2009年の近況集18

  • 2009年09月19日

     能登半島のお話しは未だあるのですが、今、チョッと忙しいので、続きは休み明けに書きますね。
     何故忙しいのかと言うと、明日からの4連休をキッチリ休む為、 本日中に今月切りの請求書を完成させなければならないからです。

     そして、この4連休のお出掛け先は、九州。
     明日、09月20日は中学一年生からの付き合いであるpekyama氏 と共に中国道をひた走り、福岡県久留米市へは14:00頃の到着予定。この日の晩は、 先輩である呑むさん氏宅に泊めていただきます。

     明くる09月21日からは、現地で合流予定のM君とK君に全てお任せの伊勢海老宴会
     蝶はもう、どーでもよいです。
     とか言いながら、

    ・ワンツ(時期がもう遅いのは解ってるけど、新鮮個体の居るポイントを見つけておいてネ)
    ・シルビア(宮崎県ラベルでイイので、案内してネ)
    ・迷蝶(ホシボシキチョウでエエから、発生ポイントを押さえておくよーに)

    以上、ワシよりもセンスの良いM君へ、先輩からの、お・ね・が・い

  • 2009年09月24日

     流石は、ワシよりもセンスの良いM君です。
     到着2日前の09月19日にお願いしたにもかかわらず、
     「本当は採り難い、宮崎県ラベルのシルビアシジミ」
    のポイントを、キッチリ見つけておいてくれました。
     感謝!です。

     それにしても、あの生息環境を「よく見つけたもんだ!」と思いました。
     「発想を転換して探してみた」とM君は言っておりましたが、私なら絶対に探さないような場所でした。
     エライ!
     しかも、いーっぱい居たし…。
     ごっつぁん、でした。

     ここまでの流れから、↓が宮崎県ラベルのシルビアシジミだと思われたかもしれませんが、違います。


     この画像は、これもまた珍な、福岡県ラベルのシルビアシジミ。09月20日の撮影になります。
     この個体は、先輩である呑むさん氏 が今年見つけられたオリジナル・ポイントで、撮らせて(採らせて)いただきました。
     当地は、私が経験したことのある生息環境でしたが、似たような環境が延々と続く中、 よくぞメゲずに探されたものだと…。
     こちらも、ごっつぁん、でございました。

  • 2009年09月26日


     宮崎県のタイワンツバメシジミ、数年前にM君が見つけたポイントで撮らせていただきました。 (ホンマに撮るだけでした)
     ご覧のようにかなり汚損しております。既に時期遅しですね。

     このポイント、M君が見つけた当初は、かなり多くの個体が見られたそうなのですが、 私が訪れた09月21日に見かけたのは2頭のみ。その代わり、多くの踏み跡が見られました。

     あくまでも一般論ではございますが、採りたい蝶を自分で探そうとはせずに、
     「蝶はポイントを教えてもらって採るものだ」
    と思っているようなヒト(蝶屋としてどーなのよ)って、ポイントを大事にしない事が多いように思います。
     まあ、私も案内してもらった訳ですから、えらそうに言える立場ではありませんが…。

  • 2009年09月28日


     現地到着直前にお願いしたにもかかわらず、M君が見つけておいてくれたポイントで撮らせていただいた宮崎県ラベルのシルビアシジミです。
     少々判り難いですが、静止している植物はヤハズソウ。また、背後のボケて写ってる植物の中で、濃い緑色のは全てヤハズソウになります。
     本種の幼虫が喰っているところを観察した訳ではないので、あくまでも推定となりますが、 当地のシルビアシジミはヤハズソウで発生しているようです。因みに、ミヤコグサは全く見られませんでした。

     ヤハズソウ発生の本種(ヒメシルビアではなく)とは、今回が初めての出会いとなります。
     ご覧のように、斑紋については、基本ミヤコグサ(シロツメグサを含む)喰いの個体と大きく異なるようには見えませんが、 「飛翔の雰囲気がかなり違うなッ」との印象を受けました。どのように感じたかと申しますと「飛び方がぬるい」です。 どちらかと言うと、ヒメシルビアシジミの飛び方に似ています。

     勿論、生息環境も違う訳ですから、食草の違いが原因で、ぬるい飛び方になったとは言えません。 また、「ぬるい飛び方」なんていう表現は、私の主観によるもので、ええかげんな話しなのですが、 もしかすると基本ミヤコグサ喰いの個体群(集団と表現すべきか?)とは何かが違うのかも知れません。
     このことを踏まえた上で今一度、学研の標準図鑑の分布地図を眺めてみると、
     「やっぱり何かが違うかもしれない…」
    と改めて思えてきます。そう、宮崎・鹿児島両県の分布域と、基本ミヤコグサ喰いの個体群が分布する地域間には、 広い空白地帯が存在するんですね。

