T.Y.Harbor(ティー・ワイ・ハーバー)

 それまでは主要な交通手段がモノレールしかなかったため、いささかアクセスに不便な感のあった天王洲アイルであるが、りんかい線が延伸して、我が居住地の江東区からも、ぐっと身近になった。

 そこで、以前から気になっていた天王洲アイルの地ビールレストラン「T.Y.Harbor(ティー・ワイ・ハーバー)」にランチタイムに出かけてみた。

 「ハーバー」とあるが、店の前は港ではなく運河である。正直言って昼間に関してはあんまり見栄えのパッとする風景ではない。

 建物は倉庫を改装したものらしく、飲食場所は倉庫内・倉庫外のビニールで覆われたデッキ・完全な屋外のデッキとに分かれている。やはり寒くなく屋外を見渡せるビニールの覆い付きデッキの席が人気が高いようだ。

 さて、ここで出すビールは「天王洲エール」。「アイル」と「エール」を引っ掛けているらしい。ということで、供するのはもちろん上面醗酵ビールである。

  ペールエール

  ウィートエール(ヴァィツェン)

  アンバーエール

 以上の基本の3種類と、季節ごとにスペシャルエールを供給しているらしい(ランチタイムにはなかった)。

 値段は1パイント(注:「パイント」とはイギリスのパブでビールを供給する時の容積の単位。1パイントは約570ml)が800円で、ハーフパイントが480円だが、ランチタイムに限って1パイント600円・ハーフパイント400円というお得な値段設定になっていた。

 行ったのがランチタイムだったので、あまり細かい点までは判断できないが、料金はやや高めだがその分料理は手間をきちんとかけたものであり、ビールの味も良いし、接客態度もなかなかだと思う。実際店内はかなり込みあっていたから、人気はあるのだろう。

 場所柄か、全体的に垢抜けた雰囲気が強いので、ちょいとおしゃれにビールを楽しみたい、という時には良い店なのではないかと思う。

 ただ、そういう明確な目的がないと、なかなかこの地に足を運ぶ機会は少ないような気もする。

 と言うのも、今回「天王洲アイル」なるエリアに初めて足を踏み入れたのであるが、ショッピングモールとしても飲食店街としてもデートスポットとしても、どうも規模的に中途半端な印象が拭えず、近隣に住んでいるか勤め先があるかこのような地ビールレストランでもあるかでない限り、わざわざ訪れるほどの場所とは思えなかったのである。天王洲アイルのファンの皆さんには申し訳ないけれど、正直そう感じてしまったのでゴメンなさい。(2006.3)

 

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