ドイツ産の有機栽培麦芽と有機栽培ホップを使った麦芽100パーセントビールのシリーズ第2弾である。前回が日本ではポピュラーなピルスナーだったのに対し、今回はオーストリアはウィーンで生れた、ウィンナービールである。これは赤みがかった色の下面発酵ビールだ。
グラスに注いだときのわずかなスモーキーフレーバーが心地よい。飲んでみるとブラウンの色の割にはさっぱりとしているが、麦芽100パーセントのコクは感じられる。はっきり言って同じ「オーガニック100 ピルスナータイプ」よりずっといい出来に思える。
麦芽100パーセントで、中等色の下面発酵というジャンルのビールは他にないため、商品としての存在意義はあると思う。だが、商品そのものが小売店で扱いにくいワンウェイボトルという形状のためか、あまり店頭で見かけることがない。
だったらいっそのこと、同社の「ピルスナープレミア」やキリンのチルドビールのように、コンビニでの販売戦略、ということも考えても良かったのでは。そうすれば生きた酵母を入れることもできて、味の点でも付加価値の点でもプラス・アルファが感じられるようになるのだから。
作り手の意欲は感じられるのだが、売り方としてどこか中途半端な感じがするのは否めない。