2006年の近況集18

  • 2006年09月25日
     何を採ったか伏せておいて、一週間引っぱろうと思っておったのですが、既に 昨日09月24日の時点で、私が何処で何を採ったかを公表されていました。(与那 国ホンダのHP参照)
     採ったのはマルバネルリマダラ1雄。場所は久部良のナーマ浜と外周道路とを 結ぶ細いアスファルト道路上でした。
     今回の迷蝶狙い現地滞在27時間与那国島一本勝負ですが、迷蝶は採ったけど、 自己国内成虫採集種類数の増加は無かったので、引き分けといったところでし ょうか。

  • 2006年09月26日
  • レタッチソフト,Adobe Photoshop Elements 2.0 レタッチ状態,先に2088×1392 にトリミングしシャープフィルターをかけて720×480ピクセル 29.94KBにリサイズ。 RGBレベルも調整している。【Web用に保存】から最適化をチェックJPEG標準画質50%を選択 使用レンズ,Tokina EMZ M100 AF (100mm F3.5 MACRO) 種類,JPEG イメージ (JPG) サイズ,"1.82 MB (1,908,861 バイト)" 画像情報,3008 x 2000 ドット 24 ビット メーカー,PENTAX Corporation 機種,PENTAX *ist DS 横解像度,72.0 縦解像度,72.0 解像度単位,dpi 作成ソフト,*ist DS Ver 1.02 露出時間(秒),1/160 F値,9.00 露出プログラム,絞り優先AE ISO感度,400 Exifバージョン,1220 撮影日時,2006/09/24 9:29:01 露出補正量(EV),-0.7 測光方式,分割測光 フラッシュ,使用せず / 常時オフ FlashPix バージョン,0010 色空間情報,sRGB カスタム画像処理,なし 露出モード,マニュアル ホワイトバランス,自動 "焦点距離(mm, 35mmフィルム換算)",150 撮影モード,標準 コントラスト,ノーマル 色の濃さ(彩度),ノーマル シャープネス,ハード 被写体距離,マクロ

     上の画像は今話題のヒメシルビアシジミ。ラベルとしては[沖縄県八重山郡与 那国町(与那国島)久部良西崎]となります。この個体は日本最西端の碑付近で 撮影しました。

     さて、A新聞の記事が発端となって、最近WEB上の掲示板や一部のブログでは、 本土産シルビアシジと南西諸島産シルビアシジミの分類の話題で盛り上がって います。
     皆さん色んなご意見をお持ちのようですが、私としては別種と分類された事に よる違和感は全くありません。むしろこの方がスッキリします。

     先ずは標本(及び標本写真)で見比べてみての感想から。
     表面だけを見ている分には、両方共さして変わらず、本土産と南西諸島産とは 亜種の関係という事は納得できるのですが、裏面を見ると「別種とちゃうか?」 と思えるほどの差異があります。特に南西諸島産低温期の裏面がほぼ無紋の個体 なんかを見ていると、裏面黒斑てんこ盛り(春の個体でも)の本土産とは同一種 と思えません。

     次に、南西諸島で各種地這いシジミを採ってみると感じられる事ですが、ヤマ トシジミは本土産と同じ雰囲気の場所に生息しており、活動中の成虫の動きも本 土産と一緒。けど、標本にしてみると、やっぱりチョッと違うので、これは亜種で OK。
     ところが、シルビアシジミは生息場所からして違います。本土ではシバ草原的 環境とは言っても、少しは「しっとり感」のある場所に居ますよね。けれども南 西諸島では、より乾燥して暑そうな場所(あの辺りでしっとり感のある場所って 言ってもなぁ、という意見もございましょうが…)で地表スレスレを本土産より はヌルく飛び回っています。
     また、一つの生息空間において、同一種が集団としてとっている行動(摂食と か配偶行動とか…、うぁ〜エエかげんになってきた)が本土産と南西諸島産とで は明らかに違うように『感じ』ます。
     この『感じ』と言う表現で、分類を語ろうなんて、「学問(サイエンス)をナ メてんのか?」というツッコミが入りそうですね。

