2009年の近況集05

  • 2009年03月03日
     3月の声を聞くと、どうしてもモゾモゾと動き出したくなります。

     本来、03月01日の日曜日は、末娘が一度やってみたいという魚釣りに行く予定だったのですが、 花粉症が酷くなることを恐れ、末娘の方から辞退してくれました。
     ということで、このオフシーズン初めての(もう3月だと言うのに…) まともな下見に行ってきました。

     さて、まる一日下見に使えるとなると、何処へ行ったものだろうか…、 京都府中丹地域や京都府宇治市〜滋賀県大津市で1日使うのはもったいないので、 もう少し足を伸ばして奈良県の「採ったら、エライ!」というような地域に行ってみたくなりました。
     実は私、ギフチョウを対象にこの地域へは数えるほどしか行ったことがありません。

  •  ↑が、ふしみやDBで[ギフチョウ][奈良県]をキーワードにし検索をかけてヒットしたレコードです。 ご覧のように採集に訪れたのが1回と、ベニモンカラスシジミ成虫のついでに下見をしたのが1回の 都合2回だけです。
     にもかかわらず今回下見する対象地として選んだ場所は、


    鎧岳 標高893.9M

     無謀にもここ↑、奈良県宇陀郡曽爾村でした。

  • 2009年03月05日
     奈良県宇陀郡曽爾村…、字面だけでなんかスゴイ。暴走族(今は珍走団?)が好みそうです。

     当地でのギフチョウの記録は「曽爾高原」としてあるようなのですが、 居たのはかなり昔のことだと思います。それに現在、曽爾高原と呼ばれる場所(亀山:標高849M)は、 ススキ原が売りの観光ゾーンになっているようで、とてもギフチョウの生息は望めないでしょう。
     しかしながら、ここ曽爾村は名張川の上流域に在り、 この名張川沿いに本種の分布が伸びて来ていると仮定すると、 生息の可能性はゼロではないだろうと考え、訪れてみることにしました。


     事前の地形図の読みから訪れたここ↑は、緩やかな谷であることから、 きっとカンアオイが生えているだろうと予想しておったのですが、思いっきりの水。 完全な湿地で、ハンノキなんかが生えております。
     これでは、あきませんわなぁ…。


     気をとり直し、別の候補地への移動中、目の前に展開した光景が、↑これ。
     山襞に棚引きたる淡黄色の薄衣は、アレ…。
     文字にするのも悍しい「スギ花粉の集合体」ではありませんか!
     この画像からもお判りいただけると思いますが、 ここ曽爾村の山々は、そのほとんどがスギの植林地となっています。 従って何処に行ってもこの花粉からは逃れることはできません。 こうなったら、さっきの光景は見なかった事にするしかありません。

  • 2009年03月07日
     下見のカンアオイを探す話で、ここまで引っ張るのはどうかと思いますが、 推定=この日に浴びた超多量のスギ花粉のせいで、涙目・洟ぢゅる・咽喉イガ、 おまけに少々熱っぽい今の私には、この話題以外に何を書いてよいものやら、 思い浮かびません。


     こうして、どうにか奈良県宇陀郡曽爾村ラベルの↑カンアオイは見つけることができましたが、 ギフチョウについては、どうなんでしょうかねぇ…。

  • 2009年03月09日
     各方面で下見活動が活発化しているようですが、私も03月08日の日曜日には、 まともな下見行動をしておりました。(どうやらこの日は、知り合いの方々とニアミスしていたような…)
     私、かなり酷いスギ花粉症であるにもかかわらず、これで2週連続スギ林への突入です。 あまり賢い人間のやる事じゃーありません。今日も激しい症状で、往生しております。


     紀伊半島ギフ初心者の私にとっては、↑の場所付近の下見から始めるのが妥当なところでしょう。

  • 2009年03月11日
     こんな地図を貼り付けたら、国土地理院にオコラレルのかな?
     いや、DAN杉本さん(カシミール3Dの作者さん)の方にかも。

