ビールカクテル再び
「再び」と書いたのは、かつて1991年に代表的なビールカクテルを一通り作ってみたことがあるからだ。なぜ年まできちんと覚えているかというと、同人誌「びいるじゃあなる」の記事として掲載したためである。
その後十年以上もビールカクテルには手を出さなかった。理由は簡単。ビールカクテルを色々試してみた結果、「やっぱりビールはそのまま飲んだ方が美味しい」という結論に達したからである。
1991年に作成したカクテルは以下のようなものであった。
カクテル名 |
レシピ |
白ワイン120mlにラガービール120mlを注ぐ。 |
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『レッド・アイ』 |
トマトジュース150mlにラガービール150mlを注ぐ。 |
『パナシェ』 |
レモン系透明炭酸飲料100mlとラガービール200mlとを同時にグラスに注ぐ。 |
『ビア・マティーニ』 |
ジン30mlにラガービール150mlを注ぎ、スタッフドオリーブを添える。 |
『カンパリ・ビア』 |
カンパリ40mlにラガービールを適量注ぐ。 |
『ビター・オレンジ』 |
オレンジジュース150mlにラガービール150mlを注ぐ |
『ハーフ&ハーフ』 |
黒ビール150mlとラガービール150mlを同時に注ぐ。 |
しかし時代も21世紀になったことだし、心機一転またやってみるか、という気になったのである。
で、前回と違った種類のカクテルを色々とインターネットで調べて、試してみたのが以下の試飲レポートである。
『ブラック・ベルベット』
黒ビール150mlとスパークリングワイン150mlを同時に注ぐ。
ただの白ワインを使った『ビア・スプリッツア』より複雑な味である。黙って出されたらどういうレシピの飲み物か分からないかもしれない。
『インペリアル・ブラック・トマト』
トマトジュース70mlにスパークリングワイン70ml、黒ビール70mlを注ぎ、タバスコ・塩・コショウで味を調える。
うーん、これまた複雑な味。黙って出されたら「何を飲まされているんだろう」と思う味。ただ思ったよりは飲める味である(飲めなきゃ困るんだが)。
『黒生ヒーリングバード』
ウォッカ30mlとトマトジュース90mlに黒ビール90mlを静かに注ぐ
下で紹介している『レッド・バード』の黒ビール版。アサヒのホームページで紹介されていたので、アサヒのオリジナルかもしれない。「ヒーリング」とのことだが、癒される……かな?
『レッド・バード』
ビール60ml・トマトジュース60ml・ウォッカ30mlを順に入れて混ぜ、氷を加える。
『ブラッディ・マリー(ウォッカとトマトジュースのカクテル)』と『レッド・アイ』の合体版か。アルコールドは高いんだけど、わりとサッパリとした口当たりみたいな。もうだいぶ酔っ払ってきたせいか、よくわかんなくなってきたぞ。
『 ? 』
バーボン30mlにアメリカンビール150mlを注ぎ入れ、タバスコで味を調える。氷を入れてもOK。
だいぶ以前に大学時代の友人に教えてもらったカクテル。記憶を頼りに作ってみた。アメリカンウィスキーであるバーボンとアメリカンビールを組み合わせるところがミソである。どちらも麦芽以外の副原料が多く使われているところが共通点。味はストロングで野性的。確かにそういうキャラクターの友人でした(笑)。
十数年ぶりにビールカクテルを作って飲んでみたのだけれども、美味い不味い以前に、やはり「カクテル」というのはハレの飲み物で、日常にはあまり似合わないのかもしれないな、と改めて感じた。材料を揃えるのも大変なら、それが中途半端に余ったりするのも困るし。更に、酔っ払いながらあれこれ作っているとついつい飲みすぎてしまうのである。
やはりバーで飲むか、何か特別な時にたまに作って飲むからいいのかもしれないな。
でもこの年になると、なかなかその「特別な時」というのがないのがサミシイですね。