回速度より大きくなっている状態。
車の運動理論的な意味合いで言えば一定半径の円周上を旋回するとき、段階的にスピードを上げていくとその半径が小さくなることを言い、本来はこちらが正しい意味合い。
関連語:アンダーステアニュートラルステア
オーバーヒート(おーばーひーと)
エンジンが冷却能力以上に発熱し、水温が異常上昇してしまう現象。
この状況を継続するとエンジンの焼き付きが起こり、エンジンが壊れてしまう。
オーバーヒート時にはエンジンを止めずにアイドリングを継続してエンジンを冷やすこと。エンジンを止めると冷却系統も止まってしまうため、エンジンを止めるのは逆効果となる。
ただし、冷却水が何らかの理由で無くなってしまった場合(これがオーバーヒートの原因の可能性もある)は、すぐにエンジンを止める必要がある。ヒーターを全開でかけても熱風が来ない場合、冷却水がないと判断できる。
オーバーフェンダー(おーばーふぇんだー)
タイヤのサイズを拡大するためにボディをはみ出さないよう、外に張り出させたフェンダーの形状を言う。
オーバーラップ(おーばーらっぷ)
レシプロエンジンでは、ピストンの上下動により、空気を吸い込んだり、吐き出したりしているが、吸気と排気の両方のバルブが開いているタイミングが存在する。
これでは排気の時には吸気側に、吸気の時には排気側からの流れが出来てしまいそうだが、慣性力(要は勢いがつくと止まらないと言う状態)が働くため、吸気のためにピストンが下がり始めてからも排気は続く。
そのときに吸気側が開いていると、ピストンが下がることによる吸気に加え、排気が逃げる分が引っ張られる形になるため、より吸気が増えることになる。
これを利用するために、排気バルブと吸気バルブの両方が開いている状態、もしくはその時間のことをオーバーラップと言う。
なお、同様にピストンが上がり始めるときに吸気バルブを閉めるのではなく、吸気の慣性力を利用し、ピストンが上がり始めてからも吸気バルブが開いている状態もある。
オーバーレブ(おーばーれぶ)
エンジンの性能保証回転数を超えること。この状態を継続するといつかエンジンが壊れる。
関連語:レブリミッッターレッドゾーン
オクタン価(おくたんか)
ガソリンアンチノック性を表す数値。
ノルマルヘキサンを0、イソオクタンを100とし、その混合割合におけるアンチノック性を元に値を測定している。
そのため、オクタン価100でもノッキングを起こさないわけではなく、実際100以上のオクタン価も存在する。
一般に公開されているオクタン価は低回転時における値であり、高回転時にはもう少し低い値となる。
関連語:ガソリンハイオクガソリンレギュラーガソリン
オフセット衝突(おふせっとしょうとつ)
車の前方に対する、部分的な衝突のことを言う。
フルラップ衝突に比べ、衝突を吸収できる範囲が狭いため、被害はより大きくなる。

カウンターステア(かうんたーすてあ)
オーバーステアが発生したときにハンドルを外側に切ることで車の動きとハンドルの向きを合わせ、オーバーステアを打ち消すテクニック。この操作を行うことを一般に「逆ハンを切る」「カウンターを当てる」などという。
過給器(かきゅうき)
NAエンジンがシリンダの負圧を利用して空気を取り入れるのに対し、強制的に空気を押し込むコンプレッサーのこと。
スーパーチャージャーターボチャージャーが一般的だが、それぞれ一長一短があり、エンジンを搭載する車の用途に合わせたものがそれぞれ採用されている。
荷重移動(かじゅういどう)
アクセル、ブレーキ、ステアリングなどの操作により、4輪にかかる重量バランスの変化のこと。
この変化により、タイヤのグリップが変化するため、ドライバーは荷重移動を積極的に行うことで思い通りに車をコントロールできるようになる。
ガソリン(がそりん)
主に自動車の燃料となる常温で液体の炭化水素(HC)。炭素数は4〜10程度
揮発性の液体で常温で引火するため取り扱いには十分注意する必要がある。
関連後:レギュラーガソリンハイオクガソリンオクタン価アンチノック性ガソリンエンジン
ガソリンエンジン(がそりんえんじん)
ガソリンを燃料とするエンジンのことで、圧縮されたガソリン蒸気にスパークプラグによって点火を行い、その爆発により出力を得る内燃機関の一種。
軽油を入れると正しく燃焼され鳴いため、エンジンを壊す要因となる。
関連後:ディーゼルエンジン
可変バルブタイミング(機構)(かへんばるぶたいみんぐ(きこう))
