昨年5月に限定で発売された、通常のヱビスよりも、長期に熟成させた製品。もともとのヱビスが「長期熟成」をウリにしているので、更に「超」をつけて「超長期熟成」にしたのだろうけれど、なんか、軽薄なネーミングだな。
昨年は抽選で当たった人しか購入できなかったのが、今年は予約なしでも店頭で買えるようになった。
このビールは、通常のヱビスをそのまま倍の時間をかけて熟成したのではなく、これ専用に開発したヱビスらしく、アルコール度も通常のヱビスよりも高い6度で、色もやや赤みがかかっている。ただ、香りや苦味が通常のヱビスより強いわけではない。「よりストロングなヱビス」、という先入観で飲むと、肩透かしを食うかもしれない。この製品の良さは、むしろ熟成期間を長くとったことによる、まろやかさであろうか。キンキンに冷やしてぐいぐい喉に流し込むのではなく、やや高めの温度でじっくり味わうと、まろみのある豊かな味わいが堪能できる。
ただ、値段が高い。
350ml缶が、コンビニで280円だった。ちなみに普通のヱビスが245円。一番絞りやスーパードライが208円。発泡酒が152円で、ドラフトワンに至っては130円である。
キリンのチルドビールでさえ330mlで250円であることを考えると、どうにも高いビールである。
年に一回、何かの折に特別に飲むようなビールと言えよう。そういう意味では「限定醸造」というのは正解かも。ただ、今回かなり数が出回って珍しさがなくなってしまったため、次回以降「限定醸造」を繰り返してたとしても、売れるかどうかは微妙だろうなぁ。