     あと分布ですが、南から行くと、今のところヒメシルビアシジミはトカラ列島 の宝島までの分布。悪石島から屋久島までは両種の分布空白域があり、種子島以 北がシルビアシジミだそうです。
     このトカラ列島で分布が途切れるっていうのは、南西諸島での生き物の分布 を見た場合、多くの例があります。このことからも、「さもありなん」という感 じですね。
     まあ、この宝島までの分布っていうのは、今後変更があるかも知れませんが、 私自身がトカラ列島の中之島と諏訪瀬島(両島共それぞれ春に一回だけですが) でシルビアシジミはおらぬものか?と注意しながら採集した事がありますが、 そのときは見られませんでした。

     それにしても、G社の日本産蝶類標準図鑑。136ページのトカラ列島宝島産シル ビアシジミと表示された52-31の個体が残念です。
     今、一番見てみたい産地のヒメシルビアシジミなのにハマヤマトシジミが紛れ 込んだなんて…、ホント、間違えないで欲しかったなあ。

  • 2006年09月28日
  • レタッチソフト,Adobe Photoshop Elements 2.0 レタッチ状態,トリミングをせずに シャープフィルターをかけて720×479ピクセル 35.99KBにリサイズ。RGBレベルは調整していない。 【Web用に保存】から最適化をチェックJPEG高画質60%を選択 使用レンズ,Tokina EMZ M100 AF (100mm F3.5 MACRO) 種類,JPEG イメージ (JPG) サイズ,"1.62 MB (1,705,348 バイト)" 画像情報,3008 x 2000 ドット 24 ビット メーカー,PENTAX Corporation 機種,PENTAX *ist DS 横解像度,72.0 縦解像度,72.0 解像度単位,dpi 作成ソフト,*ist DS Ver 1.02 露出時間(秒),1/500 F値,8.00 露出プログラム,絞り優先AE ISO感度,400 Exifバージョン,1220 撮影日時,2006/09/23 12:21:31 露出補正量(EV),0 測光方式,分割測光 フラッシュ,使用せず / 常時オフ FlashPix バージョン,0010 色空間情報,sRGB カスタム画像処理,なし 露出モード,自動 ホワイトバランス,自動 "焦点距離(mm, 35mmフィルム換算)",150 撮影モード,標準 コントラスト,ノーマル 色の濃さ(彩度),ノーマル シャープネス,ハード 被写体距離,マクロ

     さて、せっかく与那国島に行ってきたことですから、現地の状況を書いておき ましょう。
     大きな被害が出た石垣島や西表島に比べ、与那国島では台風13号による被害は 軽微だったようです。けれども、強風で折れた枝が林道上に転がっていたり、塩害 で茶色に変色した樹林もところどころで見られました。
     以下、アバウトな印象で恐縮ですが、各種の蝶について気付いたことを書いて おきましょう。

    1.必ず居るハズなのに全く見られなかった種。
     ・アオタテハモドキ:個体数の変動があるとは言え、いつもは必ず見るんですけ
      どね。
    2.時期による変動は大きいが、普通は居るのに全く見られなかった種。
     ・アサギマダラ:いっぱい居たり、全く居なかったり、オモシロイ蝶です。
     ・ルリウラナミシジミ:この時期ならたいがい居るんですけどね。
     ・イワカワシジミ:けっこう好きなので注意してたんですが、見ませんでした。
    3.与那国島では土着ではないが、居る可能性が高い。けど、全く見られなかった種。
     ・コンモンタイマイ:また復活するのかな?
     ・タイワンモンシロ:普通は春だけやから、今は居なくて当然ですね。
     ・カワカミシロチョウ:7月下旬までは居たらしいけど消えたみたい。まぁ純然
      たる迷蝶ですからね。
     ・シロウラナミシジミ:立田神のウコンは花をつけておらず、久部良ミトゥ近く
      のポイントは土地改良?でその場所自体が跡形もなく無くなっていた。
      与那国島では採り難くなったかも。
     ・ウスアオオナガウラナミシジミ:straboはともかく、本種は居ると思っていた
      けど見ませんでした。
    4.過去に発生したことがあるので、念の為探してみたけどやっぱり居なかった種。
     ・クロマダラソテツシジミ:西崎、ダンヌ浜、南牧場のソテツを見て回ったけど
      気配なしです。
     ・タイワンヒメシジミ:宇良部の交流館のプール周辺、祖納のイベント広場、
      西崎で探したけど居ませんでした。
     ・カクモンシジミ:以前採った新川農道で注意していたけど、見ませんね。
      (これは過去において発生の証拠は押さえられてなかったかも)

