2015年の近況集07

  • 2015年03月28日

     この好天なので今日は、静岡、岐阜、石川、福井の各県で間違いなくギフチョウが飛んでいたことでしょう。
     土曜日がお休みの蝶屋さんにおかれましては、今日がシーズンの開幕となりましたね。
     私は明日の日曜日に岐阜県美濃地方低山地に行くつもりだったのですが、どーやら雨のようです。
     私のギフチョウは来週以降となってしまいました。

     
     さて、宮古ツアーの続きです。
     そもそもこの時期に何故宮古諸島なのか? 理解に苦しみますよね。
     この時期、南の島に行くのであればホリシャルリシジミやタッパンルリシジミの採れそうな(実際採れてるらしいし…)与那国島に行くのが蝶屋として普通の行動です。
     にもかかわらず、わざわざ宮古諸島へ行ったのは 「単に行きたかったから」 なのでございます。

     皆さんご存知のように、虫とりにおいて 「単に行きたかったから」 という理由で現地を訪れても、良い結果が得られるなどという事は滅多にございません。
     従いまして、今回の宮古ツアーは蝶について語れるネタというものがほとんど無いのであります。
     そこで、仕方なしに今日も食事の画像を貼り付けておきます。

     ↑は03月21日の朝食、四角い食器に入った白いモノはホテル自家製のヨーグルト、けっこう美味しゅうございました。
     そして朝から、「鴉は白い」と私に言わしめるN先輩の教えを忠実に守り、ご飯は3杯いただきました。

     

     ↑が03月21日の夕食、近所のスーパーで購入いたしました。右はモズクの天ぷら、中央は地元産青菜をツナ缶と一緒に炒めた物、左は沖縄の炊き込みご飯「じゅーしー」でございます。
     これらお惣菜の味付け、本土では濃いのが普通ですが沖縄のは薄味なので私の口にも合います。
     実は、地元のスーパーに夕食を買出しに行くのも沖縄での楽しみの一つなのです。

     

     03月22日の朝食↑です。沖縄の朝食には、何故かシシャモがよく出されます。まあ、私は好きなのでうれしいのですが。
     この日も先輩の教えを守り、当然の3杯飯でございました。

     
     しかし、蝶について書くことが無いからと言って今回も食べ物画像…。
     何とかせなアカンなぁ。

     

  • 2015年03月30日

     宮古島から帰ってきて、今日で1週間以上経つ訳ですが、本日展翅した03月21日採集の

    ヤマトシジミとヒメシルビアシジミ↑は生展です。もちろん、冷凍もしておりません。
     こうして採集後9日経っても生展できるのは、昨日まで生きていたからなのです。

     以前にも書きましたが、最近の私は地這いシジミを採集した場合、全てフィルムケースに取り込んでおります。
     フィルムケースに取り込む事により、採集した蝶を生かしたまま自宅まで持ち帰ることが出来るので、採集9日後でも生展が可能となりました。
     もっとも、こうするためには自宅持ち帰り後の早い時期に全てのフィルムケースを一旦冷蔵庫に収納し、 充分冷やしてから少しずつ冷蔵庫より取り出し、蝶を手早く三角紙に包みます。(この時点で蝶は動けないが未だ生きている)
     この三角紙を湿潤環境のタッパーに入れて冷蔵庫で保管すると、採集時の鮮度や種類にもよりますがかなり長い期間生かした状態で保存できるのです。
     因みに生きた状態を維持できる期間ですが、やや汚損した地這いシジミの雄で1〜2日と短期間なのはしょうがないとして、鮮度良好の雄は約1週間で雌ならば約10日、 そして鮮度良好のキマやゴマであれば約1ヶ月も生きています。
     こうして保管しているおかげで、南の島で採った地這いシジミであろうとも、毎日少しずつ生展できるようになりました。

     

