《キリン ザ・プレミアム無濾過<リッチテイスト>》
キリンのチルドビールの新商品。メーカーは「これぞキリンの最高級プレミアム。いわばビールの原酒のうまさ」と豪語する。「ビールの原酒」というのは無濾過であることを強調しているらしい。チルドビールシリーズは今までも無濾過であったのだが、今回はそれを前面に出しているのは、他のメーカーのプレミアムビールとの差別化を図ろうということか。
麦芽１００％で、その麦芽は「淡色麦芽」「カラメル麦芽」「エール麦芽」「小麦麦芽」の四種を使用しているとのこと。ホップはカスケードホップ。上面醗酵でアルコール分は5.5％。
グラスに注ぐと色は中濃色。味はびんに書かれた「豊かで厚みのある味わいと華やかでフルーティな香り」というコピーそのままで看板に偽りなしというところだ。小麦麦芽を使用して上面醗酵なので香りが爽やかで豊かな上に、カラメル麦芽のコクもあり、ホップもしっかりと存在を主張する。さすが「キリンの最高級プレミアム」と謳うだけあって美味しいビールである。
ただ、「ザ・プレミアム無濾過」というネーミングは、そのまんまという感じで工夫が感じられず、もうひとひねりほしいところだ。
チルドシリーズは美味しいビールを次々に発売してくれるのだが、なかなか継続して売られるということがなく、現在もラインナップはこの「ザ・プレミアム無濾過」のみである。生きた酵母が入った無濾過のため、冷蔵配送で賞味期限９０日と、手間とコストがかかるので何種類も継続して販売するのは難しいのかもしれない。何とも残念な話である。せめて店頭にあるうちに飲んでおきたいビールである。