2007年の近況集12

  • 2007年07月25日
     07月22日(日)はヒメヒカゲ狙いで鳥取県のW山に行こうとしたのですが、悪 天候のため、麓の林道入り口に着いた時点で登山を中止。できるだけ天候の良さ そうな場所を求めウロウロすることにしました。

     何処に行っても天気はイマイチだったのですが、最初に行ったのは
    ←ここ。草原の周囲にカシワが生えています。
     ここはキマリンの記録があるハズなので、少々時期遅であることは覚悟の上で ペシペシ叩いてみました。けど、なーんも出ません。
     草原を歩くと、降った雨で即座に下半身はびしょ濡れ。今日も不快な始まりです。

     実は、この草原のすぐ下に湿地があります。以前はヒメヒカゲがけっこう居た ようですが、私は1998年06月28日に1雄を得たのみです。今でも居るものならば採 っておこうと思い、淡い期待を持って湿地に入ったのですが、本種は見られず、多 数の踏み跡(おそらくヒトの)が縦横に見られました。
     そこで、ヒメヒカゲの代わりの画像と言えばヒメシジミ…。
     かなり汚損しておりましたが、未だ多数見られました。

  • 2007年07月27日
     暫く来ない間にトンネルができており、H高原へはとても速く移動できること が分かりました。天気はここよりも悪いであろと予想できたのですが、あの峠道 を越えないですむのなら行ってみてもよいでしょう。

     思った通り、時折ガスがかかり少々肌寒かったのですが、草原のカシワをペシ ペシせずにはおれません。
     この付近ではM山がキマリンのポイントとして有名ですが「M山に居るんやっ たら、ここらにも居るやろ…」と叩いてみても飛び出すのはハヤシミドリシジミ と
    ←のクロシジミばかり。
     たまに小さいのが出て「おおっ!」と近寄りよく見ると、それは皆様のご想像 通り、ベニシジミ…。

     ちょっと良いものとしては、このキマダラモドキも草原から飛び出したのです が、今さら採るのもどうかと思い撮ることにしました。
     開翅画像を狙おうと追い掛け回したのですが、皆様ご存知のように本種はとて も敏感。殺気ダダ漏れの私では、この証拠写真程度の画像で精一杯です。


  • 2007年07月29日

  •  今日も07月22日の続きです。
     いかがでしょうか?立ち入り禁止看板のコレクションです。
     1の看板は2の場所へ至る道の入り口に立ててありました。
     3は一般道のすぐ側にある草原ですが1997年07月06日に3雄採集しています。
     4は1998年06月21日に私とP氏が1雄ずつ採った場所へ至る道の入り口。
     5と6は1990年代後半に何度か探したけれども見られなかった草原です。

     何の事かと言いますと、ウスイロヒョウモンモドキ。
     久し振りに当地を訪れたので、以前ウスイロヒョウモンモドキの居た草原は どうなっているのか記録に留めておきたかったのですが、この看板が立てられ 「草原に入ること自体」を禁じられておりました。
     本当は草原内に立ち入り、本種が見られるかどうかの確認もするつもりでし たが、この看板に従い、実際は草原内に入りませんでした。

     3、5、6の草原については、私有地であることを理由に、立ち入りが禁じられた 事について異議を唱える立場にありません。また、草原内に入れなくても、近く まで寄って外側から目視で確認できたので、「草原の現況を記録しておく」と いう最低限の目的はクリアーできました。
     しかしながら、1と4については納得できません。
     おそらく公金を投入して作られたであろう、河川に架かる橋やアスファルト 道路の横にこの看板を立てるのは、如何なものかと思ってしまいます。
     確かにこの奥にある道路以外の土地は私有地なのでしょうが、そこに至る入 り口にこのような看板を設置すると、本来立ち入りを制限されるべきではない 公けの橋や道路を私物化していると言われても仕方ないのではないでしょう か。
     この看板が立てられた目的は「ウスイロヒョウモンモドキを保護する為に 採集・観察者を締め出そう」というものだと思われます。その気持ちは解らん でもありません。
     けれどもこのような場所【公道(私道ならゴメンナサイ)の脇】に、こんな 文言【地主名義でこう書かれています→[ここは私有地につき立入りをかたく 禁止します]と…】の看板を立てられてしまうと、この看板より先に進めなく なってしまいます。
     これでは善意の観察者が、本種の状況を記録に留めておこうとしても、草原の 現況すら見ることができません。