ホンダが初めて実用化に成功した技術。
過給を行わないNAエンジンはトルクを稼ぐのには限界があり、高出力化するためにはエンジンを高回転特性にする必要がある。しかし、高回転でトルクを稼ぐようにするとバルブタイミングの問題から低回転時のトルクが落ち、実用性を捨てる結果となっていた。そのため、高回転と低回転にそれぞれ適したタイミングでバルブ開閉を行うようにカムを切り替えることで低回転のトルクを犠牲にすることなく高出力化に成功した。
最近ではこれにバルブリフト量も可変とし、さらに最適化を進めたシステムが登場している。
いまや高性能NAエンジンと言えばこのシステムを無しには語ることはできない。
関連用語:MIVECVTECVVT−i
カム(かむ)
吸気バルブ、排気バルブの開閉タイミング、リフト量などを決定する回転部品。
ただし実際にはカム単体で存在、駆動しているわけではなく、棒状に連結されており、カムシャフトと呼ばれる。
関連用語:SOHCDOHC
カルマン渦式エアーフローメーター(かるまんうずしきえあーふろーめーたー)
流れのあるところに棒を立てておくと、その下流には流速に比例する数の渦が発生する。これがカルマン渦であり、これを数えることによって流量を測定するのがカルマン渦式エアーフローメーターである。
これの特徴は、渦の数を数える方式のため、測定結果が、変換することなくそのまま数字であるため、電子制御において使われるコンピューターで利用しやすいと言うことが上げられる。
関連語:フラップバルブ式エアーフローメーターホットワイヤー式エアーフローメーター
慣性ドリフト(かんせいどりふと)
コーナリング時にリアタイヤが遠心力に耐えられなくなってリアが流れ出すことを利用したドリフト法。
自然に流れ出す力を利用するため、無理な挙動変化を与えることが無く、車速を落とす必要が無いため、高速コーナーなどで用いられる。ただし、狙って行うにもそれをコントロールするにも高度な技術を要する。
ギア(ぎあ)
歯のついた回転部品。歯車。
回転軸の位置、速度、向きを変えたいときにこれを組み合わせることで行う。
ギア比(ぎあひ)
かみ合わされたギアの歯の数の比で、出力側/入力側で表される。
この値が大きくなるほど回転は遅くなり、代わりに回転力が上がる。逆に小さくなると回転力は落ちるが回転速度が上がる。
キャブレター(きゃぶれたー)
燃料の霧化装置の一種で霧吹きのように気体の流れる力を利用して液体を霧状に吹き出す装置。 最近では電子制御による燃料噴射が一般的だが、調整をするのに車の知識さえあればコンピューターの知識が不要なことなどがある。
キャリパー(きゃりぱー)
油圧を利用したピストンの力でブレーキパッドをブレーキローターに押し付ける装置。
関連用語:ディスクブレーキ
キャンバー(きゃんばー)
車を正面から見たときに見えるタイヤの縦方向の傾きのこと。
ハの字にした状態をネガティブキャンバー、逆ハの字にした状態をポジティブキャンバーという。
荷重がかかったときにはポジティブ方向に力がかかるため、普通の車は若干ネガティブに設定されている。
ネガティブキャンバーではコーナリング字に外側のタイヤの接地性が良くなるため、コーナリング性能が上げられる。しかし、あまりに大きな角度を付けると直進時の接地性が悪くなり、加減速性能や、ステアリングの初期レスポンスが悪くなるなどの弊害もある。
関連語:トー/キャスター
空燃比(くうねんひ)
燃料と空気の重量の比率のことであり、エンジンがその性能を発揮するには空燃比の管理が非常に重要である。
関連語:理論空燃比
駆動方式(くどうほうしき)
エンジンの搭載位置、駆動するタイヤにより種類分けされる。
関連語:4WDFFFRMRRR
駆動輪(くどうりん)
エンジンの力で駆動力を与えられる車輪のこと。
クラッシャブルゾーン(くらっしゃぶるぞーん)
衝突が起こった際に、つぶれながら衝撃の吸収を行う部分のことを指す。
フルラップ衝突においてはここがつぶれやすいほど衝撃吸収量が多く、乗員を保護できるが、オフセット衝突ではここがつぶれやすいと、変形が乗員スペースにまで及び、逆に傷害が増すので、どう設計し、どのように両立するかがメーカー技術力の見せ所である。
クラッチ(くらっち)
エンジンの回転力をトランスミッションに伝えたり、切り離したりする装置。
グラベル(ぐらべる)
主にラリーで使用されるよう語で、未舗装路のことを指す。サーキットのコース外のエスケープゾーンの事をグラベルと言うこともある。
