《サントリー 海の向こうのビアレシピ》

 2018年4月10日数量限定発売。

 メーカーのニュースリリースによると、2018年4月から酒税法が改正され、ビールに使用する副原料が緩和されたことを踏まえて、「お客様ニーズのさらなる多様化にお応えしたいとの思いから、世界各地のさまざまなビールの楽しみ方や原材料の使い方をヒントに“新しいビールのおいしさ”を「海の向こうのビアレシピ」として提案します」とのこと。

 

 そして、「海の向こうのビアレシピ〈オレンジピールのさわやかビール〉」については、

「カリフォルニアで楽しまれている、ビールにオレンジを添えるスタイルにヒントを得ました。オレンジピールとコリアンダーシードに加え、柑橘系の香りが特長のホップを使用することでオレンジを添えたようなフレッシュで爽やかな香りを実現するとともに、小麦麦芽を一部使用し上面発酵酵母で醸造することでやわらかい味わいに仕上げました」とある。

 原材料は小麦麦芽・大麦麦芽・ホップ・コリアンダーシード・オレンジピール。アルコール分は5%。価格は350ml缶が税込203円だった(イオン系のスーパー「まいばすけっと」での購入価格)。

 飲んでみると、確かにオレンジの香りがほんのりする。だが、それが上面発酵ビールらしさを引き立てているかというと、ちょっと首を捻る。こんなもんかなぁ、という感じ。悪くはないが、常飲したいかと言うと、そうでもない。

 

 一方、「海の向こうのビアレシピ〈芳醇カシスのまろやかビール〉」については、

「ベルギーで親しまれている、フルーツビールにヒントを得ました。カシスを使用し、麦芽の配合をバランスよく調整することにより、まろやかな口当たりと鮮やかな赤の色合いを実現しました。」と説明されている。

 原材料は麦芽・ホップ・カシス。アルコール分は5.5%。価格は350ml缶が税込203円だった(イオン系のスーパー「まいばすけっと」での購入価格)。

 こちらははっきり言って落胆。ビールにカシス果汁を加えた単なるカクテル。ベルギーのフルーツビールとは全く違うシロモノ。

 

 副原料が使えるようになったので、「とりあえず作ってみました」という程度の製品か。同じフルーツビールでも、例えばサンクト・ガーレンのようなクラフトビールメーカーは既に「湘南ゴールド」のような傑作ビールを作っているのだから、せめてあれくらいのレベルを目指してほしいもんである。

 

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