2008年の近況集03

  • 2008年02月12日
     試行錯誤な標本画像撮影のお話しに戻ります。

    ←某SNSの日記に貼り付けた標本画像とほぼ同じものです。
     オリジナル画像は同一ですが、N氏からコントラスト不足を指摘されたので、 不足を補うレタッチをしています。ただ、私が使っているサーバーの残り容量の 関係で、某SNSにUPした画像よりもかなり高圧縮になっており、画質は落ちていま す。
     しかしながらいかがでしょうか、背景の「うるささ」はほとんど解消され、対 象の標本もかなり高いレベルで写っていると自負しています。けど、詰めのアマ イことに、針を刺す台座が若干写り込んでしまいました。

     さて、その撮影方法です。
     少々判りにくいですが、左の画像のように、対象の標本を背景から遠ざけて写 すという、至って単純な方法です。

     こうする事により、かなり絞り込んでも(この時はF13だったと思う)背景に ピントが合わず、空間に浮いたような感じで写ってくれました。この写り方は、 私が望んでいた状態に近く、現状ではかなり満足しているのですが、一つ難点が あります。それは1個体を写すのに、とても時間がかかる事。
     慣れればある程度時間を短縮できそうですが、1年間にアレだけの数を採って 、全てを撮る私としては、まだまだ撮り方を改善しなければなりません。

  • 2008年02月14日
     前回、「まだまだ撮り方を改善しなければなりません。」とか書いたのですが、 今冬の工夫はこれでおしまい。これ以上の改良は、今年の晩秋あたりからごそご そ始めることになると思います。

     ところで、もしかするとこの文を読まれた方の中で、「標本を撮ってみようか なぁ〜」と思い立った方が、何人かは居られるやも知れません。そこで今日から 暫くは、この撮影方法に使用した材料について書いておきましょう。(けっこう 長くなります…)

     『無反射ガラス(主に写真用品として販売されている)』なる物があることを ご存知の方は多いと思います。

      「無反射ちゅうことは、カメラのレンズがガラス板に映り込まへんのやろなぁ、それ
      ならこの板を背景から浮かして設置し、その上に置いた粘土に針を刺して写して
      みよう!」

    ということで、額縁ガラスを専門に扱っている仲間のガラス屋さんに無理を言 って『無反射ガラス』の切れ端を頂いてきました。
     早速、撮影を始めたのですが、取っ掛かりでNG。上の画像でもお判りいただ けると思いますが、無反射ガラスと言っても、ぼんやりとではありますが、映り 込みが生じるんですね、この方法は失敗です。
     ならば『低反射ガラス(5ミリ透明ガラスに特殊コーティング・A社のみ取り扱 い)』なら、映り込みは発生しないだろうと思い、この品物の見積もりを取った ところ、B4サイズで1M程度の金額が提示されました。「そんな高いモン、よう使 わんわぁ〜」ですな…。

     ならばどうするか?
     要は、背景が上手くボケルように背景から標本を遠ざけて写せばよいのであ るからして、この『無反射ガラス』から細い棒を突き出し、その先端に標本を刺 せば良いのだという結論に達しました。
     ガラスに棒を突き立てる…、簡単なようで難しい工作です。しかも、棒の影が 出てしまうとイヤなので、使う棒は透明でなければなりません。ということで、 使う棒の材質は透明アクリル。
     ところが、ガラスとの接触面積が極端に狭いアクリル棒を強固に接合する方 法が思い浮かびません。ガラスの裏面からのビスどめなら、きっちり接合できる でしょうが、ガラスに小さな穴を明ける技能を私は持ち合わせておりません。困 りましたな…。

     以上、今日は採用した材料を選ぶまでのお話しでした。(こんなん書いて、ど ないすんねん…、自分で書いててイマイチやなあ)

  • 2008年02月16日
     前回に書いた理由から『無反射ガラス』を使うことは諦めました。けど、何か 使えるものはなかろうか?と作業場のガラス棚周りでゴソゴソしたところ、表 面マット加工した樹脂板を発見。「こっちを使ったらエエやん」と気付きまし た。
     この樹脂板は「破損時に安全である」という理由で、最近、室内建具用に使わ れる事が多くなってきた商品です。色んなサイズに切断して建具に嵌め込むこ とから、切れ端も多く残っております。それに、これは樹脂なので加工し易いと いうのがよろしい。
     表面状態としては、その無反射性能が『無反射ガラス』よりもかなり劣るの ですが、加工性の良さには代えられません。ということでこの樹脂板を採用する ことにしました。

