ヱビス飛鳥.jpg《サッポロ ヱビス ASUKA CRUISE まろやか熟成》

 ヱビスの限定発売ビール。2007年からクルーズ客船「飛鳥U」の船内でのみ発売されていたヱビスビールのバリエーションだとか。

 缶の裏側には「時間をかけてゆっくりと造りこむことで、まろやかな味わいと上質な香りを醸し出したヱビスです。豪華クルーズ客船『飛鳥U』で過ごす上質な時間にふさわしい味わいに仕上げました。船内でしか味わえないヱビスを、ヱビス生誕120周年記念を記念して限定発売致しました」と書いてある。また、メーカーのニュースリリースによれば、「ヱビスビールの特長である、麦芽(協働契約栽培)100%使用、バイエルン産アロマホップ(協働契約栽培)をふんだんに使用、長期熟成、ヱビス酵母使用を継承しながら、低温でじっくり発酵させることで、まろやかな味わいと上質な香りを引き出しました。通常のヱビスビールより多くの麦芽を使用し、アルコール分はやや高め。より一層コクを高めながらも、仕込方法を変えることでまろやかな味わいを実現しています。」とのこと。以前にやはり限定発売した「超長期熟成」と似たような路線か。アルコール分は5.5%である。

 「飛鳥U」のクルーズプランは一番安いプランでも5万円くらい(高いプランだとン百万円!)するので、そこでしか飲めないビールが飲めることは大変有り難いことである。船内で飲むのと家で飲むのとではシチュエーションがえらい違うが。

 飲んでみると確かにまろやか。「超長期熟成」と似たような味だと思う。美味しいとは思う。しかし、350ml缶が267円というのはどうなんだろうか。ちなみにプレミアムモルツが218円、通常のヱビスは208円、そのヱビスの500mlでも268円だというのに(すべてスーパーのイオンでの価格)。高くないか?

 今、サッポロのホームページを開いて、ヱビスの商品案内を見ると、どわーっと8種類も並んでいることにびっくりさせられる(ヱビス・ホップ・ブラック・シルク・琥珀・超長期熟成・スタウトクリーミートップ・そしてこのASUKA)。どれだけ多展開するんだ、ヱビス。しかも、数百本に一本しかない「ラッキーヱビス」ラベル(鯛が二匹プリントされている。もともとは瓶のみ)のデザインの缶ビールを量産するのに至っては無節操と言う他ない。四葉のクローバーを量産するようなもので、「ラッキー」の意味ないだろ。

 あれこれ色んなヱビスを造るよりは、「これぞヱビス!」という味を一本に絞って、それをしっかり売ってほしい。毎度毎度の定期的な「限定発売」で耳目を集めて売ろうとするのはヱビスファンの俺ですらもういい加減うんざりである。

 

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