     中途半端ですけど仕事の都合で今日はこれだけ。次回は居た種の状況を書きます。

  • 2006年09月30日
  • レタッチソフト,Adobe Photoshop Elements 2.0 レタッチ状態,トリミングをせずに シャープフィルターをかけて720×479ピクセル 35.54KBにリサイズ。RGBレベルは調整 している。【Web用に保存】から最適化をチェックJPEG標準画質50%を選択 使用レンズ,Tokina EMZ M100 AF (100mm F3.5 MACRO)場所, 種類,JPEG イメージ (JPG) サイズ,"1.80 MB (1,891,583 バイト)" 画像情報,3008 x 2000 ドット 24 ビット 機種,PENTAX *ist DS 横解像度,72.0 縦解像度,72.0 解像度単位,dpi 作成ソフト,*ist DS Ver 1.02 露出時間(秒),1/60 F値,6.30 露出プログラム,絞り優先AE ISO感度,400 Exifバージョン,1220 撮影日時,2006/09/24 12:20:46 露出補正量(EV),-0.7 測光方式,分割測光 フラッシュ,使用せず / 常時オフ FlashPix バージョン,0010 色空間情報,sRGB カスタム画像処理,なし 露出モード,マニュアル ホワイトバランス,自動 "焦点距離(mm, 35mmフィルム換算)",150 撮影モード,標準 コントラスト,ノーマル 色の濃さ(彩度),ノーマル シャープネス,ハード 被写体距離,マクロ

     先週の与那国島のお話し、前回からの続きです。今日は「居た蝶」の状況です。

    ・セセリチョウ科
     ネッタイアカセセリは少なく比川と久部良で各1頭の目撃。茶色セセリも少な く、立田神と比川水源でそれぞれ2〜3頭の目撃。あと帆安でたぶんオキナワビロ ウドセセリと思われる個体を1頭目撃。クロボシセセリのみが各地で多かった。
    ・アゲハチョウ科
     色んな所で、いーっぱい居たのはジャコウアゲハ。ヤエヤマカラスアゲハは少 なく、クロアゲハはそこそこの個体数。アゲハとアオスジアゲハはドナン岳で各 1頭ずつの目撃。ドナン岳ではクロアゲハのおそらく無尾と思われる1雌の振り逃 がしがとても悔しい。あと、久部良でベニモンアゲハを1頭目撃。
    ・シロチョウ科
     ナミエシロチョウは各地で普通。タイワンシロチョウとクロテンシロチョウは 少ないながら、立田神や比川水源でボチボチ見られた。ツマベニチョウも居たが 少ない。
     すんません、キチョウ系は今回まともにチェックしてません。
    ・シジミチョウ科
     ヤマトシジミが異様に少なく、新川農道と宇良部で少数を目撃したのみ。ヒメ シルビアシジミは西崎、宇良部、祖納のイベント広場で普通におりました。タイ ワンクロボシシジミも各地で少なく感じ、「見なかった」の項目で書き損ねた けど、ヒメウラナミシジミも見ていない。オジロシジミは比川水源で1雌、ウラナ ミシジミは久部良で1頭の目撃。
    ・タテハチョウ科
     テングチョウはイランダ林道で1頭の採集。
     スジグロカバマダラは至る所で多く、リュウキュウアサギマダラ6に対してヒ メアサギマダラ4の割合で各所に普通。あっ、そうそう、カバマダラは今回見てい ない。
     シロミスジはちょうど良い時期のようで、鮮度の良い個体を各地で目撃。リュ キュウミスジ、ルリタテハ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、タテハモドキは全て個 体数が少なく感じたが各所におりました。メスアカムラサキは帆安と久部良岳山 頂で各1雄ずつの目撃。リュウキュウムラサキは案外多く、比川水源、立田神、久部 良、三ツ石、で目撃している。
     リュウキュウヒメジャノメは少なく、帆安とドナン岳で2〜3頭ずつの目撃。

     インパクトの無い状況を長々と書き連ね、失礼しました。
     お読み頂いたように、与那国島の蝶はかなり低調でございました。