2008年の近況集17

  • 2008年08月22日
     今回でおしまいにしますが、水後山のお話しの続きです。

     さて、今一度、亜種hakusanensis(Fujioka,1975)の記載文を読んでみると、

     Paratypes : 44♂♂ 17♀♀ Mt.Dainichi-dake, Gifu-ken, Japan.
     (ふしみや注:日付の記載なし)
     Distribution : Mt.Dainichi-dake, Hakusan Mountain Range, Gifu-ken, Japan.

    と書かれており、また図版には[岐阜県郡上郡白鳥町大日岳 31, VII, 1968]の データを付して7雄4雌(HolotypeもしくはParatype標本かどうかは不明)が示 されています。

     推定ですが、1975年以前は交通の便も悪く、ポイントへ最短距離で行ける桧峠 から水後山へのルートも整備されていなかったかもしれません。となると、蛭ヶ 野から登り始め、大日ヶ岳のピークを越え、水後山のポイントへと降下しなけれ ばなりません。(このルートで行ったなら、ラベルに『大日岳』と書きたくなる 気持ちは解ります)
     Paratypesとされた44♂♂ 17♀♀ものゴマシジミを得る為に、肉体的にかなり キツイであろうと推定される蛭ヶ野から『大日岳』への往復を、何度も繰り返し たとはチョッと思えません。ということは、少ない目に見積もっても、1度行けば 10頭程度は採れたのではないでしょうか?
     以上、「推定ばっかりやなぁ」というご意見もございましょうが、強引にまと めてみると、
     ・30数年前:1度行けば10頭程度は採れた?
     ・10数年前:少ないながら見られた。
     ・最近数年:私及び他の方々のお話しでも全く見られない。
    ということになります。

     この画像では少々判り難いですが、山ゴマの発生斜面としては、けっこう広い 面積を持つ、ここ水後山でも、このような状態ですから、発生域が狭い産地では、か なり危機的な状況になっているのではないでしょうか。

     だからといって、私の場合、採り行かないようにするのかと言うと、そうではあ りません。
     来年も、山ゴマ・ファイトを続けようと思っております。

  • 2008年08月25日
     昨日の日曜日は、今のところ、行けば必ず
    ←のような個体が採れるであろう広島県神石高原町から、昨年行ってことごと くnullであった旧甲奴町・上下町・総領町辺りでゴマシジミを探そうと思ってお ったのですが行っておりません。
     某掲示板にはチョロッと書いたのですが、08月23日(土)に同窓会がありま して(なんで毎回この時期にすんねん…)大量の飲酒が予想されることから、 早朝と言うか、04:00頃に出発しなければならない広島方面へはとても行くこと ができません。
     まあ、お昼前ごろには、お酒も抜けるだろうし、盗難保険を利用して購入した 長女の自転車と、帰省していた長女共々軽トラに載せて、滋賀県H市の下宿まで 送ってやろうと思っておったのですが、突然、長男が「送ってやる」と言ってく れました。
     ということで、昨日は京都のコレクション・フェアーに行って参りました。
     出品物はほとんど見ませんでしたが、某SNSでお名前だけしか知らなかった方 々にお会いでき、有意義な一日を過ごすことができました。

  • 2008年08月27日
     今日から、お盆に行った中国地方ゴマシジミ・ツアーの事を数回に分けて書く つもりです。
     けど、今頃UPしても冷えたピザのようでもあり、また、行った所としては、ほと んどが過去に記録のある場所ばかりなので、あまり面白くないと思いますが、こ うして自分のページにウダウダと書くのは、[ふしみやDB]と「手書きのノート」 とを補間する為でもあります。従いまして、内容が私自身のメモのようになった りしておりますが、ご容赦ください。

     現在、高速道路の深夜割引が40%になっているので、08月12日の夜に京都を出発。 滝野社ICから中国道に乗り二宮PAで就寝。翌朝、千代田ICで降り、08月13日の目的 は芸北方面のゴマシジミでした。
     先ずは旧豊平町の阿坂や西宗で探したのですが、ワレモコウもほとんど見られ ず、辛うじて居そうな環境を1ヵ所見つけたのですが、そこでもゴマシジミは全く見 られません。
     旧加計町では国道しか走っていませんが、良さそうに見えた環境は1ヵ所だけ。け れどもそこは、刈り込まれた民家裏の斜面で、チョッと入れそうにない雰囲気だ ったのでパス。
     旧戸河内町に入ると、良さそうな環境がボチボチ見られるようになり、民家付 近や耕作地周辺の小さな草地斜面に入って探してみたのですが目撃も無しの null。
     そして、
    ←は近年(2003年頃?)まで記録がある深入山です。
     ここに写っている草原がポイントで間違いないと思います。なのでこの辺りを 、かなりしつこく探したにもかかわらず全く見られませんでした。ゴマシジミっ て居るものであればそんなに探さなくとも、入った瞬間に見らるのが普通ですか ら、ここはたぶん居ないのでしょう。
     この後、同じ旧戸河内町の小坂、旧芸北町の長者原・八幡原・掛頭山(パインリッチリゾーツ芸北スキー場) ・雲耕・俵原牧場等でやってみたのですが、ことごとくnull。