関連語:ターマック
クランクシャフト(くらんくしゃふと)
エンジンの中でピストンの上下運動を回転運動に変換するクランク状のパーツ。
グランドツーリングカー(ぐらんどつーりんぐかー)
走行性能だけでなく、長距離のドライブを視野に置き、快適性や居住性も考慮された車両のこと。
走行性能の高い車が多いため、スポーツ系の車に分類されることも多いが、本来はスポーツカーとは異なる。
クリッピングポイント(くりっぴんぐぽいんと)
コーナリングの際にもっとも内側に近づくポイントのこと。単にクリップと呼ばれることもある。
これをどのポイントで取るか、どこまで内側に寄れるかで技術が試される。
グリップ(ぐりっぷ)
タイヤが路面に食いつく度合いのことを言う。滑りやすい状態のことをグリップが低い(悪い)という。
クロス(くろす)
シフトチェンジの際、回転数の落ち込みを少なくするために、各段のギア比を接近させること。
日本語では「クロス」と呼んでいるが、「cross(交わる)」ではなく、正しくは「close(閉じている)」のこと。
これとは逆にギア比が離れていることをワイドと呼ぶ。
関連語:トランスミッション
グロス(ぐろす)
エンジンの出力をエンジン単体で表したもの。
実際に車に搭載されたときにはさまざまなロスが発生するため、この値の通りの出力となることはありえない。昔はこの値が使われたが、最近ではネット値で表記されるのが普通。
関連語:馬力
軽油(けいゆ)
主にディーゼルエンジンの燃料として用いられる常温で不揮発性の液体炭化水素(HC)。化石燃料の中では灯油より重い油にあたる。
最近ディーゼルエンジンの環境に与える影響が注目されその燃料となる軽油に対する要求が厳しくなった。
今までは軽油中の硫黄分は500ppm以下という規格だったのが、2004年からは1/10の50ppm以下と言う値に規制されることとなる。
なお、余談ではあるが、軽油にかけられる税金は軽油引取税と呼ばれ、地方税であり、ガソリンとは異なる扱いになるため、これには消費税はかからない。
コーナー(こーなー)
直訳すれば「角」のことだが、カーブなど、曲がっているポイントをコーナーと呼ぶ。

サーキット(さーきっと)
競技のために閉鎖された専用のコースのこと。一般の公道とは異なるため、信号、対向車、歩行者は存在しないため、車を速く走らせることにのみ集中することができる。
三元触媒(さんげんしょくばい)
人体に有害なCO、光化学スモッグの元になるHCを低減させようと思うと空燃比を高く、高温で燃焼させる必要がある。
しかし、そのような条件で燃焼を行うと、今度は逆にNOxの発生量が増えることになる。
この相反する条件を同時に解決できるようにしたのが三元触媒の登場である。
この触媒の作用により、CO、HCがNOxから酸素を奪い、COはCO、HCはHOとCOへと変化、そしてNOxをただのNに変えてしまう。
理論空燃比に置いてもっとも効果が大きいが、それ以上の空燃比では急激に性能が低下する。
ショートストロークエンジン(しょーとすとろーくえんじん)
ボアに対しストロークの短いエンジンのことを言う。
ストロークの長いエンジンに対しピストンスピードが抑えられるため、高回転向けなエンジンに向いている。
関連語:スクウェアエンジンロングストロークエンジン
シリンダ(しりんだ)
エンジンの中で、ピストンが上下運動を行う筒の部分。エンジンに取り込まれた燃料はこの中で爆発を行い、ピストンを動かす力となる。
シンクロ機構(しんくろきこう)
トランスミッションとは、エンジンの回転を複数のギアの切り替えによって変化させ、駆動輪に伝えるための機構である。
そうなると、車速が一定の場合、トランスミッションの出力側(タイヤ側)の回転数が同じと言うことは、使用しているギアにより、入力側(エンジン側)の回転数が異なると言うことになる。
そのため、ギアを入れ替えようとすると入れ替え善後のギアの速度の違いにより、ギアにはじかれてしまう。
うまくギアをかみ合わせるためには両者を同じ速度で回す必要があり、それを行ってくれるのがシンクロと呼ばれる機構である。
このシンクロ機構は各ギア間で個別に必要になるが、今のほとんどの車には全段にこの機構が採用されている。
スクウェアエンジン(すくうぇあえんじん)
ボアストロークがほぼ等しい値を持つエンジンのこと。
形式としてはバランスが取れておりトータルでは理想に近い。
関連語:ショートストロークエンジンロングストロークエンジン