     結局、この看板を設置したが為に、ウスイロヒョウモンモドキの消長を記録に 留めることのできる蝶屋さん達を締め出してしまいました。複数の目(これ大 事だと思います)で当地の本種を見守る機会を失った訳です。
     地元新聞なんかに載る、
    『保護の結果、今年羽化した個体は昨年を20匹近くも上回った』
    というような胡散臭い記事(どうやって去年・今年と自然状態で羽化した本種 の個体数をカウントしたのでしょうか?)ではなく、蝶屋の側から見た客観的 な記録を残すべきだと思っています。
     そのためにも、この看板の設置方法や看板の内容(せめて地主様の連絡先が 欲しい)、何とかならんものでしょうか。

  • 2007年07月31日
     07月29日の日曜日のお話です。
     実は前日の土曜日にP氏、I君と共にけっこう呑んでしまって、この日は近場でウ ロウロすることになってしまいました。

     そこで、見つけてきたのは、その中心に貧相なマツが生えた絵に描いたような 湿地です。
     いかがでしょうか、ヒメヒカゲの生息環境として教科書(どんな教科書や…) に載っているような見事な湿地です。これが広島県とか兵庫県なら「採れたも同 然!」というような佇まいなのですが、あった場所が滋賀県ですからねぇ〜、た ぶん居ないでしょう。
     とか言いながら来年の6月中旬には必ず行くと思いますが…。

     そして当然のことながら、ヒメヒカゲの下見だけに行ったのではなく、某種の 探索も目的の一つでした。
     「あの辺りにも居るんやったら、この辺りにも居てるやろ…」と既知産地から 少し離れた所で探してみたのですが、某種は見られず、代わりに見つけてきたの はクロシジミ。
     ご覧のように雌ですが、この時期にしてはまだまだキレイな個体でした。

  • 2007年08月02日

     最近、生息環境とか生態写真ばかりをUPしているので、「採る事はやめてしま ったのか?」と思っておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心くだ さい。このようにちゃんと採って、展翅しています。
     この画像を撮って以降、1号平板をあと1本埋め尽くしているので、そこそこの 個体数を採っていることになりますね。

     上の画像の乾燥室?は、伏見屋のサッシ作業場壁面にしつらえたものです。
     ナマケモノとブラックパンサーの絵(カレンダーの紙を流用)が貼ってある 扉(本来はこの部分に防虫網を張る)は、【辷り出し窓サッシ】に使用する内開 き網戸でした。
     この網戸、なかなかのスグレモノで、扉側の気密ゴム材にシート状の磁石が内 蔵されており、扉を閉めると、枠側のアルミ製角パイプ内部に仕込まれた鉄材に ゴムの気密材が吸い寄せられ、隙間が完全に無くなってしまいます。展翅中の蝶 を収納するのに、うってつけの扉です。このサイズは規格外(そのうえオーダー 対応外のビッグサイズ)なのでY**に無理を言って作ってもらったものです。

     表展翅の場合は、下段のようにマチ針側を壁面にもたれさせているのですが、 展翅板の裏板ばかりが並ぶのでは、あいそがないので、この撮影時に2本だけ表を 向けて上段に置きました。キマ等、裏展翅の板は上段にあるように、全て表向きで 置いております。この理由は皆様のご想像通り、腹部に垂れ下がりを防ぐ為です。

  • 2007年08月04日

     いよいよゴマシジミの季節です。
     このような個体(2006年広島県神石高原町産・同一個体の表裏)の出現する時 期はもう少し先ですが、山ゴマや中国山地なら、もうボチボチ出ているでしょう。
     ということで、明日の日曜日はゴマシジミを採りに行きたいのですが、どちら に行こうかな。迷うなぁ〜。
     それよりも、天気が…。

  • 2007年08月06日
     ・滝野社IC⇔津山IC:1050円(片道料金・91.3km・50%OFF通勤割引適用)
     ・津山IC⇔東城IC:1100円(片道料金・95.7km・50%OFF通勤割引適用)
      [備考:津山ICと東城ICで一旦降り、ETCカードを差し替えて再度流入]
    この2区間は、まあ許せるとして、
     ・東城IC⇔庄原IC:800円(片道料金・30.2km・隣 のICでっせ!)
    通常料金で走るとこんな金額になってしまいます。もう1枚(全部で3枚)、ETC カードを入手することにしました。

     この高速道路の通行明細からお分かりになると思いますが、昨日(08月05日) の日曜日に行ってきたのは広島県。
     狙いはゴマシジミと草原性のセセリでした。
     で、この結果が今週のネタ。ボチボチ書いていきます。

     それにしても、軽トラで広島県日帰り往復(一日の走行距離768.0km)、しかも 炎天下の急斜面草原でゴマシジミ・ファイトをしておった訳ですから、それはも う、つか…、いやいや「疲れてなんか…、いるものか!」です。