  • 2015年04月01日

     遠景ですが、昨日の杣山です。

     次の日曜日、04月05日も雨との予報を受け、伏見屋の営業を妻なる方に丸投げして昨日行って参りました。
     もっとも、蝶屋さんには遭いたくないので杣山本体ではなくJR北陸線よりも西の丘陵でゴソゴソしておったのですが、 あきませんなっ、異常型の引きが弱い私には杣山型のギフチョウを採るのは無理みたいです…。

     ところで、現地のギフチョウ発生状況ですが、推定03月28日の晴れから羽化が始まったようで、 昨日ネットインした個体は全て新鮮。ほとんどが雄でしたが雌は未交尾と交尾済みが1頭ずつでした。
     次の晴れ間、即ち明日がベストの採集日になると思います。

     

  • 2015年04月03日

     今日も、宮古島で03月22日に採集した地這いシジミの生展が可能でした。

     どちらも、なかなか良い雌です。
     この時期は両種共に雌がカッコイイのでございます。

     
     このように採集後10日を過ぎても生展できる方法を確立できたので、↓の携帯用展翅板収納ケース(略称:携帯展翅板)が不要になりました。

     このケースは、アートいなばや製1号展翅板に対応した私の手作り、10数年前にホリイコシジミを現地で展翅する予定で製作しました。
     実際、一度だけこのケースを八重山に持参したのですが、採集を終えるとすぐにシャワーを浴びてビールを飲んでしまうので、 展翅が出来る状態ではなく、単なる邪魔な荷物になってしまったという苦い記憶があるだけのシロモノでございます。

     このように、元々私にとっては役に立たなかったのに加え、「フィルムケースに入れて生きたまま持ち帰る」 という方法を確立した現在、 さらに無用の長物と化してしまいました。
     だからと言って捨ててしまうのも勿体無いので、来年の斜めの会に持参して誰かに貰って頂こうと思っております。
      「ワシもフィルムケース派やし、そんなん要らんわ」
    とおっしゃる方が多いような気もするのですが、酔っ払って持って帰るのも面倒なので誰か貰ってくださいね。
     念のため申し添えておきますが、一緒に写っている展翅板は付きません。
     貰っていただくのはケースだけでございます。

     

  • 2015年04月06日

     昨日の日曜日、天気が良ければ広島方面(孔雀狙いではない…)へ行きたかったのですが、どーしょーもない雨だったので作業場に籠もり、 シルビアシジミ幼虫のお世話、宮古諸島で採った地這いシジミの展翅、2014年採集ギフチョウの展翅外しと撮影、2015年採集ギフチョウの展翅などをしておりました。
     蝶屋として、真っ当な休日の過ごし方ですね。


  •  そして↑は標本撮影したギフチョウ、2014年採集福井県産の同一個体です。
     照明として右側がLED、左側は蛍光灯を使用しました。
     いずれも撮影前に、同一の白い紙でホワイトバランスをマニュアルセットした上での撮影です。

     光源の色温度はいずれも5000K。そしてカタログデータ上ではLEDの方が演色評価数Raが数ポイント上回っているにもかかわらず、 私たち蝶屋が持っているところの 「ギフチョウとしての好ましい色」 が表現できていないように思います。
     LEDの方がシャッタスピード1段分明るいので、若干メリハリのある雰囲気で写っているのですが、これはアカン色です。
     使えませんな…。
     4個も買ったのに、チッ…、でございますよ。

     

     
     ところで、何の脈絡もありませんが鋸の柄です。

     昨日、某氏とのメールのやりとりで、「米子と言えば桐の鋸の柄が有名…」と書いた後、「ホンマにそーなんやろか?」 と、 [米子、桐]をキーワードにGoogle検索をかけてみたところ、妙なものしかヒットしませんでした。
     私的には 「米子と言えば桐材。だから良質な展翅板か…。うん、納得」 という図式が頭の中に出来上がっていたものですから、 「なんか思い違いしてたのかなぁ」 と改めて店の在庫を調べてみたところ、やっぱりありました。

     しかしこの商品、私が生まれる以前の仕入れ…、即ち、50年以上前の鋸の柄です。
     たぶん…、昔の米子は桐材で有名だったのでしょう。