《サントリー ゴールデンハーモニー》〜黄金の調和?〜

 サントリーが昨年の「カナディアンモルト」に引き続き、今年もイオン(株)経営の「ジャスコ」や「サティ」での数量限定ビールを発売した。

 麦芽100パーセントであり、今年も缶には「――Rich&Mild――」(昨年はカタカナ表記だったが……)とあり、基本的には昨年の「カナディアンモルト」の流れを継承しているらしいのだが、原料は、今年はカナダ産麦芽に加え、シャンパーニュ地方産麦芽も使用しているという。だから「ゴールデンハーモニー」なのか? なんとなく名前が安直な気が……。

 以下はメーカーのホームページより。

 「カナダ産とフランス・シャンパーニュ地方産の2種の麦芽使用による『うまみとキレ』と、チェコ・ボヘミア地方産、ドイツ・ハラタウ地方産、アメリカ・ヤキマ地方産の3種のアロマホップをバランスよく使用することによる『華やかな香りと穏やかな苦味』を実現しました。こだわりの麦芽とアロマホップを100%使用し、これを赤城山水系の天然水100%で仕込むことにより、素材のおいしさをいっそう引き出しています。

 

 原材料は「ワールドセレクトビア」同様に多国籍である。

 味は、ホップの華やかな香りと、やや軽めながらも麦芽100%らしいボディがあって、バランスのとれた良い出来。昨年の「カナディアンモルト」よりもずっと美味しい。麦芽100%のピルスナータイプとしては、すでに新モルツと、そのグレードアップバージョンとしてのプレミアムモルツがあるが、ゴールデンハーモニーはその中間位のバランスの印象だ。

 ただ、このメーカーの限定ビールを積極的に作っていこう、という意欲は評価したいが、原材料の組み合わせが変わってもどれも似たような傾向のピルスナータイプばかり、というのにはいささか食傷気味でもある。

 せっかく数量限定で作るのだから、今後はアルトやペールエールといった、ピルスナー以外のビールにもチャレンジしてくれるとうれしいのだが……。

 

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