スーパーチャージャー(すーぱーちゃーじゃー)
エンジンの軸動力を利用してコンプレッサーを駆動し、過給を行う方式。もしくはこの方式を採用したエンジンのこと。
コンプレッサーを用いて過給する方式にはターボチャージャーがあるが、こちらはエンジンの動力を直接用いているため、低回転から回転数にあわせてパワーを稼げるのが特徴。ただし、エンジンの動力を直接用いているため、その分だけのエンジン出力を余分に消費することとなる。
なおターボチャージャーは一般にターボと呼ばれるが、スーパーチャージャーはスーパーとは呼ばず、スーチャーと略すらしい。
厳密にはスーパーチャージャーとは過給器のことであり、本来はターボチャージャーも含む言葉である。ここで言うスーパーチャージャーとは、メカニカルスーパーチャージャーと呼ぶのが正しい。
ストローク(すとろーく)
シリンダ内をピストンが往復する距離のことで、mmで表される。
関連語:ボア
スピードメーター(すぴーどめーたー)
日本語では速度計。スピードの上限は登録車では180km/h、軽自動車では140km/hまでと定められており、メーターの表示もそれが上限となっている。
しかし、あくまで上限であって実際にそこまで到達でき無い車も珍しくはない。
ちなみにメーターの誤差は10%以内で、高く表示されるようになっている。
関連語:タコメーター
スピードリミッター(すぴーどりみったー)
スピードの上限を超えないように、それ以上速度が上がらないように制限する機構のこと。
一般には燃料カットの状態になる。
関連語:レブリミッタースピードメーター
スリップストリーム(すりっぷすとりーむ)
物体が高速で移動するとき、その後方には圧力の低い空間ができる。この空間に入り込むことで空気抵抗が少なくなる現象が起こる。これを利用して前方を走る車の後ろに付き、速度を上げる手法を言う。ただし、空気抵抗をダウンフォースに変換しているレースカーではこの力も弱くなってしまうため、使う場所には気をつける必要がある。
スローインファストアウト(すろーいんふぁすとあうと)
コーナー進入は遅く、脱出はスピードを上げるコーナリング法。
コーナリングでの理想はもっとも大きな真円を描くように曲がることだが、実際には進入時ブレーキを使うことで前輪のグリップが増え、脱出時には加速により、前輪のグリップが低下する。このため、厳密には真円にはならず、コーナーの中心より若干奥にクリップを取るほうが早い。
関連後:アウトインアウト/インベタ

タイト(たいと)
きついという意味で、主にコーナーに対して用いられる。
タイヤ(たいや)
転がる際に路面との摩擦力を利用して自動車を前に進めるゴム製の車輪のこと。
現在ではラジアルタイヤがほとんどでバイアスタイヤはまず見かけない。
カタログなどで195/60R15 86Hと表示された場合、195とはタイヤの総幅、60とは扁平率(%)、Rはラジアルタイヤ、15はリムの直径(inch)、86はロードインデックス、Hは速度記号を表す。
速度記号はRの前に記されることもあり、この場合ロードインデックスは表示されない。またこの二つはカタログなどに一覧表が載っている。
太いタイヤを履くことで接地面積が増え、グリップも良くなる傾向にあるが、太いタイヤは重量も増す上に、太すぎると接地圧力が低下し、逆にグリップが悪くなることもある。要は重量とのバランス次第と言える。
ダウンフォース(だうんふぉーす)
車が高速で走るとき、その形状により車を持ち上げようとする力(揚力)が働く。そうなるとタイヤの接地力が悪くなりグリップが低下するため、これを防ぐために、揚力を下向きに発生させる必要がありこれをダウンフォースという。
タコメーター(たこめーたー)
回転計のこと。
「タコメーター」と言う言葉で「回転計」を表しており、「タコ(TACHO)」だけで「回転」という意味は持っていない。
関連語:スピードメーターレブリミッタ−レッドゾーンオーバーレブ
タックイン(たっくいん)
コーナリングの際、アクセルをオフにすることで車が内側に向こうとする。これを利用したテクニックをタックインという。特にFFのように後方が軽い車で効果が大きい。
ターボ(チャージャー)(たーぼ(ちゃーじゃー))
エンジンの排気ガスを利用してタービンを回し、その力によってコンプレッサーを駆動し、空気を強制的にシリンダ内に押し込むことで、排気量以上のパワーを出す方式。もしくはこの方式を採用したエンジンのこと。
