《サッポロ ヱビス ザ・ホップ》

 第三のビール・発泡酒・普及価格帯ビール、いずれもパッとしない最近のサッポロだが、プレミアム価格帯のビールでは不動のブランド「ヱビス」がある。メーカーもその辺をわかっているのか、最近は限定の「琥珀ヱビス」を出したり、「黒」を「ザ・ブラック」としてリニューアルしたりと、力を入れてくれているようである。

 この「ヱビス ザ・ホップ」もヱビスのホップ強化バージョンだ。麦芽100%・長期熟成はヱビスと共通だが、アルコール分は5.5%と通常のヱビスよりやや高め。

 もともとホップの利いたヱビスに、更に爽やかさが加わったような香り豊かなビールである。

 この豊かなホップの香りは、どこかライバルのサントリー「ザ・プレミアムモルツ」に近いものがあるな、と感じたのであるが、そこで調べたところ、「ヱビス ザ・ホップ」は「ドイツ・バイエルン産アロマホップ」に「チェコ・ザーツ産ファインアロマホップ」を加えたものを使用しているとメーカーのHPに書かれている。

 一方、「ザ・プレミアムモルツ」もメーカーによれば「香り高い欧州産アロマホップ100%使用」で、やはり「最高品質のハラタウホップとザーツホップ」を使っているとのこと。

 ということで、どちらもヨーロッパ産のホップを使い、特にチェコのザーツホップを使っている点が共通しているのだから、香りが近いのもうなずける。

 こうなると気になるのはチェコのザーツホップを100%使っているサッポロ「エーデルピルス」だ。店頭販売は既に一度終了しているのだが、先ごろ抽選による限定発売があったのだ。残念ながらはずれてしまったが、人気があれば「超長期熟成ヱビス」のように数量を増やしての再発売もありえる。本格ビールの世界でこそ力を発揮してくれるサッポロに期待するぞ!

 

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