Roti’s House(ロティズ・ハウス)
東京の東側にずっと住んでいるので、現在「舞浜」と呼ばれているあの辺りの昔の姿を知っているのだが、幼い頃にアサリを取ったりして遊んだあの地域が、まさか今日ここまでの変貌を遂げようとは、そしてまさか地ビールまで仕込まれようとは、当時は想像すらしなかったことである(子供がビールに思いを馳せていたらコワイが)。
舞浜地ビールは「ハーベスト・ムーン」と言い、舞浜はイクスピアリの4階にあるレストラン「Roti’s House」で飲むことが出来る。醸造所はずばりこのレストランの中にあり、カウンターのサーバーは工場内のタンクに直結しているのだという。うーん、これは鮮度の点で期待できるぞ。
「ハーベスト・ムーン」はビールの国際コンテストで何度も賞を取っているのだとか。そしてこの店では、
ピルスナー ベルジャンスタイル ウィート ペールエール ブラウンエール シュバルツ |
の5種類の受賞ビールと、季節のビールとを供給している。ちなみにこの時は2月だったので季節のビールは「ヴァレンタイ・スタウト」だった。
値段はレギュラーメニューの5種が各480円で、ヴァレンタイン・スタウトは530円だった。5種類の飲み比べセットは1,260円である。
通常の飲み比べセットというと、ほんの少量ずつの場合が多く、何となく味の違いもわからないままに飲み終えてしまう場合もあるのだが、ここの飲み比べセットはワイングラスに入った5種類が同時に出てくるので、けっこう飲み応えがある。
ベルギースタイルの白ビールである「ウィート」は、オレンジピールを使っているせいか柑橘系のさわやかな余韻が口の中に残る。また、「シュバルツ」は燻製ビールのようなスモーキーフレーバーを感じさせる。うん、美味しい。
季節のビールの「バレンタイン・スタウト」は、メニューには「ビターなチョコレートを思わせるフレーバー」とあるのだが、飲んでみた感じでは「チョコレート」というのは「ちょっと違うんじゃないかな」と思う。もちろんスタウトとしては上出来。
子供の頃、近所に配るほどたくさん取れたアサリは、たいていおみおつけに入れたものである。そのアサリが取れた同じ場所で、今度はおみおつけではなく地ビールを飲んでいる。
なんとも不思議な気分である。(2006.2)