     初日からnull神憑きになるのはイヤなので、ブサイクではありますが、確実に 採れる既知ポイントの、
    ←ご存知、U山で☆頭目撃の内、△頭を採集してnull神祓いをしておきました。
     これでこの日の採集行動は終了。大仙原に在る農協で夕食の食材(と言って もカイワレとロースハム)を購入し、細見に在る立ち寄り湯(500円。一応、露天 風呂有りの温泉でボディーソープ・シャンプー付き)で入浴の後、移原に在る芸 北美和スキー場の駐車場で北京オリンピックをテレビで観ながらの夕食。
     寝てしまったのは、21:00頃だったと思います。

  • 2008年08月29日
     既に記録がある所ばかり行っているので、書いていて少し恥かしいです。
     けれども、このページは、後日、自分自身の記憶を呼び出す為のメモ代わりとし ても重宝しているので、ダラダラと書き連ねて行きましょう。
     この画像(起床時に車内から撮影)は早朝の芸北美和スキー場。夜中に雷雨が あったので、草原は思いっきり濡れています。
     朝一番から、びっしょ濡れになるのは嫌なので、この草原には入らず旧芸北町 の移原と高野の民家付近の草地で探すも全く見られません。その上、雨も降り始 めたので旧大朝町をスルーし、島根県の旧瑞穂町へ。

     この瑞穂町で記録のある字名として事前に拾い出せたのは朝原でした。
    ←は、朝原という場所に在ったワレモコウたっぷりの斜面です。急斜面ではありま すがよく手入れされ、とても良好な生息環境のように思われましたが、ゴマシジミ は全く見られません。(ツマグロキチョウは居りまして、2頭のお持ち帰り)
     過去に記録されていた場所が、この辺りなのかどうかは知りませんが、現状、 朝原とラベルに書ける範囲では、他に生息環境になり得る場所を見出せませんで した。
     この朝原の他に、島根県の旧瑞穂町で探した場所としては、大原・大草・観音寺 原・瑞穂ハイランドスキー場と廻ったのですが、ことごとくnull。まあ、いつもの 事です。

     ここで再び広島県の旧大朝町に戻り、登と別所(ここはけっこう良い環境) という2ヶ所の字名で探しましたが、いつものようにnull。
     このようにnullが続くと少し弱気になり、「誰も登ってそうになかったら、行 ってみようか〜」とスキーパーク寒曳の駐車場まで行ってみると、広ぉ〜い駐 場に白い四駆車が1台ポツンと停まっています。しかも、東海地方ナンバー。蝶屋 さんのクルマであるとの強力なオーラを放っております…、速攻でパスですな。

  • 2008年09月01日
     スキーパーク寒曳の駐車場をあとにして、さて何処で探そうかと一瞬考えた のですが、この付近で探してもことごとくnullになりそうな予感。そこで、未だ お昼過ぎだったのですが、この日の就寝予定地、広島県の旧東城町へと向かいま した。
     一般道を走った割には、案外早く旧東城町に到着したので、すぐに買い物や入 浴といった行動に走らずに、昨年見つけたポイントに行ってみると、

    ←のゴマシジミがお約束通りに居てくれまして、まあ、ヤレヤレです。
     こうして撮影(もちろん採ってもいます)しているとすぐに雨が降り出した ので、この日の採集行動はこれでおしまい。これで2日連続既知ポイントでしか採 れてないという結果に終わっておるのですが、まあ、私の実力はこんなもんでし ょう。

     この後、旧東城町末木に在る立ち寄り湯(550円。ここも、露天風呂有りの温泉 でボディーソープ・シャンプー付き)で入浴。東城IC付近のスーパーで豆腐・豚肉 ・刻みキャベツ・太巻き寿司を購入。「道の駅・遊YOUさろん東城」で寝ようかとも 思ったのですが、ここは以前寝ていて周囲がとてもうるさかった事を思い出した ので、国道182号線沿いの駐車スペースで寝ることにしました。
     先ずはテレビをオリンピック中継にチューニング。今日の夕食は、先ほど買っ た食材と、京都から持参したキムチ・醤油・味噌汁の素で作ったチゲ鍋モドキです 。チゲ鍋モドキとは言え、消耗した身体にはとっても美味。泡盛もどんどん進み、 気持ちよーくなって、おそらく20:30頃には寝てしまいました。

     温泉入って食べて呑んで寝て…って、ホンマ、しょーもない内容やなぁ。