《キリン 一番搾り無濾過<生>》〜究極の一番搾り〜
キリンのチルドビールシリーズにキリンの定番商品である「一番搾り」が加わった。と言っても、通常の一番搾りをそのままチルド配送するわけではない。原材料は通常版と異なり麦芽100％で、生きた酵母をミクロフィルターで濾過せずに瓶詰めした点など、他のチルドビールシリーズと共通のコンセプトを持った、「チルドビール版一番搾り」と呼んだ方がいい内容となっている。
とは言え、一番搾り麦汁のみを使用した下面醗酵のためか、通常の「一番搾り」と味の点で似たような傾向を感じる。メーカーでは「まろやかでやわらかな味わい」と呼んでいるが、ホップの香りを穏やかに押さえ、そのことによって麦汁のあまみとまろみとを感じさせるように出来ているのだ。つまり、マイルドなコクを感じさせる点が正しく「一番搾り」の血統というところ。
ところで、このチルドシリーズのような無濾過で生きた酵母が入っているビール、酵母が沈んだままで飲んでいる人が多いようだけれど、ぜひ酵母も一緒に飲むことをお勧めする。具体的には、ビールを注いだ時に、最後に少量ビンの中に液体を残しておき、ビンを振って中の酵母を攪拌させた後にグラスのビールに混ぜてやるのだ。こうすることによって、まろみもコクもアップした「にごりビール」となるのだ。
ビール酵母は健康にもよいと言われている。ならば、死んだ酵母の錠剤（けっこう高かったりする）を買ってくるより、こうして生きた酵母をビールとともに飲みほす方が、はるかに健康にもいいはずですぞ。