2018年の近況集18

  • 2018年11月03日

     先週の日曜日にチラッと書きましたが、ネタ不足解消のため、

  • パソコン↑を置いている机のようなモノの中に収納している

    標本箱↑を撮影して、これから暫く凌ごうと思っております。
     この標本箱収納箪笥?兼机は、ご覧のように天板以外すべてアルミサッシの部材で出来ております。
     わたくし、アルミ部材の扱いには慣れております故、その気になればけっこう簡単に作ることができるので、 これまでに合計6棹(それぞれ仕様は異なります)も作ってしまいました。
     仕事をしているようなフリをして、こんなのを作っているのですから伏見屋金物店の売り上げがジリ貧になるのも頷けますね。

     
     さて、今日の標本箱は向かって左端最上段に収納していたコレ↓。

     不細工なベタ塗が目立ちますが、これは諸般の事情です。ご容赦ください。
     この箱に収納されているのは1990年代以前の個体なので、ある程度整理して並べれられています。
     因みに2000年代以降の標本箱は普段UPしているランダムに詰めた標本箱となっています。

     次回はこの中から取り出した個体について、戯言を書こうと思っております。

     

  • 2018年11月06日

     11月03日にUPした標本箱の中から抽出した今日の個体はコレ↓。

  •  現在では極珍になったといわれる対馬産のタイワンモンシロチョウ、第1化の野外採集個体です。

     1978年03月の採集ですから、当時私は1回生。未だまじめに蝶屋をやっていた頃です。
     このときは生物同好会の春合宿で対馬を訪れ、目的種としてはキリシマミドリシジミの採卵と本種でした。
     現在の私であれば、シルビアシジミが最右翼の対象種となっていたのでしょうが、この頃は完全に対象外。
     3月下旬の訪問ですから、当時の私のレベルでは時期的に本種が出ているとは思えない頃でしたからね。
     しかしながら、宮崎市では年によって2月の下旬から発生が始まるという事を知った現在、平均気温が宮崎市の2月下旬とほぼ同じ3月下旬の対馬ならば、 この日付でシルビアシジミの発生が始まっていた可能性も少ないながらあったと思われます。
     しかも、このタイワンモンシロチョウの採集地点である豆酘では1976年(だった、かな?)にT先輩によってシルビアシジミが確実に採集されているのです。
     現在の対馬では居なくなったといわれるシルビアシジミですが、この1978年3月ならば採集できた可能性がありますよね…。
     惜しいことをしました。ほんとうに蝶採集って、後悔の連続ですね。

     あれっ、タイワンモンシロチョウについて書くべきだったのに、シルビアシジミの話になってしまった…。
     まあ、タイワンモンシロチョウは採れて当然と思っていた上に、実際苦労せずに採ったせいか当時の状況及び心境を全く覚えてないのですよ。

     あっ、それからラベルが、ぜんぜんアカンやん…。
     県名すら入ってない上に「つしま まめさんさき」って、何処のことやねん?
     正しいラベルを重ねて付けておかねばなりませんな。

     

  • 2018年11月09日

     今日も11月03日にUPした標本箱から取り出した個体について書きます。

  •  それぞれ別種だと思って撮影した3個体ではありますが、なんかよー解らんようになってきた…。

     基本的には学研の標準図鑑で同定を試みておるのですが、一応、関連のありそうなWebページもチェックしてみました。
     実際、各Webページを読んでみると、そもそもこれら三種↓、

       エゾスジグロシロチョウ   Pieris dulcinea  以下 「エゾ」 と略します。
       ヤマトスジグロシロチョウ  Pieris nesis  以下 「ヤマト」 と略します。
       スジグロシロチョウ     Pieris melete  以下 「ナミ」 と略します。

    の同定について突っ込んだ文章を載せているページ自体が少なく、皆さんあまり触れたくないのかな? という印象です。(うん、私も触れたくなかった…)
     そういった中、果敢にも生態画像からヤマトとナミの同定について、とっても詳しく解説してくださっているページにたどり着きました。
     美しい生態画像にテキストやラインを入れ、解説文にも苦労して描かれたであろう斑紋形状のイラストが入った力作です。
     これを読むと翅表ではヤマトとナミの同定が可能な気分になるのですが、裏面だけで同定しようとした場合、 生態画像に補助線を入れてその長さや角度から同定するように解説されています。
     解説では、「翅形で区別できる」 という事を何とか客観的に表現しようと苦労されているのは分かるのですが、生態画像に補助線を入れ、 長さや角度を論じるのはかなり無理があるのではないかと思った次第……。
     理由は、補助線の入った各画像が生態画像なので、被写体の後翅裏面とカメラの受光素子面が常に同一条件で平行になっているとは思えないからです。
     あっ、それからこのWebページでは、作者さんが北海道で撮影した経験がないという理由で、エゾについては全く論じられていませんでした。

     で、上に貼った3個体の Pieris に戻りましょう。
     この3個体、私は左からナミ・ヤマト・エゾだと思って標本箱から取り出して撮影したのですが、なんか自信がなくなってきたなぁ…。

     次回は、それぞれもう少し大きな画像に裏面も入れてUPし、学研の標準図鑑を対比しながら同定を試みてみましょう。

     

  • 2018年11月12日

     無謀にも、エゾ・ヤマト・ナミといった三種のスジグロシロチョウの同定について書き始めてしまったので、 11月09日に貼った各個体の種名を私なりに決定しなければならなくなりましたね。
     う〜ん、自信ないなぁ、ヤダなぁ…。

     先ずは11月09日の画像で右端の個体から。

  •  ラベルがとってもエエかげんなので、正確な採集地を改めて書いておきます。
     [北海道十勝郡浦幌町字厚内国鉄上厚内駅北東厚内川付近] となります。
     あっ、それから日付もJuly.20とラベルに記されていますが、正しくは07月21日なのです。
     ホンマにあかんラベルですな。

     当時、大学1回生。国鉄の北海道周遊券を握りしめての単独採集行でした。
     たしか帯広から釧路へ向かう根室本線の普通列車の車窓から景色を眺めていて、「あっ、この辺りは虫が居そう」 と直感し、 慌てて上厚内駅で降りたことを憶えています。
     そして実際、直観通りに蝶がけっこうおりまして、

    ↑のような蝶を採集することができました。
     この内、ヒメウスバシロチョウ・カラフトヒョウモン・シロオビヒメヒカゲの三種はお初の自己採集種。 上の表ではサカハチチョウと正しく記載していますが、採った時点ではアカマダラだと思い、「一気に4種も増えた!」 と大喜びしておりました。

     …って、同定から逃げつつ次回へ続きます。