排気量が同じならターボ方式を採用した方がトルク、パワーがあり、同じトルク、パワーを出せる排気量のNAエンジンよりエネルギー効率が高い。
ただし、ノッキングを防止する目的で圧縮比を低下させているため、現実にはエネルギー効率が落ちているのが実情。またその原理により、排気量が増加し、タービンが回り出すまではパワーが出ず、アクセルを踏んでからパワーが出るまでに間が空いてしまうことと、パワーの割に少ない排気量(=小さなエンジン)であるため、熱が蓄積しやすく、エンジンにはより高い耐久性が求められることになる。
関連語:スーパーチャージャー過給器
ターマック(たーまっく)
ラリー用語で舗装路のことを指す。一般にはオンロードのこと。
関連語:グラベル
チューニング(ちゅーにんぐ)
チューニングとは本来「調律」の事であり、車に当てはめればドライバーの望む方向への調整であり、単にパワーを上げたりパーツを取り付けるだけでは本来の意味からするとチューニングには当てはまらない。パワーを上げるにしてもパーツを取り付けるにしても、そのセッティングをドライバーにあわせて調整を行って、本来の意味でのチューニングとなる。
ツインターボ(ついんたーぼ)
ターボエンジンはタービンが回り出せば強力なパワーを発揮するが、ある程度回転数が上がり、排ガス量が増えるまではその本領を発揮することはできない。
その欠点を少しでも補おうと、タービンを二つ搭載し、小さいタービンで低回転数からパワーを稼ごうというのがツインターボ。
ツインターボには2種類あって、ただツインターボというと、比較的容量の小さいタービンを二つ搭載し、トータルで送風量を上げ一つ辺りの能力を抑えるもの。 もう一つは低回転域ではひとつだけタービンを駆動し、レスポンスを向上しつつ、高回転時にはもう一つのタービンを駆動して風量を上げるタイプ。 後者はシーケンシャルツインターボと呼ばれる。
低回転を補えるという利点はあるものの、二つのタービンが相互に影響しあうため、チューニングが難しいこと、同パワーのシングルタービンに比べ、小さいとは言え、数が多いことによりコストと重量が増すなどの難点もある。
ディスクブレーキ(でぃすくぶれーき)
車輪に取り付けられた円盤(ブレーキローター)を摩擦材(ブレーキパッド)で挟み込むようにしてその摩擦力で制動力を得る方式のブレーキ
制動力はドラムブレーキに劣るが放熱性に優れるため、フェード現象を起こしにくく、現在では主流になっている。
関連用語:キャリパー/ベンチレーテッドディスク
ディーゼルエンジン(でぃーぜるえんじん)
主に軽油を燃料としたエンジンのことで、シリンダ内に空気だけを取り込み、ガソリンエンジンよりもさらに高圧縮することにより発熱させた状態の中に燃料を噴射することで、自然発火を行い、その爆発により出力を得る、内燃機関の一種。
ガソリンエンジンの圧縮比が8〜12程度なのに対し、ディーゼルエンジンでは20前後と言う高圧縮を行う。
圧縮率が高いおかげで低回転でのトルク特性と効率に優れている。つまり、発進停止を繰り返す乗り方に向いていて燃費も良い。
しかし、逆にそれだけ丈夫に作る必要があり、重くなるため、高回転させるのには向かず、高出力化が難しい。
なお、ガソリンを入れると正常な燃焼が行われず、エンジンを壊す元となる。
デフ(でふ)
本来はデファレンシャルギアの事だが、デファレンシャルギアの無い車は無いため、チューニングの世界で「デフを入れる」という言い方をした場合、デフとはLSDのことを指す。
デファレンシャルギア(でふぁれんしゃるぎあ)
車が左右に曲がろうとするとき内側と外側のタイヤでは回転数が異なる。デファレンシャルギアとはこの左右の回転差のつじつまを合わせる装置。
関連語:LSD
電子制御燃料供給装置(でんしせいぎょねんりょうきょうきゅうそうち)
最近の車に一般に搭載されている燃料供給装置で、常に変化するエンジン環境に対し、最適な燃料供給をコンピューターの制御によって行っているもの。
キャブレターによる燃料供給に比べより緻密な制御が可能で、出力、燃費、排出有害物質を高次元のバランスで良好に保つことが可能になる。
また、キャブレターと異なり減速時には燃料供給を停止することができる。
メーカーにより呼び名が異なり、EGI(NISSAN)、EFI(TOYOTA)、ECI(MITSUBISHI)、ECGI(ISUZU)がある。
厳密には呼び名だけでなく機器の構成や種類、制御の方式も異なる。
関連語:インジェクター/Lジェトロ/Dジェトロ
