先日、近所のスーパー「ジャスコ」に買い物に行ったら、見慣れない緑色の缶の酒が売っていた。
近づいてみると、6缶ずつを束ねた紙ケースの表面に「数量限定醸造ビール」とある。発売元はサントリーだ。「芳醇なカナダ産麦芽だけでつくりました。」とのコピー。
缶の表面には、
「天然水100%使用」「カナダ産麦芽100%」「――リッチ&マイルド――」「生ビール 国産」
とある。まちがいなく、発泡酒でもOEMでもない真性の国産ビールだ。
ただ、不思議なことに、商品名がわかりにくい。通常のビールだと商品名が入っている位置には「SUNTORY BREWERY」と大きくあり、その上に申し訳なさそうに赤い小さな文字で「CANADIAN MALT」とある。これが商品名なのだろうか。
果たしてサントリーの新製品なのだろうか? ところがメーカーのホームページを調べてみても、この「CANADIAN MALT」は商品ラインナップに入っていない。???である。
その後色々調べてわかったのだが、この「カナディアンモルト」は、7月5日からイオン(株)経営の「ジャスコ」や「サティ」でのみ数量限定販売したビールなのだとか。よって、これを書いている9月11日現在にはジャスコの店頭から姿を消してしまった。偶然に買うことが出来てラッキーだったというところか。
麦芽100%、しかもアルコール度も約6度なので、コクのあるビールなのかと思って飲んだらそうでもなかった。むしろスッキリ系。香りはどこか古いビールに似た匂いがほのかにする。この匂いはサッポロの「オーガニック100 ピルスナータイプ」でも感じたものだ(そう言えばあれもグリーンのデザインだった)。船便で輸送する時に劣化するためなのか、それともある種の麦芽独特の匂いなのか、いずれにしてもあまりいい香りとは言いがたい。
限定醸造なので、飲めたこと自体は希少価値の点でうれしいのだけれども、また買って飲みたいかというと、ちょっと考えざるを得ない。同じサントリーのモルツと一緒に並んでいたら、そっちの方を選ぶかな。