2012年の近況集13

  • 2012年06月16日

     天気予報でお日様マークが表示されていれば、飛騨〜越中の山奥へとギフチョウを採りに行くつもりでした。
     そこで、気象庁発表本日17:00の予報を確認したところ、明日の目的地は良くても曇りだそうです。 また、国際気象海洋株式会社の3時間毎の卓越天気を見ると、対象地域では09:00頃から日が差し始めるとのことなのですが、 今の京都市の降り方を見ているとイマイチ信じられないので今回は中止にいたしました。

     さて今日は、渡嘉敷島のお話しを書こうかと思っていたのですが、発生状況がチョッとおかしい京都市市街地周辺のキマリン概況を書いておきましょう。
     06月07日に新鮮な3雄を採集したものですから、今年のキマリンはごく普通の発生状況であると先にお伝えしたのですが、 この後が続いていません。なんだか足踏み状態なんですよ。
     右京区以外のポイントでも、発生はしているのですが、各ポイントで1〜2雄を目撃するのがやっとで個体数がとても少ないのです。 そのうち出揃ってくるだろうと思っていたのですが、昨日の時点でも各ポイントで見られる個体数は少なく、
      「どないしたんやろなぁ…」
    といった状況です。
     それでも、居るところには必ず居るので広角側で撮ったキマリン や、逆光で撮ったキマリンといった下手な動画を、 毎日お昼前後に撮りに(採りに)行っております。

     

  • 2012年06月19日

     台風4号が接近中です。伏見屋金物店は既にシャッターを下ろしたのですが、これに強風が当たりバタバタとうるさい音をたてています。
     皆様の予想通り、私は06月07日からほぼ毎日キマリンを対象にお出かけしているのですが、台風襲来ということで 流石に今日はお休みに致しました。

     ところで一昨日の日曜日(06月17日)ですが、この日は07:00〜11:00頃まで作業場で集中して展翅をしておりました。 これでようやく渡嘉敷島の個体を全て展り終える事ができ、やれやれでございます。
     皆様ご存知のように私は展翅スピードが極めて鈍いものですから、3日に1度の割りでコツコツやっていたにもかかわらず 帰宅後3週間もかかってしまいました。そんなに多くの個体をお持ち帰りした訳でもないのですがねぇ…。
     ということで、渡嘉敷島のお話しを書くのかと思いきや、今日は06月17日の展翅を終えた午後からのお話しを書きます。

     先ずは気になっているウラナミジャノメの2化/年の個体群を探そうと滋賀県の東近江市方面へ向かいました。 ところが国道1号線がメッチャ混んでいたので目的地への到達は諦め、大津市メインで探してみたのですが予想通りのnull…。
     ウラナミジャノメのように、取り留めのない環境に生息する種を探すのは、ホンマ、難しいですわ。

     そうこうしている間に、時刻は既に16:10。そこで対象種をキマリンに変更です。
     先ずは既知ポイントへと訪れ、意地汚くもけっこう新鮮な〔〕雄を採集。
     この時点で未だ16:35だったのですが、こんな場所で採っているのを誰かに見られたらカッコ悪いので、このポイントからそそくさと離脱。
     早く到着しないとテリトリータイムが終わってしまうので、裏道をゴキブリのように軽トラで走り、前から気になっていた
    ←ココへ到着。

     期待を持って、琵琶湖と墓石を眺めながらテリ待ちをしてみたのですが、トラフシジミも飛びません…。
     そう、いつもの事ながらの完敗でございました。

     

  • 2012年06月22日

     先輩:「ときに、○△君、あの電信柱のてっぺんで、カァカァ啼いておる鳥のぉ、
         あれは何と申す鳥じゃ」

     後輩:「はっ、ハシブトかハシボソかは判じかねまするが、鴉にござりまする」

     先輩:「そうか鴉か…、ところであの鳥じゃが、ワシには白く見える。(キッパリ)
         おぬしにはどー見えるかのう」

     後輩:「しっ、白でござりまするかぁ?! ………ははッ、おっしゃる通りの白。
         もう、真っ白けにござりまする」

     先輩:「ほっほー、そうであろう、そうであろう。○△君、おぬしも大人になったのぉ〜」

     後輩:「何をおっしゃいますやら、先輩こそ……」

     
     ことほど左様に、「先輩が発せられたお言葉は絶対である」という教えを学生時代に叩き込まれたものですから、 この頃の私は、胃が痛む毎日を過ごしております。
     と申しますのは、

      「先のベニモンカラスとニシキキンカメについては大儀であった。褒めてつかわそうぞ。
       して、今度は京都のキマリンを撮ろうと思ぉておる。ついては、水無月23日に上洛予定ぢゃ。
       期待しておるぞよ」

