麦酒倶楽部POPEYE

 両国の麦酒倶楽部POPEYEは知る人ぞ知る地ビール(最近は「クラフトビール」とい呼び方の方が一般的になってきたようだが)の名店である。

 

 酒税法改正によって、日本で地ビールが作られるようになったのが19944月。このPOPEYE1995年にはもう国産初の地ビール『エチゴビール』一号を仕入れて販売しているのだ。

 地ビール醸造所の併設レストラン等ではない店が、このような形で地ビールを提供したのはもちろんこのPOPEYEが初めてである。

 以降、日本各地の様々な地ビールを仕入れるようになり、現在では数えきれない程の種類のクラフトビールを扱っているのである。

 しかも、しかもである。これらビールのそれぞれの特徴を生かせるように、サーバーを別々に設置し、ビールの種類によってガス圧や温度をすべて微妙に調節しているのだという。したがって、タップと呼ばれるサーバーからのビールの注ぎ口がなんと70本!! つまり最低でも70種類以上のビールが常時ベストコンディションで飲める、という訳である。

 

 そういう訳でメニューを見てもものすごい種類のビールが並んでいて、どれから飲んでいいのか迷いに迷いまくること必至である(ちなみに画像で載せてあるメニューは裏面もびっしり書いてある!)。

 爽やかなビールからブランデーのような濃厚なビールまで実に多種多彩で、初めてここに来る人は、ビール観が根底から変わってしまうことであろう。

 

 そして、そのビールのいくつかは(メニューで王冠マークのついたもの)、「Timeserviceオーサマセット」と呼ばれる午後5時〜8時の間は、もれなくつまみが一品セットでついてくるのである。それも、ソーセージ、ピザ、チキン唐揚げといった通常メニューのハーフサイズのものが、である。

 クラフトビールは美味しいものの、値段がちょっと割高。だけど、この店でサービスタイムに王冠マークのビールを飲めば、必ずつまみがついてくるので、つまみを別注文する必要もないのがありがたい。

 店は連日の満員。よほど早い時間に行くか、事前に予約を入れておかないとすぐには入店出来ないことが殆どである。

 だが、それだけの労力を払ってでも行く価値のある、ビール好きの桃源郷とも言うべき店が、ここPOPEYEなのである。(2012.12

 

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