2013年の近況集09

  • 2013年04月20日

     滋賀県大津市山中町、京都市左京区修学院と04月に入ってから、「京都市近郊・過去のギフチョウポイント巡り」 をご紹介して参りましたが、今日のネタは04月10日に訪れた各ポイントの現状でございます。

     先ずは午前の部、京都市左京区岩倉から。

     画面内丘陵部の林縁ではウラゴマ、アカ、ウラナミアカ、ウラキン、ミズイロオナガ、ウラミスジ、ウラクロ、ミドリ、オオミドリの各種Zephyrusが見られ、 特にウラナミアカとウラキンは個体数が多かった村松町でございます。あっ、これらに加え、クロシジミやオオムラサキ、 クモガタヒョウモンも居てましたわ。
     ギフチョウが生息していた頃、ここに写っている雑木林の林床にはミヤコアオイが普遍的に生え、 耕作地の上をモンシロチョウに混じって飛ぶ個体すら見たことがあります。

     ところが現在では、ミヤコアオイを探すのも一苦労でございました。

    ←このミヤコアオイは画像内左側に一部が写っている川沿いの雑木林内で見つけたものです。
     この株は古葉が残っているので、辛うじてシカの食害から免れたようですね。

     

     そしてココ↑は長谷町。
     今年で36年目のお付き合いになる某N先輩と初めて出会った場所でございます。
     出会った1977年当時、この場所はもっと明るいスギの植林地で、その北方の谷筋はギフチョウにとって環境良好な雑木林だったのですが、 現在ではその総てが暗いスギ林になってしまい、本種の生息は望めない状況になっていました。

     因みに当地は南方に向かって開けた谷だったので発生が早く、1970年代でも04月05日頃には出現しているポイントでした。

    ←の新葉のみで構成されたミヤコアオイの株は、この林床ツルツルで暗いスギ林内に在ったものです。
     それにしても、ここまでキレイに喰い尽くされてしまうと、どうしようもありませんね。

     

     そして唐突に、京福電鉄岩倉駅↑。
     「岩倉駅前商店」と看板が揚げられた家屋の背後に林が見えますね。
     実はこんな所にもギフチョウが生息しておりました。
     あれは1974年04月26日の事、同級生のH君M君と一緒に少なくとも2頭の本種をここで目撃しています。

     当地は平坦部に在る孤立した丘で、その西側は上に貼った「岩倉駅前商店(ここは当時のままの佇まい)」より以北は耕作地となっており、 建物がほとんど存在しませんでした。そして、丘の西側斜面は落葉広葉樹と若い植林針葉樹で構成された林で、 その林床にはミヤコアオイが多く見られました。
     当時、卵は発見できなかったのですが、少なくとも1974年までは発生していたと信じるに足る環境がそこに展開しておりました。
     それにしても、通っていた高校から、徒歩3分の地点にギフチョウが飛んでるなんて…、 「岩倉ってスゴイところやなぁ」と、当時でも思ったものです。

     

  • 2013年04月23日

     一昨日の日曜日(04月21日)、午前中は曇りで低温だったのですが、午後からは日照も期待できるとの予報だったので、 三重県・奈良県・京都府の境付近で探索しておりました。
     結果ですが、まっ、今年はnull神さまと仲良くやっていこうということなのかな?っと…。

     それでは「京都市近郊・過去のギフチョウポイント巡り」04月10日午後の部、京都市北区です。

     12時前に一旦帰店し、昼食をとった後、集金のついでに京都市北区杉坂方面へ。
     上の画像内、右に写っているアスファルト道路は市道西陣杉坂線の難所、離合が極めて困難な杉坂道風町の狭小区間、 京都市市街地を背に撮影しました。
     この区間は運転に集中しないと危険なことから、周囲を見回す余裕が無く気付きにくいのですが、 運転中でもギフチョウの飛翔を見ることができました。
     ただし見る為には、画像の左側に写っている北へと伸びる林道の明るい空間を、車内から見下ろすという、 やや危険な行為を伴うものではあったのですが。

     当時、その林道脇の平坦部分にはフタバアオイが生え、東向きのスギ植林斜面下部ではミヤコアオイが多く見られたのですが、 今回の訪問では、
    ←こんな貧弱な株しか確認できませんでした。
     しかも林道平坦部分にいーっぱい生えていたフタバアオイは皆無。
     やっぱりシカによる食害なんでしょうかねぇ。

    ←このサンイン系のカンアオイは同じ斜面の上部で撮影。
     ギフチョウが多く得られた頃は、もっと大きな葉を擁する立派な株が点々と生えていたのですが、 今回の訪問では貧弱な株が少数しか見られませんでした。

     とは言うものの、こうしてカンアオイは少数ながらも残り、未だ多くのマダニが靴やズボンに付着したことから、 ギフチョウの残り香が微弱ながらも感じられなくもない…、かな?といったところでしょう。

     

     そして↑は鷹峯堂ノ庭町。
     1990年後半までは、写っているアスファルト道路に出てくる個体を見ることができました。
    しかしながら現在では全く見られません。
     当時でもここは必ず見られる場所ではなかったのですが、自宅からクルマで15分という超お手軽ポイント。 何かのついでにサッと行き、何食わぬ顔で帰るのに重宝しておったのですがねぇ〜。

     

  • 2013年04月26日

     04月末から05月初めの連休、伏見屋金物店はカレンダー通りに営業予定です。
     そこで、先ずは28日(日)29(月・祝)の連休予定。
     行きたいのは中国地方なのですが、天気がねぇ〜。

     何故今頃中国地方なのかと申しますと、
       「島根・広島の県境に在る大万木山には、本当にギフチョウが居ないのだろうか?」
     この疑問を解消しに行きたいのですが、週間天気予報によると、28日は良いものの、29日がイマイチのお天気との事。 せっかくの連休ですから、2日間共「晴れ」という予報がほしいものです。
     今のところ、越中〜飛騨方面の方が良い予報になっているので、こっちにするかもしれませんが、 最終的には27日(土)17:00発表の予報を確認してから判断するつもりです。


     唐突ですが、↑の動画は昨日04月25日の撮影。
     例によって仕事をナニして撮ってきたのですが、採ってはいません。
     従いまして、未だnull神さまは憑いたまま…。
     こんな状態で連休に突入して大丈夫なのだろうか? チョッと気になっています。

     

  • 2013年04月30日

     天候に恵まれたゴールデンウイーク前半、私にとり憑いたnull神さまの勢いはますます隆盛を極め、 一瞬たりとも三角ケースに手を伸ばすことはありませんでした。

     「ブナ林で覆われたお山です」という記述をWEB上で読み、「その林床にはカンアオイが生えているに違いない」 といつものように勝手に思い込んだ私は、ホンマに行ってしまったんですよねぇ〜。

     うん、確かにきれいなブナ林で覆われた島根・広島県境の大万木山↑、 これが北陸以北であれば間違いなくギフチョウが舞っているような山頂でございます。
     けどね、登山道沿いの何処においてもカンアオイを確認することができなかったのですから、 居てる訳ありませんわなぁ〜。

     実は、この辺りでギフチョウの記録が全く無いのは知っていました。
     ですから、「ブナ林の山とは言っても、カンアオイの生えていないパターンなんだろうな」とまで思っていながらも、 行ってしまう私…。
     まあ、ある種のビョーキなのですから仕方ありません。