    とのメールをN先輩より賜り、「はて、どーしたものか…」と日々悩んでいるのでございます。

     『採集』というのであれば10〜20頭/1日は保証できるのですが、『撮影』という事になると京都市周辺では適した場所があまり無いのです。
     キマを『撮影』するのであれば、「見下ろす位置でテリトリーを張る事」というのが必須の条件になります。
     そこで記憶をたぐり寄せ思い起こしてみると、京都市周辺において、低い位置(といっても見下ろす状態ではない…) でテリトリーを張るポイントは15ヶ所ありました。
     しかしながら、そのうちの3ヶ所は有名ポイントなので長竿を持った蝶屋さんが来られますし、 未発生である可能性の高いポイントも6ヶ所あります。
     となると、残るは6ヶ所…。
     この6ヶ所の内でも2ヶ所はフェンスで囲われた私有地ですし、あと2ヶ所は何処であるのか特定できる背景が写り込んでしまいます。
     従って、ご案内できるポイントは2ヶ所しかありません。
     けど、この2ヶ所についても良いポジションでカメラを構えることができないので、いい絵が撮れるかどうか、かなり微妙なんですよね〜。

     そして、いよいよ明日はN先輩上洛予定の23日。
     天候的にはキマ日和のようなので期待できそうなのですが、なんせ相手は気難しいキマです。
     さて、どんな結果になりますやら…。

     

  • 2012年06月26日

     今はもう、ただただホッとしております。

     北は北海道、そして南は九州からわざわざ京都までおいでいただき、「撮影できなかったらどうしよう…」 と真剣に心配しておりました。
     結果として、23日(土)午前中の早い時期に、ゆるキャラならぬ「ゆるキマ」(ゆるゆるのキマリン)を 撮影していただく事ができたので、この時点で肩の荷がおり、ホンマに安心いたしました。
     この午前中に撮影された「ゆるキマ」は各氏のブログにUPされているのでそれをご覧いただくとして、 私はテリトリータイムの敏感なキマリンを貼っておきましょう。
     先ずはYouTubeにUPした動画。

     この日は案内役に徹し、ネットを封印いたしました。
     そこで、以前から試してみたかった「竿の先端に装着したカメラを用いてテリを張るキマの動画撮影」 に挑戦し、どーにか撮れた動画がこれでした。
     思っていたよりも被写体を外していなかったので、今度は杉峠のスギでテリを張るヒサマツミドリシジミの動画を撮ってみようかと思っております。

     

  • 2012年06月28日

     私の場合、「ココは絶対に居てる…」とキマの神様が降りてくることは、時々あります。
     けれども、「キマそのもの」が降臨し、頭上でテリを張ってくれた経験はありません…。

     
     そして↑が後世に語り継がれる伝説の1シーン。
     今やキマリンを撮らせたら右に出るものはいないと云われるkenken氏の頭上でテリを張るキマリンでございます。
     その上この画像はキマの大御所であるR氏から頂いたマクロレンズを通してCCDに記録されたものです。
     さらに余談ですがこの画像はキマの生態上の常識を覆していますよね〜、だって「緑のすり鉢底から飛び出た緑のデベソ上」 じゃなくって、白い帽子の上でテリを張っているのですもの。

     結果、この06月23日(土)は、遠方よりおいでになったお客様二人にキマリンを堪能していただくことができて本当によろしゅうございました。
     そして翌24日(日)ですが、私はヒトデナシ原名亜種の底力を発揮してお二人のご案内をT先輩とkenken氏に託し(丸投げとも言う)、 滋賀県某所へとキマリンの探索に赴いたのですが、叩けども叩けどもキマは出ず…。あげく、テリトリータイムには ベニシジミに翻弄されただけという成果無しの日曜日となってしまいました。
     その一方、お客様グループは某所でとても良い画像が撮れたとの事。
     やはりヒトデナシにはバチが当たったという事なのでしょう。

     

  • 2012年07月01日

     当初の予定では本日滋賀県某所でキマリンを採集し、雄叫びをあげているハズだったのですが、 朝から大雨だったのでお出かけせず、溜まっているキマリンの展翅をしておりました。
     真のキマ屋なら、この雨でも合羽を着て滋賀県で叩き廻るか、結果的に天候がマシであった島根県で探索すべきだったのでしょう。 けれども、キマ初見の06月07日以降は、例年通りほぼ毎日採集しているものですから、キマリンに対する枯渇感が私には不足しているようです。
     根性無しでございました。

     さて、今日は1日中作業場に籠もって展翅していたのですが、途中、気分転換にミニスタジオで撮影なんぞもしてみました。 そのとき撮った画像がコレ↓。

     
     渡嘉敷島のリュウキュウヒメジャノメとリュウキュウウラナミジャノメでございます。
     コレを貼ったということで、ようやく渡嘉敷島のお話しを始めるのかと思いきや、さにあらず。
     展翅テープのお話しをします。