ドライブシャフト(どらいぶしゃふと)
デファレンシャルギアにより左右に分配された駆動力を車輪に伝達する棒状のパーツ。
トラクション(とらくしょん)
直訳すると「摩擦」のことで、タイヤと地面に生じるものを指す。「トラクションがかからない」と言うのはタイヤの回転に対し車が前に進まない状態のことで、タイヤが空転している状態。こうなると前に進まないばかりか、曲がっている途中であればそのままスピン、もしくはコースアウトという結果になる。
関連語:グリップトラクションコントロール
トラクションコントロール(とらくしょんこんとろーる)
タイヤの回転力が路面との摩擦力を超えるとタイヤは空転を始める。これがコーナリング中であれば車は姿勢を崩し、制御不能となる。また滑りやすい路面ではFRなどはリアが横に流れ出す。これを防止するためにタイヤの回転力と路面との摩擦力を適正に保つ制御をトラクションコントロールと言う。
関連語:トラクション
ドラムブレーキ(どらむぶれーき)
車輪に取り付けられたドラム(丈の短い円筒状のパーツ)の内側からブレーキシューを押し付けることによりその摩擦で制動力を得る方式。
前進時はリーディングアーム、後退時にはトレーリングアームの自己倍力効果により強力な制動力を得ることができ、現在この両方を備えたリーディングトレーリング方式が一般的である。
ただし、その構造のため、放熱性が悪くフェードを起こしやすい。
関連語:ディスクブレーキ
トランスミッション(とらんすみっしょん)
エンジンはその原理上、回転数により出力できる力が異なるため、パワーや効率が一定していない。そのため、車の速度に応じてギアの組み合わせを変えることでエンジンの力を効率よく引き出せるようにする必要があり、そのためのギアを備え、必要に応じて組み合わせを変更できるようにしている装置のこと。
ドリフト(どりふと)
意図的にオーバーステアを作り出し、車をコーナーの出口に素早く向けるテクニック。ただし、過度なドリフトはトラクションを失い速度を落とすことになるため、本当に速く走るためにはカウンターを当てないドリフトが最速となる。またドリフトとは自ら不安定な状態を作り出すことであり、これを自在にコントロールすることで速さとは別にそのテクニックをアピールするドリフトコンテストと言うものもある。
トルク(とるく)
回転軸に対して加えられる回転方向の力のことで、1mの棒の先に1kgの重りを乗せた時に、棒の根本に加わる力を1kg−mという。
車ではエンジンのクランクシャフトにかかる力のことを指す。

ニュートラルステア(にゅーとらるすてあ)
コーナリング中にハンドルを切っている通りに車が曲がっていく事を言う。
車の運動理論的な意味合いで言えば一定半径の円周上を旋回するとき、段階的にスピードを上げて行っても旋回半径が変わらない特性を言う。本来はこちらが正しい意味合い。
関連語:アンダーステアオーバーステア
ネット(ねっと)
エンジンの出力を、実際の使用状態に合わせた状態で表した数値。
同じエンジンではグロス値よりも低い値が出る。
関連後:馬力
ノッキング(のっきんぐ)
エンジン内での異常燃焼により、シリンダ内で急激な圧力上昇を起こす現象を言う。
ガソリンエンジンでは爆発のタイミングが早く、本来圧縮過程にあるタイミングに圧力上昇を引き起こした状態。
原因としては圧縮熱による自然発火(オクタン価が低く、圧縮比が高いと起こりやすい)、点火タイミングが適切でない(早い)などがある。
ディーゼルエンジンでは逆に爆発のタイミングの遅れにより、燃料の爆発が短時間に一気に進む状態をいう。
原因としては燃料の着火性が悪い(セタン価が低い)、吸気温度が低い、過度な霧化状態などがある。
このようにノッキングと言ってもガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは原因も現象も対処法も異なる。
ノッキングが起こるとクランクやピストンに機械的負担を強いるだけでなく、異常発熱によるピストンの棚落ちなどが発生し、最悪エンジンブローとなる。
関連語:アンチノック性

ハイオクガソリン(はいおくがそりん)
オクタン価が98以上あるガソリンのこと
ノッキングを起こしにくいため、高圧縮となる高出力ガソリンエンジンや過給を行うエンジンに使用される。
レギュラーガソリン仕様の車に入れても害はないがほとんど意味はない。
点火タイミングが同じならば、燃焼性の悪い分燃費は落ちるはずである。
