2015年5月12日数量限定発売。
ペールエールについてのメーカーのニュースリリース。
「柑橘系の香りが特長のカスケードホップをふんだんに使用するとともに、レイトホッピング製法を採用することで、“ハッと目が覚めるような爽やかな香りと心地よい苦み”を実現しました」。
ブラウンエールについてのメーカーのニュースリリース。
「香ばしい香りと深い味わいが特長のカラメル麦芽を一部使用するとともに、『上面発酵酵母』を使用することで、“ホッと心がくつろぐような香ばしく深いコクと優しい口当たり”を実現しました」。
価格はどちらも350ml缶で税込238円(ローソンにて購入。ちなみに近所のスーパーでは198円だった。コンビニ限定商品でない方がうれしいな)だった。ブラウンエールについてのみことさらに「上面醗酵酵母」の文字が見えるが、そもそも上面醗酵でなければエールとは呼ばないんだが……。
原材料は麦芽・ホップでアルコール分5%というのも両者共通。缶には味の特徴を「旨み・香り・苦味・ボディ」の四つの点からそれぞれ四段階(五段階?)で評価してあり、かつ推奨のグラスの形状まで記してあるのが楽しい。
ペールエールはグラスに注ぐと色は中濃色で、「ハッと目が覚めるような爽やかな香り」というキャッチコピーに恥じない豊かな香りがする。上面醗酵らしい柑橘系のような香りとわずかな酸味。コクも感じる。大手メーカー製エールも遂にここまで来たか、という感じがする。これなら限定醸造する意義もエールを名乗る資格もあると思う。
一方のブラウンエールは色は中濃色と濃色の中間くらいか(わかりにくい表現ですね)。こちらは割と穏やかな香りである。コクを全面に出そうとしてホップを抑えたのか? その分凡庸な味になった感がある。まずまず美味しいビールではあるが、エールらしさはペールエールに比べ大きく後退している。
とりあえず、日本の大手メーカーもようやく個性あるビールを作り始めたのは喜ばしいことなので、この流れが続いてほしいものである。
ただこのシリーズ、第2弾は「ビター」「メルツェン」だとか。やや新味に欠けるセレクトに思える。どうせなら「インディアン・ペールエール」や「ヴァイツェン」を作ってほしいものだが。