《サントリー 貴富の香り》

 2014年4月10日イオングループ限定発売。

 メーカーのニュースリリースによれば、「世界中の多様なタイプのビールを参考に醸造した『クラフトマンズ ビア』シリーズを、イオングループ限定で発売していきます。今回はその第一弾として、“ウイートラガータイプ”をテーマにした『サントリー クラフトマンズ ビア 貴富の薫り』を発売します。」「白ワインを思わせる、華やかな味わいをお楽しみいただけます。希少品種のネルソンソーヴィン種ホップを使用し、香りを引き立たせるレイトホッピング製法を採用することで、気品のある爽やかな香りを実現しました。また、雑味の少ない小麦麦芽を一部使用することで、上質な麦の旨みを引き出しました。」とのこと。

 世界中の多様なビールを作るのではなくて、それを「参考に醸造した」ものを作る、というあたりがいかにも日本のメーカーであり、もの悲しい。結局、大メーカーの作るビールは何を作っても大抵はピルスナーの亜流なのだ。

 「ウィート」とは小麦のことである。だからウィートビールとは本来は小麦の比率の高いビールであり、ヴァイツェンが有名で、果物のような豊かな芳香が楽しめるという特徴がある。

 さて、この「貴富の香り」である。「貴富」というのは「貴腐」をもじった造語であろう。アルコール分は5%。麦芽100%。価格は350ml缶が205円(イオンでの購入価格)。

 飲んでみると、確かに小麦由来の香りがしないでもないというような気がすると言うのはやぶさかではない、といったところ。ただ、これをもって「白ワインを思わせる」というのはいささか強引じゃないかな。

 

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