2011年の近況集10

  • 2011年04月21日

     「最近のふしみや」、2011年04月14日〜04月19日までの一連の文章に対し、 各方面の皆さまから肯定的なご意見を賜り、お礼申し上げます。
     書いた甲斐があったというものでございます。
     ありがとうございました。
     本来ならば、それぞれのページにレスを書き込むべきなのですが、この件に関しましては控えさせていただきます。 と言いますのは、先方様のお顔を晒した上に、あのような文章を添えましたものですから、近い将来、 係争に至る可能性も否定できません。
     従いまして各方面へ直接私が書き込んだりすると、どんな迷惑をおかけするか予想できませんので、 本ページ内だけの出来事にしておきたいと思っております。

     さて、今日からはいつものペースに戻ります。

     現在展翅外し中なので今日は沖縄県渡名喜島のジャコウアゲハをUPしましょう。

     何故、渡名喜島のジャコウアゲハなのかと申しますと、先日送られてきた「昆虫DNA研究会ニュースレターNo.14」に掲載 の柏原精一さんによる巻頭エッセイ『悲しきカラスアゲハ』の中で、「カラスアゲハの居ない島のジャコウアゲハ雌は白くなる」 という一節がありました。
     その例として最も有名な宮古島産ジャコウアゲハ雌の写真は掲載されていたのですが、同時に
     「やはりカラス不在の渡名喜島でも同様な傾向が認められるようだ」
    とお書きになられた渡名喜島産ジャコウアゲハ雌の写真は掲載されていませんでした。

     「そこで」などと言ったら柏原精一さんにお叱りを受けるかもしれませんが、 手持ちの渡名喜島産ジャコウアゲハ雌の写真をここに貼らせていただきました。
     この個体1頭しか採ってこなかったのですが、確かに白っぽいですね。
     もっと採っておけばよかった…、たしかに虫採りは後悔の連続ですね。

     

  • 2011年04月23日

  •  2010年 06月 岐阜県

     展翅はずし中ということで、今日は鮮度イマイチのギフチョウです。
     湿生土壌に生えるヒメカン喰い。所謂、飛騨の山ギフです。

     展翅板から外すと同時に撮影態勢に入るのですが、このときは撮影をするという行為に集中力を割き、 標本自体をじっくり見るというような事は敢えてしておりません。その理由ですが、標本を外す度にじっくり見ていると、

     [展翅板から外す]→[表面でセットする]→[シャッターを切る]
       ↑                           ↓
     [標本箱に入れる]←[シャッターを切る]←[裏返しセットする]

    といった撮影のリズムが狂ってしまい、撮りこぼしが頻発するからなんです。

     なので、その個体が異常型とは言えない程度に「チョッと変?」だったとしても、たいていは気付かずにそのままスルー。
     そして後から誰かに指摘され、「やっぱり、ワシは節穴か…」という事になるのですが、 このギフチョウは私にしてはめずらしく、撮影時に「チョッと変かな?」と思ったので、忘れない内にUPしておきました。

     

  • 2011年04月25日

     4月ですから、ギフチョウなのですが、今年はここまで不調です。
     下の画像は昨日の日曜日ではなく、もう一つ前の日曜日04月17日の画像になります。

     場所は京都府京丹後市(旧熊野郡久美浜町)、本画像は久美浜の市街地南東丘陵から久美浜湾方向を望み、 中央やや右の尖ったピークは兜山です。この兜山山麓の「甲山」として過去に記録があることから、 先ずはこの兜山に登ろうと思って訪れたのですが、山の姿を見た瞬間、「これはアカンやろ…」 と思ったので中止しました。けど、今思うと登っておくべきだったかも。というのは、 福井県若狭地域〜兵庫県北部地域でしばしば見られる「山頂部の照葉樹林内林床にのみ、カンアオイが生える」 というパターンだったかもしれませんから。
     さて、脳を通さない反射のような判断で兜山登山を中止した後、第二の予定地であるこの撮影地までやってきたのですが、 ここでもすぐに中止。
     なぜなら、マダニ…。
     下草の残っている場所に一瞬でも入ると、必ず7〜8頭はズボンにまとわり付くという状況でした。 私、これまで何度もマダニを家庭内へ持ち帰ったがために、当家ではかなりの顰蹙をかっており、
     「次に持ち込んだら、そのときは………(三点リーダ部分は怖くて聞けない)」
    という宣告を受けておりますので、ここでも約20分間滞在しただけで終わりました。

