《サッポロ シルクヱビス》

 期間限定発売のヱビスのバリエーション。メーカーのニュースリリースによれば、「既存のヱビスビールの原料・製法をベースとしながら、小麦麦芽を一部配合することで、きめ細かい泡、絹のように、なめらかな口当りを実現しました。」とのこと。

 麦芽100%・バイエルン産アロマホップ使用・長期熟成と、基本的なコンセプトは確かにヱビスであるが、アルコール分は5.5%と通常のヱビスより0.5%高め。だが実際に飲んでみると飲み口は軽く感じられる。香りも比較的おだやかで、何かこれに近い味を知っているぞ、と思ったらサントリーの「モルツ<スノーホワイト>」に似ていることに気がついた。コンセプト的に一緒だし、小麦麦芽使用の印象があまりない点も一緒か。

 「女性をイメージターゲットとして、女性の需要機会拡大を目指し(メーカーのニュースリリース)」たせいなのか、逆にヱビスらしい力強さに欠ける気もする。あまりヱビスブランドで発売する意義が感じられないビールである。ビール市場縮小でどうしても新規の商品名よりは知名度の高いブランドに頼らざるをえない(「一番搾り」しかり「モルツ」しかり)のが、昨今のビール会社の事情なのかもしれないが。

 

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