東京農大がビール試験製造免許を取得して1998年に株式会社網走ビールを建設し、2020年に発売したのがこの流氷DRAFTである。
何と言っても一番の特徴はオホーツク海をイメージしたという青い色。しかも色のイメージだけでなく、実際に流氷を仕込み水に使用しているとか。
原材料は糖類・麦芽・ホップ・クチナシ色素。麦芽使用率は25%で、分類上は「発泡酒」という扱いになる。アルコール度は5%。350ml缶の小売価格は税込み327円だった。ちと高めだが、北海道からの輸送料を考えれば致し方ないか。
このビール(発泡酒だけど)はグラスに注いだ時が圧巻である。クチナシ色素によって着色された鮮やかなブルー。口をつけない限りビールとは思えない。麦芽使用率が低いためか、泡立ちは今一つ。香りは意外に華やかでちょっとエールを思わせる。飲んでみるとコクはないものの発泡酒の扱いの割には爽やかな飲み心地があり、ホップの香りも良く、単なる奇をてらった商品ではないことがわかる。
グラスに注がれた青い液体を見ながら味わうと、目の前にオホーツク海が広がるイメージが浮かぶ……かもしれない。