家づくりの予算について
家づくりにはお金がかかります。それは工事費に限らず、設計費用、土地測量、地盤によっては地質調査費用、家具、カーテン、建物登記費用、ローン手数料、引越し費用、火災保険など家を建てるのに間接的な費用がかかります。ここでは家づくりに必要な全体的な予算組みを示し、それぞれの該当する項目をチェックして、家づくりの参考にしていただければと思います。
項目 内容
A.解体費用 既存の建物を解体して、新たに家を新築しようとする場合に発生する費用です。建設機械で一気に壊すやり方と既存の建物を再利用する場合などは手仕事で丁寧に壊すやり方があります。役所へ産業廃棄物の届出が必要になります。
B.建築工事費 住宅として最低限生活できる範囲を示します。基本的には材料費、人件費、運搬交通費、諸経費、一般管理費から成り立っています。建築に関わる本体工事費、給排水設備、換気設備、電気設備があります。空調設備を建築工事に組み込むか別予算にするかは設計と建主の意向によりますが、いずれにせよ必要な場合は全体の予算のどこかに組み込む必要があります。
C.外構、造園費 家のまわりの塀、擁壁、門扉、車庫、造園植栽などを示します。
D.設計監理費 家づくりの無から形あるものを生み出すために必要な創造的な行為にたいする建築家に支払われる対価、報酬です。人件費、事務諸経費、交通費、技術料から成り立っており、建物の種類、工事費によって報酬にたいする料率がちがいます。
E.給水加入金 市町村によっては新築の場合、発生する費用です。建替えの場合は既存の水道メーターを使用することで該当しませんが、口径を大きくすると発生する場合があります。市町村に確認を要します。
F.下水負担金 市町村によって違います。確認を要します。
G.土地測量費 敷地にたいする実測にかかわる費用です。設計における敷地と建物の関係を示すために必要なものです。この情報をもとに家づくりのスタートとなるので、充分な情報がない場合は建主に新たに提供していただく必要があります。実際には測量士、土地家屋調査士が実務をおこないます。
H.地質調査費 敷地の地盤が軟弱な場合や中高層建物、鉄筋コンクリート造の建物の場合実施します。方法はボーリング調査、土質試験などを行います。木造の場合は周辺の状況をみて計画の内容を判断してから実施の有無を建主と協議します。
I.開発許可申請費用 市街化調整区域に建てようとする場合に必要となります。都市計画法が制定される前から宅地であったことが条件の一つとなっていて、農家の分家住宅や公益性のある店舗住宅などに制限されます。市町村に確認を要します。
J.カーテン、家具費用 家具は移動可能なもの、椅子、テーブルなど。造り付け家具の場合は建築工事に付随しますのでこの分の予算は建築工事に含むか別予算で計上しておく必要があります。
K.什器備品、看板等の費用 店舗や事務所を併設した場合に必要となります。
表示登記、保存登記費用
M.抵当権設定費用 融資を受ける場合に必要になります。
N.ローン保証手数料 融資を受ける場合に必要になります。
O.ローンの印紙代 融資を受ける場合に必要になります。
P.火災保険料
Q.借家、仮住まいの費用
R.引越し費用
S.地鎮祭、上棟式の謝礼、寸志等 実施の有無は建主の都合によります。
T.上記にかかる消費税