2015年の近況集08

  • 2015年04月09日

     ↑福井県の若狭湾です。
     突然海が見たくなったから…、ではなく、ギフチョウを採りたかったから…。
     という理由で伏見屋の営業を09:25〜16:05まで妻なる方に丸投げし、本日行って参りました。

     伏見屋から生息地域まで往復に要した時間が250分だったので、現地滞在は150分で2ポイントめぐり。
     最初は既知ポイントで新鮮な1雄を採集。
     もう1ヶ所は既知ポイントの近くなので居て当然の場所ではあるものの新規ポイントを当てて2雄を採集しましたが、 いずれも尾状突起が1本欠けでございました。

     今日はお昼過ぎまで日差しが弱かったので全く飛ばず、いずれも13:00以降に採集。採ったと思ったら、 もう帰らなければならない時刻になってしまってチョッと残念…。
     まあ、行けるだけでもシアワセなので、文句を言ってはいけませんね。
     因みに、本日採集した個体のラベルは全て京都府でございました。

     

  • 2015年04月11日

     餅を搗いて毎年訪れても杣山型が採れないことから、 「私は異常型の引きが弱い」 と思い込んでいたのですが、 先日訳あって過去の画像を掘り起こしていたところ、2005年には04月24日、04月29日と連続で異常型を採っておりました。

     ↑は04月24日採集、低グレードである上に激しく汚損しておりますが、N氏命名の異常型 「孔雀ギフ」(…って、『珠玉の標本箱』で紹介されたので書いても問題ないよね?) でございます。

     この2005年当時、既に「孔雀ギフ」なる異常型の写真が一部には出回っていたので、その存在と採集された大まかな場所も知っていたのですが、 これを狙って某所を訪れたのではなく、普通に採集に出掛けて偶然に採ったモノです。
     しかしながら採ってからずーっと、しかも標本にまでしたのに、T先輩から指摘されるまで全く気付かなかったのであります…。
     流石は節穴、堂々たるボケっぷりでございます。
     因みにこの個体、広島県産ではありません。

     

     これは採ったときにちゃんと分りました。
     この異常型は長野県や新潟県で出現確率が高いと言われていますが、どこの産地でも出現する可能性があるので、 「そのうち、引き当てたらエエなぁ〜」 と常々思っておりました。
     この個体を採って、確認したとき最初に浮かんだ感想は 「やっと採れた…」 というものだったと記憶しています。

     このように、けっこうエエもんである異常型を採集しているのですから、「私は異常型の引きが弱い」 などと思い込まず、 これからは自信を持って採集に出掛けるように致します。
     なので、明日はきっとエエモンが採れることでしょう。

     

  • 2015年04月14日

     『明日はきっとエエモンが採れることでしょう』 なんて調子こいて行くから………。

     「あそこに居てるんやから、ここにも居るやろ」 という安易な考えのもと、04月12日(日)に行ってきたのは島根・広島の県境付近。
     地形図には林道の表示があったので、クルマで峠的地形の場所まで林道を進行し、そこから尾根に取り付いてヤブを漕げば 目的のピークまで約1時間で到達できるだろうと読んでいたのですが、訪れてみると林道は途中で通行不可に…。
     そこから先、元々は林道であったと判るのですが、おそらく10年以上使われていないようで、路面は潅木とササで覆われてしまいクルマでの進行は勿論、 徒歩でもヤブを漕ぎながらでないと進めないような状況でした。
     仕方がないのでヤブを漕ぎなら約20分進行したのですが、林道が川を横切るあたりで崩落しており、以後道がなくなってしまいました。
     峠的地形の場所までもう少しの地点に来ているようなので、さらに進行すべく川床に降り、これを10分程詰めた地点でけっこうな高低差のある滝が出現。
     斜面に取り付き迂回すれば行けなくもない雰囲気だったのですが、 「山ゴマや山ギフなら最初から心構えがあるので行くけど、ここらのギフではそんなつもりは無かったし…」 と自分を納得させ、ここで進行を中止に致しました。
     という事で結局、目的地にすら到達できなかったんですよね。