もしもハイオクガソリンを入れて燃費の向上が見られるならば、それはもともとレギュラー仕様としては厳しいエンジンであるといえる。
(ほとんどのエンジンにはノッキングを感知して点火タイミングを遅らせる機構が備わっている。ハイオクで燃費が向上するということは、レギュラーの時には点火タイミングがすでに遅れていたということに他ならない。)
排気量(はいきりょう)
ピストン面積(ボアxボアx3.14/4)xストロークシリンダ本数で算出される。
これが大きいほど一般にはパワーが出る。
ハイドロプレーニング現象(はいどろぷれーにんぐげんしょう)
濡れた路面に進入したときに、水の抵抗などにより、タイヤが地面に接地できていない状態のときに起こる。
この状態になると車が水面に浮いたような状態になり、タイヤのグリップが失われ、操舵も加減速も一切効かなくなる。
車重に対し接地面積が広い(接地面にかかる圧力が低い)、速度が速い(水切りの原理で車が水に浮く。またダウンフォースが足りないと揚力が働く)、水の層が厚い(タイヤが水の底に沈むまでに時間がかかる)等の条件で起こりやすくなる。
この現象が起こったときには無理に変な操作を行わないこと。この現象が起こっても、速度が落ちたり、水たまりを通り過ぎたりしてすぐに回復する。
むしろ急にこの現象が収まったときに起こる挙動変化の方が恐ろしい。
(ハンドル→スピン、対向車線及び歩道につっこむ。ブレーキ→スピン(ほとんどの場合フロントが先にグリップを取り戻す))
どうせ現象が収まるまではいかなる操作も効果がないのだから…
パッシブセーフティ(ぱっしぶせーふてぃ)
日本語では衝突安全と訳され、アクティブセーフティが事故を未然に防止するのが目的なのに対して、こちらは万が一事故が起こってしまった場合に、その被害を最小限にとどめようとする手段のこと。シートベルト、エアバッグ、衝突安全ボディなどが挙げられる。
ハチロク(はちろく)
AE86の通称
馬力(ばりき)
75kgのものを1秒間に1m持ち上げるときの力を1馬力といい、1psと表される。
バルブ(ばるぶ)
  1. レシプロエンジンの駆動において、吸気、排気の流路をシリンダに入る直前で開いたり塞いだりするパーツ。
  2. 電球の事。
    吸排気のバルブはValve、ヘッドライトに使う電球はBulbであり、混同しないよう注意
    関連用語:ハロゲンバルブHID
ハロゲンバルブ(はろげんばるぶ)
車の照明はタングステンという金属のフィラメントに電気を流す事で発熱、発光させている。
金属であるタングステンといえど、発熱により徐々に蒸発していき、いずれはフィラメントの破断が起こる。これがバルブの寿命である。
もしこれをより明るくしようとした場合、必要となるのはより多くの電流を流す事によりその明るさを増す事が可能であるが、それだけ蒸発する量も増える事になり、その寿命は短くなる事になる。
バルブの中には発熱によって酸化しないよう、不活性ガスが導入されているが、これに微量のハロゲンガスを加えたものがハロゲンバルブと呼ばれる。
不活性ガスに加えられたハロゲンは、蒸発したタングステンを捕まえて、再びフィラメントに戻す作用がある。
この反応は250℃以上の温度において起こることから、より明るく、また長寿命化が可能となった。
関連用語:HID
フェンダー(ふぇんだー)
タイヤを覆い被しているボディパーツ。公道を走る車はもちろん、ほとんどのレースでもタイヤがボディからはみ出すことは禁止されている。
関連用語:オーバーフェンダー
フラップバルブ式エアーフローメーター(ふらっぷばるぶしきえあーふろーめーたー)
フラップを設け、流れる空気がこれを押し開けることにより、その角度から流量を読み取る方式のエアーフローメーター
機構は単純だが、フラップが吸気抵抗となるため、効率は良くない。また汚れにより重量が変化すると空気量が正しく読めなくなるなどの難点もあり、最近の車ではほとんど採用されていない
関連語:カルマン渦式エアーフローメーターホットワイヤー式エアーフローメーター
プリローダーシートベルト(ぷりろーだーしーとべると)
通常にシートベルトは速い速度で引っ張られるとそこでロックし、乗員の体が浮き上がるのを防ぐこれをさらに進化させ、より確実に乗員を保護しようと言うのがプリローダーシートベルト。
車に与えられる強い衝撃を感知すると、素早くシートベルトを巻き上げ、乗員の体をしっかり押さえた後、ゆっくりとベルトをゆるめ、乗員への衝撃をゆるめる事ができる。
