《アサヒ YOKYO隅田川ブルーイング ゴールデンエール》

 2018年6月5日コンビニ限定発売。業務用の樽生も同時に発売するそうである。

 メーカーのニュースリリースを見ると、「『TOKYO隅田川ブルーイング ゴールデンエール』は、上面発酵酵母を採用し、華やかなコクと爽やかな後味をお楽しみいただけるエールビールです。北米産のシトラホップを一部使用することで、爽やかな後味を実現しました。本商品は「TOKYO隅田川ブルーイング」の醸造家が、お客様と対話を重ね、レシピを開発しました。そのレシピをもとにアサヒビール(株)が製造・販売します」とある。

 東京吾妻橋のアサヒビール本社の脇には、早くからクラフトビールを飲ませる小規模ブルワリーの店が存在した。ここは何度かスタイルを変えて、現在は「TOKYO隅田川ブルーイング」という店名で営業している。当然ここで造っているビールがそのまま缶で発売されたのだと思ったら、どうも様子が違うようである。

 原材料は麦芽、ホップ。アルコール度は5%。350ml缶の小売価格は税込み246円だった(セブンイレブンで購入)。

 グラスに注いでみると、あまりエールらしい香りがない。飲んでみて「あれっ?」となる。何かの間違えではないかと缶を確認してもう一度飲んでまた首を捻る。エールの味がほとんどしないのである。黙って出されたらラガーと勘違いする人が続出するんじゃないだろうか。多少高めの温度で飲むとそこはかとなくエールらしさを感じるものの、なんか騙された気分である。はっきり言ってサントリーのゴールデンエールとは雲泥の差である。

 対話を重ねた「お客様」がクラフトビールに詳しくない人だったのか、最初からアサヒはエールを真面目に売る気がないのか、あるいはその両方なのか、いずれにしてもこんなものを「ゴールデンエール」なのだと思って飲む人がいるとしたら不幸としか言いようがない。

 

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