《サントリー トリプル生》

 202日数発売。

 メーカーのニュースリリースによると、「中味は、飲み始めから飲み終わりまでおいしいビールを目指しました。厳選された麦芽に加え、コーングリッツを一部使用し、手間ひまかけた『トリプルデコクション製法(糖化工程において仕込釜で麦汁を煮出す「デコクション」を3回実施する製法)』を採用することで、素材の特長を最大限引き出し、“グッとくる飲みごたえと、かつてない飲みやすさ”を両立しました。」とのこと。

 サントリーはそれまで長い間普及価格帯の主力商品である「ザ・モルツ」を今年の3月で生産中止にしてしまったので、新たにこのビールを普及価格帯の主力に据えようということなのだろう。

 原材料は麦芽・ホップ・コーン・糖類。アルコール分は5%。スーパーのイオンでの小売り価格は、350ml缶が税込195円だった。

 ちなみに、同じ店で一番搾りもマルエフもスーパードライも黒ラベルも(いわゆる普及価格帯の商品)皆税込206円だった。トリプル生の方がわずかに安い。これは他の店でも同じ傾向であったから、サントリーは安さで勝負! ということなのかもしれない。

 飲んでみると、可もなく不可もなく、あまりコクも香りもない凡庸なビールである。副原料使用のせいなんだろうけれど、味わいは軽い。というか薄い。それでいて、スーパードライのような爽快さには欠ける。うーん。たぶんザ・モルツがコクのあるビールであり、結局消費者はザ・プレミアムモルツの方に行ってしまって影が薄くなってしまって生産終了となってしまったから、今度は逆にライトな方向を目指したんじゃないかと思う。

 でも、発泡酒や第三のビールじゃなくて、わざわざビールを購入する顧客というのは、やはりビールらしい力強さを求めるんじゃないかなぁ。

 そう考えると、この商品がサントリーの新たな主力商品になるかどうか微妙である。缶のデザインも正直いってダサいし。

 

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