     どうです、Y先輩。mtDNAを調べてみたくなってきませんか?
     サンプル収集なら、きっとM君がよろこんで引き受けてくれるかと…。


     話しは変わって、この開翅しているシルビアシジミ、上の画像と同一個体になります。
     この日はけっこう日差しが強かったので、上の裏面画像を撮影中、私の身体を利用して意図的に日影を作って写しておりました。
     そうこうしているうちに、この日影状態が、けっこう長時間に及んだので、
     「もしかすると、ゆーっくり影を無くして行くと、開翅するかも…」
    と思って実際やってみたところ、ホンマに開翅してくれました。
     この技、これからも使えそうです。

     …って、アブナイ、アブナイ。撮り屋に傾くとこやった。

  • 2009年10月01日

     まだ続けんのかい!って、おこられそうですが、九州のお話しをもう1回だけ書いて、 09月13日の石川県シルビア探索の話しに戻りますね。

     09月23日は、現在発生中のルリウラナシジミを皆で撮影しましょうということで、 朝から開聞岳山麓の海に面した公園を訪れてみると、何かを三角紙に取り込まれている若い蝶屋さんが居られました。 お話しをうかがうと、リュウキュウアサギマダラを得られたとの事。
     九州本土のリュウアサ、とっても良いラベルです。(チョッとうらやましい)

     我々中年グループは、この爽やかな青年に、ルリウラナミシジミの個体数が多いポイントまで案内していただき、 各自撮ったり採ったりして楽しむことができました。
     この後、大野岳を訪れたのですが、迷蝶は何も見られなかったので早々に下山し、 皆でフラワーパークに行きましょうということになったのですが、採り屋(グループ内では私だけ) が入場するのはよろしくないでしょうと思い、M君に無理を言って私だけ別の場所でクルマから降ろしてもらいました。

     別れ際M君に、
    「ガランピマダラを採ってみせる!」
    と豪語してボチボチ歩き始めたのですが、迷蝶がやって来そうな花場も見られないので、現実路線に立ち返ることにしました。
     そう、シルビアシジミ探しです。

     海ビアでも居らぬものだろうかと、海岸に降りてみると砂地の海岸だったので、食草は全く見られません。

     ならば荒地のヤハズソウ発生パターンを狙って、
    ←の場所にたどり着いた瞬間、
      「これは採れたなッ♫」
    と思いましたわ。
     ヤハズソウがたっぷりと生えており、広さも充分。
     ・頭は固いだろうと思い真剣に探したのですが、見られたのは少数のツバメシジミとヤマトシジミのみ…。
     薩摩半島のシルビアシジミ、やっぱり手強いような感じです。

     まっ、思いつきのようにやってみて、簡単に見つけられるようでは、 シルビアシジミらしくありませんからね。

  • 2009年10月04日

     YouTubeの島木譲二さんの動画まで埋め込んで始めた石川県シルビアシジミのお話しでしたが、 途中で九州伊勢海老宴会(ついでにビア、ワンツ、ルリウラ)が入ってしまった為、こんなに遅くなってしまいました。
     今頃UPしても、前の話しは既にお忘れになったかもしれませんが、ふしみやの近況09月17日からの続きです。


     ここは事前にWEBで調べた地質と地形図の読みから、最も生息の可能性が高いだろうと予想していた場所です。
     既に私の脳内では、このミヤコグサの黄色い花を訪れ、吸蜜するシルビアシジミも写っておる(得意の妄想ですな)のですが、 現実はそんなにアマイものではありません。


     このようにタイトゴメとミヤコグサが同じ場所に生えていることから、私的にはベストポイントだと思えてしまいます。
     けど、同じく写っているカタバミが気になりますよね。
     そう、カタバミと言えばヤマトシジミ…。
     結局ここでは、「そないに、紛らわしゅう飛ばんでも…」と思わず文句を言いたくなるようなヤマトシジミに翻弄されただけでした。

     と、ココまではいつものように「ヘタレ探索レポート」の様相を呈しておりますが、 今回に限り、ヘタレではありません。

      この続きは、紙に印刷された文字でお読みいただけます!

    でございますよ。(日本蝶類研究会のフィールドサロン誌です)

     ああ、気持ちエエわ!
     いっぺん、この文言を書いてみたかったんだ〜。