パッシブセーフティ装置の一つで、最近搭載車が増えてきた。
フルラップ衝突(ふるらっぷしょうとつ)
車の前方に全体に対して均一に起こる衝突のことで、日本における衝突試験はこのフルラップ衝突で行う。
しかしながら現実に起こる事故はオフセット衝突の方が多く、最近の自動車では自主的にオフセット衝突の試験データを公表している物もある。
ブレーキディスク(ぶれーきでぃすく)
ディスクブレーキでタイヤとともに回転する円盤。
ブレーキローターとも呼ばれ、パッドの摩擦によってディスクの回転を押さえ込むことによりタイヤに制動力を与える。
プロペラシャフト(ぷろぺらしゃふと)
前方に搭載されたエンジンから駆動力を後輪に伝達するために車の前方から後方へ伸びる棒状のパーツ
ボア(ぼあ)
エンジンのシリンダの内径のことで、単位はmmで表される。
関連語:ストローク
ホットワイヤー式エアーフローメーター(ほっとわいやーしきえあーふろーめーたー)
金属線に電気を流すと発熱し、温度が上昇する。これに空気を当てると温度が下げられることになる。ホットワイヤー式エアーフローメーターではこれに白金線を用いている。白金は温度が上がると抵抗値が上昇する性質があり、これを測定することで、流量を求める方式である。
この方式の特徴は測定される流量が質量流量のため、温度補正の必要がないことが上げられる。
関連語:フラップバルブ式エアーフローメーターカルマン渦式エアーフローメーター

モノコック構造(ものこっくこうぞう)
フレームを使用せず、外からの力をボディ全体に分散して吸収するボディ構造のこと。
フレームを必要としないため、軽量で、しかも低重心化が図れるため、車の運動性能向上に効果がある。
また、ボディの外側で強度を得る構造のため、室内が広く取れる利点もある。
しかし、車自体の頑強さがより求められるクロスカントリー用の4WD車などにはラダーフレームを用いたボディ構造も多い。

リジットアクスル(りじっとあくする)
左右のサスペンションが車軸(アクスル)によって連結された方式。
構造が簡単だが、左右のサスペンションの動きが干渉しあうために、接地性は高くない。
関連語:インディペンデント
理論空燃比(りろんくうねんひ)
燃料が燃焼する際に完全燃焼となる空燃比のこと。一般には14.7と言われている
レギュラーガソリン(れぎゅらーがそりん)
レギュラーガソリン以下のガソリンは存在しないため、ハイオクガソリン以外は全てレギュラーガソリンとなるが、ガソリンそのものにオクタン価90以上と言う規格があるため、必然的にオクタン価90以上98未満のガソリンがレギュラーガソリンとなる。
なお、ハイオクガソリン仕様の車にレギュラーガソリンを入れるとノッキングを起こし、本来の性能を発揮しきれないばかりか、それが元でエンジンを壊す要因にもなる。
ただし、ノックセンサーのついた車がほとんどで、その働きによりノッキングを防止する制御を行うため、壊れることは滅多にないが、出力低下、燃費悪化を招き、ガソリン消費量の増加と値差を比較すると出力が落ちた分だけ損をすることがほとんどである。
レシプロエンジン(れしぷろえんじん)
往復動エンジンのことで、ピストンの上下動をクランクシャフトによって回転運動に変化させるタイプのエンジン。
自転車をこぐ足をピストンに置き換えてもらえば分かりやすい。
関連語:ロータリーエンジン
レッドゾーン(れっどぞーん)
エンジンの健全性が保証できない回転数。
回転部品は遠心力によってより過酷な環境にさらされ、過大な発熱量により、冷却能力が追いつかなくなる可能性がある。
そこに到達すると即壊れるわけではないが、その状態を継続した場合、壊れる可能性は高くなる。
関連語:オーバーレブレブリミッター
レブリミッター(れぶりみったー)
回転数が、レッドゾーンを通過し、それ以上の状態になるとまずいと言うところでそれ以上回転数が上がらないようにしている制限機構のこと。
この状態になると一般には燃料がカットされる。そのため、一時的に空燃比が高くなるため、エンジンにはあまりよろしくはない。
関連語:オーバーレブスピードリミッター
ロングストロークエンジン(ろんぐすとろーくえんじん)
ボアに対してストロークの長いタイプのエンジンを言う。
ピストンスピードが速いため、高回転には向かないが低回転からトルクを出すのに適している
関連語:ショートストロークエンジンスクウェアエンジン




戻る [自動車部] [GT]