《サントリー ジャーマンパールドライ》〜謎の真珠ビール!?

 そろそろ「新モルツ」をこのコーナーでとりあげねばとコンビニに入ったところ、またしてもサントリーの新製品が! いやはや、最近のサントリーの、この限定シリーズの発売頻度はすごいな。

 今回の限定ビールは「日本の天然水とドイツ産ペルレホップによる引き締まったコクと苦味のドライビールです」と缶にある。今回「ドイツ」を前面に出してきたのはやはりサッカーのワールドカップを意識してのことであろう。

「ドライ」と名称にあるが、これはメーカーによると「高温高圧蒸気で加工したドライ麦芽を使用」しているからだとか。そのため、アサヒスーパードライのような高醗酵によるドライを売り物にしたビールとは一線を画しており、味もややシャープながらも飲み応えを感じさせるコクがあるし、ホップの香りも十分だ。

 珍しいのは、今回のこのビールは副原料を使用しているのだけれども、原材料名に「麦芽・ホップ・糖類」とある点。今までコーンやスターチや米といった穀物を副原料として使用しているものは多かったが、糖類というのはビールではあまり聞かない。何のための糖類添加なのだろう?

 また、よくわからないのが「パールドライ」という名称。

 最初「ペルレホップ」のペルレ(perle)の英語読みかと思ったら、缶に「Pearl Dry」と明記してある。それで「Pearl」に「真珠」ではない何かビールに関係する意味があるのかと調べてみると、どうもそうでもない。

 そもそも「ドライビール」というのが日本発のジャンルであり造語なのだから(もちろんその嚆矢はアサヒ・スーパードライ)、Pearlを冠詞としたパールドライなどという英単語もあるはずがない。ということはサントリーの造語ということになるが、別に白色という訳でもないのに何で「真珠」なのか? メーカーのホームページにもこの名称についての説明は一切なく、謎は深まるばかりである。

 

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