2010年の近況集09

  • 2010年05月26日

     この05月16日の話しで引っぱるとは書きましたが、あまり書くべき内容が無いんですよねぇ。
     ですから、写真を多用して誤魔化すことに致しましょう。

     で、目的地はこの看板の奥。
     地形図では針葉樹マークが付された緩やかな斜面です。
     予想では、「植林斜面だと思うが積雪地域なので木々の間隔を広く取った明るいスギ林で その林床にはウスバサイシンが生えているに違いない!」と決め打ちのサイクリングでしたが、 サイシンはぜーんぜん生えておりませんでした。

     それからこの画像内、雪が残っている奥の方のお山は天生峠付近になります。

     山菜採りの人や、釣り人も来ない静かな谷筋でしたが、ヒトの代わりに動物さんは多そうです。
    ←のウンチ、どー見てもクマのものですね。
     超新鮮とは言えないものの、古くはありません。お近くに少なくとも1頭はいらっしゃるのでしょう。
     「出くわしたくは、ないものじゃ…」
    と思いつつも、ギフチョウさんを全く見ないのも癪なので、谷筋の何処かで発生があると仮定して、 「登って来るならここしかなかろう」という場所まで根性で登り、どーにか汚損した×雄を見ることができました。
     まあ、居ることは居るんですね。けど、払った労力の割には報われておりません。

     結果、当地は決してポイントと呼べるような場所ではありませんでした。
     今回のように、次の目的地である石川県の海岸地域へと高速移動するつもりでもない限り、 この飛騨河合PAに駐車して採集に出かける事はお勧めできません。

  • 2010年05月28日

     次の採集目的地へは高速道路を使って移動したので、走行中の動画をUPしておきましょう。 (YouTubeへのUPだと、自分のサーバー容量を喰わないのでこれから多用しそうな予感…)
     軽トラで走ると、こんな感じです。
     軽トラということで見た目に遅いクルマだし、実際にも80km/h程度で走っているので、 皆さんこうしてスイスイ追い越してくれます。
     【ご注意】この動画、カメラ固定の単なる俯瞰なので、決して面白いものではありません。 なのに1分以上もありますから、お急ぎの方はクリックなさいませんように。

     
     さて、東海北陸道飛騨河合PAから北陸道へと走行、
    ←の尼御前SAへと到着したのは、13:30でした。

     実は昨年秋に訪れ探索し、ミヤコグサが大量に生えていた事を当ページでも書かせていただきました。 ただこのときは、生息の可能性を少ないながらも感じたことから、場所を明確にしませんでした。

     そして今回、餅を搗いて2回目の探索ではありましたが、結果、全く見られませんでした。
     しかしながら、微々たる可能性ではありますが、やっぱり生息していそうに感じるんですよね〜。

  • 2010年05月31日

     前回の書き方では、何処へ行ったのかイマイチ判り難かったので、ちゃんと画像を貼っておきましょう。
     尼御前SAから自転車で10分、モロに観光地であるこんな所でした。

     前回、
    「やっぱり生息していそうに感じる」
    と書いたにもかかわらず、どーして場所を明確にしたかと言うと、多くの蝶屋さんの目で見て 「居るor居ない」を明白にすべきなんじゃなかな?と思ったからなんです。


     既に発表済みの能登半島の産地が、これまでに知られている日本海側の産地から、 あまりにも離れ過ぎています。鳥取県から石川県の能登半島までが分布の空白地帯だなんて、 「そんなことあらへんやろ…」というのが私の素直な感想です。
     「別にワシが見つけんでもええから、この空白地帯で誰か見つけて、そして発表して!」
    との願いを込め、ここにUPしました。

     ということで、上に貼り付けた2画像の場所を、私がラベルに書く表現で正確に示しておきましょう。

     石川県加賀市橋立町集落西方加佐ノ岬
     世界測地系による座標値:[北緯36度21分5秒、東経136度17分59秒]この値を中心に半径250m以内

    ということになります。

     ところで、
     「こんな海に近い場所に、シルビアシジミって居るんかいな?」
    と思われた方もいらっしゃるでしょうが、こんな雰囲気が「海ビア」の生息環境になります。
     白い岩肌に被さるかのように見えている緑の絨毯の主な構成植物は、タイトゴメとミヤコグサなんですよ。 けっこう「目からウロコ」でしょ。

     こんな環境は日本海側海岸線の各所で見られると思います。
     どうです、海の幸でも満喫しながらシルビアシジミ探しなんて、いかがでしょうか?