     ただ、川床を詰めているときに、

    ↑のカンアオイを発見。
     これが生えていた場所を引いた位置から撮ると、↓こんな感じです。

     ご覧のように、「川床内」と表現できる場所の岩がゴロゴロ転がっているような環境にカンアオイが点々と生えているのです。

     この環境は今話題の孔雀ギフのポイントと同じく、所謂 「川つきのギフ」 が居るパターンです。
     「これは川の傍の日溜まり狙いやな…」 と思ったものの、日溜まりを作ってくれるべき太陽が薄い雲のベールに覆われ、 強力な日差しを降り注いでくれません。そのうえ谷筋に吹く風は冷たく、体感気温は10℃くらい…。
     これでは生息していたとしても飛びませんわなぁ〜。

     というような次第で04月12日(日)は目撃すらできずの完封null。
     往復共に国道9号線利用の900km走行でこの結果。
     私の場合よくある事とは言え、かなりメゲますな…。

     

  • 2015年04月17日

     皆さんご存知のように私は「採る!」タイプの蝶屋なので、目的の蝶を採るつもりでフィールドに出るのが普通です。
     しかしながら04月のギフチョウの時期は、京都市市街地近郊で2000年以降も採れていたギフチョウ・ポイントを訪問し、 「居なくなった」 という事実を毎年継続的に確認するようにしています。
     ということで、好天であった昨日(04月16日)は京都市右京区のポイントを訪れ、居なくなってしまった事を確認しておきました。
     「虚しくなるだけとちゃうのん?」 とのご意見もございましょうが、見られなくなってから10年は訪問を継続し、 その後 「絶滅しました」 と言い切ろうと思っています。
     それに、復活の可能性もゼロではないので、「居たらそれはそれでウレシイやん♪」 ということでございます。

     EDIUSでも動画への文字入れが意外と簡単だった事が判り、イチビッてやってみました。

     

  • 2015年04月20日

     04月18日05:00発表の天気予報では、富山県東部以東の日本海側はギフチョウの採集が可能な様子だったので、 店番をしながら食料等をクルマに積み込み、出発の準備を完了させたのですが、11:00発表の予報では天気の崩れが早まると訂正されたので、 土日の採集行は中止にしておきました。
     なので仕方なく、04月19日(日)は早朝から作業場に籠もり、シルビアシジミ幼虫のお世話、 2014年採集キマダラルリツバメの展翅外しと撮影、2015年採集ギフチョウの展翅などをしておりました。


  •  そして↑が昨日展翅板から外すと同時に標本撮影した展翅板6本分73個体のキマダラルリツバメ、全て2014年採集の京都市周辺産です。
     これだけ写したのですが、2014年のキマリンは展翅板7.5本分が未だ残っています。
     なんやかや言いながら、結局例年通りに採っていますな…。

     因みに、左上の定規はキマリンと同一条件で写したもので、標本サイズを知るための目盛です。
     そして、右下の3画像は撮影時のレンズ絞り、カメラ位置、照明等の状況を記録したものです。

     

  • 2015年04月23日

     好天だった04月17日も、2000年前後までは生息していた過去のギフチョウ・ポイントを訪れて 「居なくなった」 という事実を確認してきました。
     そのポイント自体は滋賀県大津市だったのですが、そこまで行く途中にもギフチョウ・ポイントがあったので、動画撮影をしておきました。
     カーブの多い下鴨大津線を、マニュアルミッションの軽トラ車中から撮っているので、見ていると酔いそうな動画でございます。
     なので、クロマティー高校の竹之内さん系の方々にはオススメできません。

     動画への文字入れが簡単である事が判ると、続けてやりたくなる私です。

     あっ、それから04月17日にUPした京都市右京区のギフチョウ・ポイント動画のタイトルに地名を追加しておきました。
     右京区だけでは 「旧北桑田郡京北町」 と紛らわしいですからね。