    樹脂板

     「表面マット加工の樹脂板」と言うのは、透明樹脂板表面を
    ←のように加工した物です。(このマット加工面の粗さはもっと細かく、言わ ば摺りガラスに近いような加工を施してある物が適しています。また、欲を言え ば、もう一方の面が滑面に仕上げてある物の方がよろしいでしょう)
     透明板のようにメジャーではありませんが、ホームセンターや硝子屋さんで 扱われていると思います。少なくとも伏見屋金物店では販売しています。
     原板は1820×910ミリ、もしくは1000×2000ミリの大きさですが、ホームセンタ ーならば、もっと小さくカットした販売店独自規格サイズがあるでしょうし、街 中の硝子屋さんなら指定サイズで切断販売してくれると思います。
     この品物の名前ですが、伏見屋として仕入れるときには、「サンロイドの2.5ミ リ厚サブロク板、クリアーの表面マットで」と発注しています。けれどもそれが 正式な名称であるかどうかは判りません。もしも、お店でお尋ねになるのであれ ば、「透明アクリル板の表面がザラザラした品物」と言えば通じると思います。

  • 2008年02月18日
    樹脂棒

     02月09日にUPした判り難い撮影状況の画像内で「表面マット加工の樹脂板」 から突き出ていた棒状の物は5×6ミリ程度の透明アクリル角棒です。
     このような棒はホームセンターか模型屋さんで販売されていると思うのです が、確認した訳ではありません。(いや、こんな需要の少なそうな物は売ってない 可能性の方が高いだろうなぁ)

     伏見屋ではその仕事がら、この画像のようなアクリル板の切れ端が多く発生し ます。ここに写ってる切れ端なんかは、形がいびつなので使いみちが無く、破棄さ れるのが普通ですが、私の場合、せっせと残しております。  こうして「きっと何時か役に立つであろう」と残しておいた結果、この切れ端 から、鋸で切り出して必要な角棒を作製できるという、ウレシイことになる訳で すな。
     因みに、こういった作業で使用する鋸は、潟Jクダイ社製の商品名(品番) スパーソー(6010) がお勧めです。
     そしてこの鋸で一生懸命アクリル板を切っていると、刃先の温度が上昇し、挽 き屑が融けてダマになってきます。こうなると、鋸刃が目詰まりしているので切 れなくなってしまいます。そこで、時々バケツの水に刃を浸けて冷やすと上手く 切れるようになります。

     うぁ〜、工作教室みたいになってきた…。モニターの向こうでは皆さん引いて るんやろなあ、けど、ネタが無いし続けよーっと。

  • 2008年02月20日
     今日は、ますます皆さんが引いてしまうな内容ですが、ここは私のプライベー ト ホームページなので、書いてしまいます。

     切り出したアクリル角棒と樹脂板を
    ←のようにくっつけて針刺し台が完成しました。けど、この角棒と板はどうやっ て接合されているんだ?との疑問が湧きませんでしょうか。

     皆さんが抱かれたこの疑問にお答えすべく、接合方法を書いておきましょう。 (ネタがないからって、展開が強引やなぁ)

     先ず、2.7φの鉄工用ドリルでアクリル角棒の下端から約10ミリ、上端から約 6ミリの深さで穴を明けます。このとき、当然のことながら穴があらぬ方向に進 まないように真っ直ぐ明けなければなりません。しかし、手持ちドリルで作業し たので、このように少々曲がってしまいました。ボール盤を使用すれば、真っ直 ぐに明けることができると思います。
     次にISO 3φのスパイラルタップ(画像内に写ってる先端工具。3本組タップ よりも使い易い)で下端側にメネジを切ります。後からクラックが発生すると イヤなので、このときは切削オイルを使わず、代わりに薄めた中性洗剤を使用し ました。
     上端の穴はメネジを切らずに3.0φの鉄工ドリルで穴径を3φに広げておきま す。(ここに後から針刺し用のペフ板の切れ端を詰めます)

     次に樹脂板側の加工です。
     ISO 3φでメネジを切ったアクリルの角棒は、上の画像に写っているステンレ ス製のビス(皿+頭ISO 3φ×8ミリ)で樹脂板の裏側からネジ止めします。
     そしてこの樹脂板は、撮影台に置いたときグラグラしないようにビス頭を沈 めなければなりません。
     そこで樹脂板の中芯に先ず3.2φの穴を明け、通称カブラと呼んでいる先端工 具(正式名称は知りません)で皿抉り加工を施します。対象が樹脂である為や わらかく、すぐに抉り過ぎてしまうので、慎重にやりましょう。
     これで材料の加工は終了。アクリル角棒を樹脂板裏側からビスどめして完成 です。

     完成品を裏側から見ると
    ←こんな感じです。

     収納時には破損しないように、板と棒を外しておきましょう。ビスどめなので 簡単に外すことができます。(接着剤で組み立てた方が簡単だったかもしれま せんが、収納のことを考えてビスどめを選択しました)

     これで今回の針刺し台の工作はおしまいです。
     皆さん長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。

     あっ、もう誰も居ないか…。