  • 2010年06月03日


     大型のボルトクリッパーによる切断にも耐えうる焼入特殊鋼吊を使用し、 子鍵ナンバーが類推できるような刻印は無し。そして、南京錠の心臓部たるシリンダー内筒部の Keywayは複雑にして精緻、これでは解錠工具が上手く入らないでしょう。しかも、ドライバーピン・ タンブラーピンを収めるシリンダー外筒部を子鍵側面部にもって来て、子鍵からの複製が煩雑な ディンプルキー仕様にしています。
     南京錠で、ここまでの耐ピッキング性能及び子鍵のコピーガード性能は不要と思われる程の高品質。
     う〜ん、とっても良い南京錠です。
     伏見屋金物店の南京錠コレクションの一つに加えたいものです。

     金物屋らしいコメントはこれぐらいにして、ココからは蝶屋としての文になります。
     このゲートの所在地は岐阜県飛騨市の国道360号線、河合町A生(旧河合村A生)集落の先になります。
     もうお判りですね、このゲートの先、所謂「A生峠」が05月30日(日)の目的地。 狙いは勿論ギフチョウでございます。

  • 2010年06月06日

     わたくし、ギフチョウ好きではございますが、意外なことに所謂「飛騨ギフ」のポイントへは、 あまり出向いておりません。
     実はここ、A生峠へも今回が初めての訪問となります。
     元々この05月30日は富山県の標高約1200m付近へと訪れる予定だったのですが、 富山県側の天候が悪く、予報によるとまだマシな天気であるという飛騨方面へと急遽目的地を変更いたしました。


     左の写真はゲート付近の駐車スペース。いつものように自転車を組み立て、 ゲート脇をすり抜けA生峠へと向かいます。
     右の写真がA生峠そのものの場所、ゲートからここまでの距離が約8kmで標高差は約600m。 たったこれだけを走破するのに、約110分も要してしまいました。やはり、 歳相応に衰えてきたということなのでしょう。

     ところで、A生峠に到着したのはよいのですが、この天気が…。
     峠よりも東側、旧河合村側は時折日も差すような天候なのですが、峠よりも西側、 肝心の白川村側は、ず〜っと曇りで時々ガスが出たりしております。そのうえ気温も低く、 私の主観ですが、なーんか未だ山全体が冷たい感じ。
     この雰囲気では本格発生の時期まで季節が進行していない上に天気も悪い。
     「これでは、飛びまへんな…」
    と独り呟き早急に下降です。
     往路の登りは110分もかかったのに、復路の降りに要した時間はたったの14分。 車輪って、エライもんですわ。

  • 2010年06月08日

     一昨日、06月06日(日)はベタな場所へ行き、けっこう多くの個体(未だキマじゃありません、ギフのことです) をお持ち帰りしたのですが、チャレンジした訳じゃないので、カッコ悪いからその詳しい内容はパスね。

     それにしても所謂有名ポイントって、いーっぱい飛んでますね。さながら、里斜面のバシロ状態。
     MY視界に約10頭のギフが同時に居る光景(飛んでたり吸蜜してたり)を久し振りに見ました。
     けど、有名ポインだけあって、今年初めて蝶屋さんに会ってしまいました。
     「チッ…」でございますよ。

     さて、05月30日の補足を書いておきましょう。
     結局、A生峠ではお天気ハマリで完全なnull。
     湿地内に生えるカンアオイの古葉とミズバショウを鑑賞しただけでオシマイ。
     この後、急いで尼御前SAまで走行し、3度目のシルビアシジミ探索を試みたのですが、 今回も全く見られませんでした。
     3回やってカスリもしなかったということは、限りなく居ないと言っても差し支えないとは思うのですが、 また秋(9月中には)に訪れ、もう一度探してみるつもりです。

     
     唐突ですが、やっと外して撮影が終わりました。
     そう、昨年採集し、展翅板に貼られていた個体のことです。
     2009年に展翅した個体の総数は約600。
     全ての個体において標本画像撮影を表裏共に行っているので、撮影した枚数は1200以上。
     毎年のことではございますが、まさに苦行状態でした。
     ということで次回からは、ぐゎしゃッと詰めた標本箱を貼って、しのぐ事に致しましょう。

  • 2010年06月11日

     前回、予告させていただきました通り、「ぐゎしゃッと詰めた標本箱」です。

  •  上の箱には2008年採集の個体が面積にして約1/4入っており、普通種は「島モノ」です。
     また、テングチョウは全て北大東島産なのですが、だからと言ってそんなに変っていませんね。

     下の箱は定番のギフチョウと座間味諸島産ジャノメが大半を占めております。
     2008年に採ったギフチョウはこれで全部なんですよ、案外採ってないでしょ。 そして右下の悲しいほど汚損した2雄はブナオ峠産。なーんか下部発生の生き残りといった感じです。

     ところで、もうキマリンの出る頃となりました。
     今年の季節進行なら、始まりは今日から。けど、今日はキマリンを採りに行けないんですよねぇ〜。
     とか言いながらも、少々浮かれております。