2012年の近況集03

  • 2012年01月29日

     これから暫くは、2011年の採集・観察行動の総括を書いていこうと思います。
     こうして前年の総括を書く時期が年々遅くなり、今年は2月が目前に迫ったこの時期からの書き始めです。
     果たして、ギフチョウが出現する前に書き終えることができるのでしょうか…。

    01月
     01月はキマリンの下見で京都市上京区へ1回出かけただけでした。(上京区なのに出かけるという表現はおかしいか?)

     行った先は
    ←ココ、北野天満宮でございます。

     このように、本殿脇のウメがとっても良い雰囲気です。
     間違いなく過去(35年前)にはいっぱい居た平野神社からこのウメの木までは、 地図上の直線距離で約200m。
     場合によっては、(推定発生木の近くに適当なテリトリーポイントが存在しないとか) 平気で飛んで来る距離です。

     そして、ウメの名所である北野天満宮には、この他にもウメの古木が沢山在り、
      「京都市上京区ラベルのキマリンも、夢ではないかも?」
    と思わせてくれるのですが、立場上、ココで怪しい行動をとる事は絶対にできません。

     楽しくムシ採りできるのも、仕事があってこそですからね。

     

  • 2012年02月01日

     今日から2月、陽光は明るく感じますが、今年は強力に寒い日が続きますね。
     さて、今日も前年の総括です。

    02月
     02月は、下旬に沖縄県の粟国島に行ったのですが、このお話は既に書きました。
     この粟国島以外ではキマリンの下見を、仕事のついでに京都市内で2回行いました。

     そのとき訪れた場所のひとつ、
    ←ココは将軍塚の大日堂、ふもとの青蓮院門跡さんの飛び地境内になります。
     そしてこの大日堂の周囲には、おいしそうなサクラがいーっぱい植えられておりました。

     山麓ではなく山頂に近い場所なので、地形的条件としてはキマリンのお好みとは言い難いのですが、 全体の雰囲気から、
    「ココは居てる」
    との判定…。
    「けど、採れん!」
    でございました。

     周辺の環境を調べてみた結果、雄がテリトリーを張るのはこの庭園内のみで、 わざわざここから出てテリトリーを張るような好条件の空間は無いと断言してもよさそうでしたし、 また、冬場だったのではっきりしないのですが、吸蜜に訪れるような植物も付近には無いようでした。
     従いまして、6月中旬に再訪したところで、キマリンは絵に描いた餅であろうと判断し、 以後訪れておりません。

    03月
     03月11日、滋賀県彦根市の長女の下宿から荷物を引き払う為、軽トラの荷台で作業中に揺れが来ました。
     その瞬間、地震だとは思わず、「これが、めまいというものなのかな?」と思っていたのですが、 しばらすると下宿のお隣さんが出てこられ、「東北で震度7の地震があったらしい」と教えてくださいました。
     以後3月中は蝶を対象に出かる気になれなかったので、何処へも出かけておりません。

     

  • 2012年02月04日

     立春です。
     今日の太陽は、まさに春の光。
     思わず、「ギフぅーっ!」と叫びたくなります。
     そして、続けております2011年の総括、今日は04月です。

    04月
     先ずは04月に訪れた場所を列挙しておきましょう。もちろん主たる対象種はギフチョウです。

      04月10日:兵庫県豊岡市と朝来市
      04月12日:福井県南条郡南越前町
      04月13日:京都市西京区
      04月14日:京都市右京区
      04月17日:京都府京丹後市と兵庫県豊岡市
      04月18日:京都市右京区
      04月21日:京都市左京区と滋賀県大津市
      04月24日:兵庫県城崎郡香美町と美方郡新温泉町
      04月27日:京都市右京区
      04月29日:兵庫県城崎郡香美町と豊岡市

     2011年の04月の伏見屋金物店休業日は03日、10日、17日、24日、29日でした。
     これら休業日における遠方での採集や、平日のお出かけ先が京都市内や大津市である事については何ら問題ないのですが、 12日(火)の福井県南条郡南越前町というのが少々ひっかかりますね。

     この04月12日、気温は低いものの朝からとっても良いお天気。
     通常営業日ですから伏見屋金物店を07:30に開店したのですが、「今日行けば、杣山型が採れるに違いない…」 という何の根拠も無い思い込みが私のアタマを支配し始めたものですから、妻なる方に、
     「誠に申し訳ございませんが、3時半頃には帰りますので、お店の方をヨロピク!」
    と杣山方面へ向け、出発したのが9時過ぎ。
     杣山付近(杣山本体ではやりたくないのでその付近)までは、爆走すれば2時間30分程度の所要時間なので現地へは12時前の到着。
     気合を入れて2時間弱採集し、店へ戻ったのは少し遅刻の4時頃でした。

     で、結果でございますが、これは皆様ご想像の通り、杣山型にはカスリもせずノーマルタイプを意地汚くも約・雄のお持ち帰り。
     例年通り、引きの弱さを露呈してしまいました。

