他社が続々とオールモルトビールを発表していたので、それに流れに遅れまいと思ったのか、アサヒが発売した麦芽100%ビール。白一色の缶が目を引いた。

 しかしどうもこのジャンルはアサヒは苦手なようで、味の方は麦芽100%の個性に乏しい、茫昧でつかみどころのない味で、あまり売れずに短命に終わった。

 以前にアサヒの関係者と話をする機会があったのだが、サントリーの「モルツ」を評して、「市場規模の小さい麦芽100%ビール(その当時、実際ビール全体の3%にも満たなかった)に力を入れるなんて信じられない」という主旨の発言をしていたので、メーカーとしては最初からこのジャンルに力を入れるつもりはなかったのだと思われる。

 

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