ドイツ産の有機栽培麦芽と有機栽培ホップを使った麦芽100パーセントビールである。サッポロのホームページでは、「ビールが本当に美味しくなるには、まず安全で安心な原料から。」とある。うーむ。やはり農薬や化学肥料は安全性に疑問が残るということか。野菜なんかもそうだもんなぁ。とすると、市販のビールの大半には危険性が伴うのか? あな、おそろしやおそろしや。
このビール、ワン・ウェイボトルを使ってはいるが、チルドビールではなく、生きた酵母も入ってはいない。
さて、その味は。
うーん、なんか独特の香りがあるな。なんだか古くなったビールみたいなにおいが感じられるのだ。
たまたま保存状態の悪い店のものを買ってしまったのか、と別の店で新たに買い求めてみると、これが同じ。
以前に外国産のオーガニックビールというのを飲んだことがあるのだが、この時も同じにおいがした。そのビールはまさしく古かったのでそんなにおいがするのかと合点していたのだが、もしかすると有機栽培麦芽というのは、こういう独特の香りがあるものなのだろうか。
そう思って、今度は銀河高原ビールの「有機栽培ビール(ドイツ有機麦芽使用)」を買ってきてみたが、これには変な香りはなかった。
決して製品が古い訳ではないので、これはこういう香りのビールなのかもしれない。たまたま私の好みに合わなかったということなのだろう。
しかし、ワン・ウェイボトルのピルスナーならば、既に同社からは「ピルスナープレミア」という美味しいビールがあるし、チルドでなくても、「ヱビス」という看板商品もある。少なくとも私ならば麦芽100%ピルスナーが飲みたければ、これらのビールを選ぶだろう。
確かに安全性、というのは大きな問題ではある。だが既に人生の大半を農薬・化学肥料使用の作物を摂取して育ってきた我が身としては、はっきりとした味の違いや危険性がわからない限りは、「有機栽培の原料使用」というだけがウリの商品に、あまり魅力は感じられない。