     画像がないと寂しいので標本画像です。
     このギフチョウは杣山付近産ですが、一昨年の「2010年」に採集した個体です。本当は2011年の個体をUPしたかったのですが、 [ふしみやDB2011年版]の打ち込みが終わらないのでラベル印刷ができず、 2011年採集の個体は未だ全て展翅板に貼り付けたままなんですよ。

     

  • 2012年02月07日

     蝶とはあまり関係ないのですが、フリーのビデオキャプチャーソフトである[CamStudio]が突然起動できなくなりました。
      「うむぅ〜、これが使えないとYouTubeに動画がUPでけへんやん…」
    ということで、慌てて調べてみると、どうやら有効期限切れだったようです。
     この問題を解消するため、本ソフトの日本語版を提供されている方が、 「2030年まで有効にするパッチ」を製作し配布されていたので、ありがたくコレを頂戴し、 当ててみたところ、見事に問題は解決いたしました。
     なので、せっかくですから2011年の総括は一旦お休みし、動画をUPしましょう。

     拙ページを訪れてくださる皆さんには、釈迦説になってしまうでしょうが、 [Gimp]による標本画像編集の一例をUPしようと思います。
     前回の02月04日にUPした画像、即ち「ギフチョウ同一個体の表裏を一つのJPGファイルに仕上げる」 という作業の過程を音声(喋りが下手の上に音量が小さくてすいません)付きでUPしておきました。

     ↑の動画、約15分もありますので、お暇なときにどーぞ。

     

  • 2012年02月10日

     2011年の総括に戻ります。
     こうして振り返っていると、04月にあったこの事件 について、再度触れずにはいられなくなりました。
     なので、今日も2011年04月の続きです。

    04月(続き1)
     この地図を公開するかどうか、かなり悩んだのですが、熟考の末のUPです。
     先ずは、この地図をご覧いただきましょう。

     ×印は、私がこれまでにギフチョウを採集・目撃した地点で、 黄緑色に薄く塗った部分はミヤコアオイが生えていた場所です。また、印が2011年04月13日に件の男性と遭遇し、 言いがかりをつけられた場所(その男の肖像撮影地点)になります。
     そう、この地図はギフチョウの一個体群(以下、小塩山個体群とします)が生息する範囲をあらわしています。
     この小塩山個体群は以前ならば大阪府と京都府との境に在る「鴻応山」の個体群と、高槻市堅田や黒柄岳付近を介して 交流があったと推定されますが、現状では両個体群の交流は途絶しているとみるべきでしょう。
     従いまして、今となってはギフチョウ小塩山個体群はこの地図の範囲内で孤立していると言ってよいと思います。
     また、地図内にひらがなで「あ・い・う」と記入していますがこれは、ミクロに見るとこの小塩山個体群内でも この3ヶ所がそれぞれある程度孤立しているような印象を私は抱いているという事なんです。

     この地域への最初の訪問は1975年04月04日でした。
     この日付ですからギフチョウ狙いだろうと思われたかもしれませんが、 当時高校生だった私は、この地域にギフチョウが生息しているとは思っていませんでした。ならば、 何を目的に当地までやって来たかと申しますと、当時大好きだったゼフの採卵に訪れたのです。
     というのは、中学校からのお付き合いであるP氏が良い伐採地を見つけてくれ、「ダイセンシジミの卵が採れる。しかも伐採木から!」 というふれこみでございまして、ホイホイと付いて行った訳です。
     このとき、もちろんダイセンの卵はそこそこ採れたのですが、道路脇のイボタではウラゴマの穴あき卵、 湿地にはハンノキ、伐採を免れた雑木林内にはクロウメモドキ、そして伐採地の足元にはミヤコアオイの古葉も確認できました。
     これを見て、ギフチョウも居てるかも?と思ったのですが、当時は左京区岩倉にいっぱい生息していたものですから、
     「わざわざ右京区(当時)のこんな所まで採りに来んでも、授業の合間に採れるしエエわぁ」
      (通っていた高校は左京区岩倉にあった)
    と思い、ギフチョウ成虫の適期には訪れませんでした。
     因みに後日談ですが、この伐採コナラからP氏が探し当てた小さな卵から孵化した幼虫はスクスクと成長し、 ヒサマツミドリシジミへと羽化、とっても驚いたものです。なお、このヒサマツミドリシジミについてはP氏により、 「crude」に発表されたと記憶しておるのですが、あまり自信がないので上記のいきさつ等も含め間違っていましたら、 Pさま御自身のブログで訂正のほどよろしくです。
     それにしても、ココに居てるんやったら、大阪府ラベルのヒサマツもあり得ますね。当時、記録はもちろん無かったハズですが、 現在では大阪府のヒサマツミドリシジミって、既にどこかで記録されているのでしょうか?チョッと気になっています。

     なんか、書いてる事が妙な方へ向かってしまいました。
     次回からは、元々書くつもりだった内容に戻る…、かな?