     03月09日の高見山登山口の画像をご覧になって「高見山に登ったんだろうな」と思われたでしょうが、 実はその反対側、「北部台高縦走路」を歩いてきました。

  •  ↑の赤いラインは03月08日に歩いたコースになります。緑色の直線で示した範囲以外は、 登山道とアスファルト道路をほぼトレースして歩いたのですが、 赤い線が途切れたりループ状になっている場所では道から外れて探索を試みています。 因みにPxは駐車地点になります。

     駐車地点から谷を詰め、手入れが行き届いているとは言い難いスギ植林斜面を難渋しながら、 イメージ直登。(かなり下部で谷自体を取り違えたことに気付いたが、じゃまくさいのでそのまま登った) 未だ足が慣れていない今の時期に道の無い急斜面を登るのは、かなり厳しいです。何度もコケてしまいました。
     思いっきり汗をかいてようやく尾根にたどり着くと、


     ブナが所々に混じる落葉広葉樹林↑が展開しておりました。
     奈良県東吉野村側は、ほとんど全てと言ってよいほど、スギの植林で埋め尽くされていましたが、 こちら三重県松阪市(旧飯南郡飯高町)側はご覧のように良い状態の広葉樹林が、ず〜っと続いております。

  • 2009年03月14日
     「北部台高縦走路」の尾根上、見晴らしの良いコブから南南東方向を眺めると、

     ↑のように美味しそうな林が国見山(画像奥の方の一番高いピーク)まで連続しています。
     この光景を目の当たりにすると、4月の中旬、晴天無風の絶好のギフチョウ日和に、 微かな期待を胸に秘め、ネットを手にこの尾根歩きを楽しみたい! という気持ちになるのは必然です。


     しかしながら、尾根に近い三重県松阪市側の落葉広葉樹林林床↑はこんな感じ。
     落ち葉だけ、なーんにも生えていません。ツルツルです。(縁起でもない…)
     実際、喰っている現場を見た訳ではないので、あくまでも推定なのですが、 おそらくシカによる食べつくしではないかと思います。状況証拠としては、 シカの糞塊が散見される事とシカの頭蓋骨1個が転がっていた事。
     この斜面に、元々カンアオイが生えていたのかどうかは分かりませんが、 生えていたとしてもシカがキレイに食べてしまった可能性があります。
     4月の中旬に訪れるべきかどうか、迷ってしまいます。


     そして↑のカンアオイですが、これは奈良県東吉野村側に生えておりました。
     うむぅ〜、どうしようかな…、でございますね。

  • 2009年03月17日
     03月15日の日曜日は、3週連続の奈良県行きでした。
     けど、目的地に至る前に、↓な感じで路面に雪が積もっております。
     先週、スタッドレスからノーマルに履き替えたアホな私とって、 この地点以降の進行は断念せざるを得ません。

     京都から南下する場合、『雪があるかも?』という観念が欠落してるんですね、京都人には。
     しかたがないので下部でウロウロしておったのですが、どうも気合が入りません。

     これは東吉野村で見つけた珍しく立派な株のカンアオイ。
     比較的若いスギ植林地に生えていたので、たっぷりとお日様に当ってここまで成長したのでしょう。

     そしてこれは川上村の暗ぁ〜い成長したスギ林林床に生えていたカンアオイ。 周囲のあまりの暗さのせいで、この画像はブレてしまってます。

     それにしても奈良県吉野郡のこの辺り、スギの植林地ばかりで何処を調べるべきかの判断ができません。
     私に京都市での採集経験がなかったなら、
     「こんな所、ギフが居るわけないやろ!」
    と叫びたくなりますが、比較的近年まで見られた京都市北区のポイントの状態(周りはスギとヒノキしかない) を思い出すと、あながち居ないとは言い切れないのが悩ましいところ…、 実際、どうなんでしょうね。


     結局、4月の中旬にネットを持って訪れるべきかどうかの判断もつかないまま、 ↑のお店で柿の葉寿司を買って、本日の下見行動は終了。
     不完全燃焼の一日でございました。

     ところで、
    ←の柿の葉寿司、とても美味でした。
     4月の中旬に買いに行こうかな〜。