     このあと訪れた久美浜町の第三候補地は見掛け倒しで全く見られず、 それでもnullは嫌だということで、兵庫県豊岡市の居るのが分かっているお山へ行ってみたのですが、 結果はそこでも目撃無しの完封null。未発生なのかな?という雰囲気でした。
     このお山へは先にクルマで頂上に着き、ポイントになりそうな場所を一通り見回ったのですが全く見られません。 それならば、「下部なら出てるかも?」と下へ下へと降りて行ったのですが、結局ギフチョウを見ることはできませんでした。
     それにしても、先に降下した後、クルマを置いている頂上まで登って戻るのって、かなりメゲるもんですね。

     

  • 2011年04月27日

     展翅はずし中ということで、今日のネタはキマリンです。

  •  2010年 0*月 京都府

     
     この日、このポイントで10雄採集したのですが、そのうちキマクロが6雄で上の画像より少し橙色に近い低グレードのシマウマ型が1雄、 そして本画像のシマウマ型が1雄という内容でした。
     そう、10雄の内8雄もが「チョッと普通でない」キマリンだったんです。
     ということで産地は京都府止まり、採集月も0*月としておきますね。

     それにしてもキマのシマウマ型って、ギフのイエローテールと雰囲気が似ています。 どちらも白っぽいと言うか、黒色のチカラが弱いように思います。

     

  • 2011年04月29日

     前回、チョロッと書いた低グレードのシマウマ型です。
     画像編集時のパラメーターや縮尺サイズが、前回とは若干異なります。
     特にサイズについては、こちらの画像の方が拡大傾向になっています。そのつもりでご覧ください。

  •  2010年 0*月 京都府

     
     この個体、低グレードではありますがシマウマである上にキマクロ。これに加えて短尾だったら、 さらにカッコよかったのですが、そこまで重なった個体はめったに出現するものではないでしょう。
     けど、このポイントなら出現する可能性はゼロじゃないかも…。

     ところで、トラ型の低グレードは「ネコ」。ならば、シマウマ型の低グレードはどう表現すればよいのでしょうか。
     チョッと考えてみたのですが、思い浮かんだのは、「シマリス」。
     …って、センスないわぁ〜。

     やはり私ではどーにもなりません。
     こうなったら、クジャクギフやオロチギフ等の名作を世に送り出された某氏のハイセンスな命名を期待しておきましょう。

     

  • 2011年05月01日

     今日は天気予報通りの曇り時々雨ということで、心穏やかに作業場で仕事したり、データ整理したりの一日でした。
     ところで、もう5月になってしまったんですねぇ〜。ギフチョウをほとんど採らないうちに、もう5月…。

     今年は震災があったため、この連休後半は嫁さん単独で仙台市若林区の実家へ帰省。(福島の原発が怖いので次女を同行させられません)
     ということで、連休後半は次女と二人で留守番です。
     おそらく標本撮影ばかりの連休になることでしょう。

    ↓は、標本撮影中の作業場風景です。

     判り難いですが四角の白いモノはペフ板です。私が移動する範囲の各所に合計4個配置し、 壁面固定の2個を含めると、合計6ヶ所もの標本仮刺しスペースを用意しています。
     これだけ多くの仮刺しスペースを予め用意しているのは、撮影中の標本破損を防ぐ為なんです。

     標本の破損って、標本を手に持ってウロウロしているうちに起こる可能性が最も高いだろうと考えて、 これでもかっ!というぐらいに針刺しスペースを設置しました。
     この努力が報われているのでしょうか、これまで数千回シャッターを切っているにも拘らず、 撮影時の標本破損は皆無でございます。
     そのかわり、展翅板から外すときの破損はけっこう多いんですけどね…。

     

  • 2011年05月03日

     連休中ですが、採集に出かけておりません。
     今日の午前中は次女と映画鑑賞。昼過ぎに帰宅し、先ほどまで標本撮影をしておりました。
     今から夕食の食材を買いに近所のスーパーへ行ってきます。

     上の画像は2010年採集、島根県ラベルのコキマダラセセリ。
     現在では、かなりの珍ラベルだと思っているのですが、実際の評価はどんなものなんでしょ?

     

  • 2011年05月05日

     展翅はずし中ということで、今日はコレ↓。

  •  2010年 08月 01日 宮崎県

     ほほぉー、アンタはこの個体を採ってから4日間もヤクルリだと思い込んでいたとな? やっぱり節穴やね…。

     確かに、そう言われても仕方ありませんな。
     こうして標本画像を貼り付けてみると、どー見てもタッパンです。

     けどね、裏面の黒斑がここまでハッキリしてると、ヤクルリだと即断してもしゃーないと思われませんか?