《キリン ラガー》

 キリンのラガーがリニューアルしたらしい。

 メーカーのホームページによれば、「ラガーらしいうまさを追求し、ホップにこだわり、よりホップをきかせた味わいに。ビールならではの、のどにグッとくる刺激感とコク・飲みごたえのある味を強化しました。ガツン!とくる。それがビール。キリンラガービール。」と書いてある。なんでも、ホップを約1.3倍に増量し、ドイツ・ハラタウ産ヘルスブルッカーホップの使用比率をアップさせたとか。

 という訳で、早速買ってきて飲んでみる。

 ん? 以前と全然変わらん味じゃん、と訝しく思って、もう一度買ってきた缶を見たら、リニューアル前の商品だった。2月中旬出荷のものから新商品なので、ちょっと前まではまだ市場に両種類が混在していたのだ。

 ちょうどいいので、改めて新作を購入し、旧作と飲み比べてみた。ついでにクラシックラガーとも比べてみる。

 確かに新作の方がホップが利いている気がする。でも、ガツン!とくるかというと、こない。

 プレミアムモルツやヱビスのようなもっとホップの利いたビールがすでに市場にあるので、この程度で「ガツン」はいささか大げさな表現に思う。苦味の利いた味を好む人はむしろ「クラシックラガー」の方を選ぶんじゃないかな。

 往年の名作であるキリンラガーも、一番搾りが麦芽100%になって、ますます立ち位置が微妙になったためのリニューアルと思われるが、そんなに変わったとも思えない、というのが正直なところである。

 

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