テレビ放映はありえない10のこと


ちょっと『華氏911』を観たときの熱を冷ますべくダグラス・ラミスさんの本を紹介します。同じようにあの映画でオーバーヒートしたひとは図書館などでゲットして。この面白さは入手困難です。

華氏911』を見るとムーアも思いつきで映画をつくったのではなく、ずうっと前からジャーナリストをしていたことは明らか。このダグラス・ラミスさんも『世界がもし100人の村だったら』で売れましたが、ずうっと前からラディカルに平和への模索をし続けているとんでもない人です。15年前に初めて(なまで)出会ってから、いろんなマニアックな知識・知恵をもらっています。

メディアが互いに「そっちが偏ってる」とか「そっちがプロパガンダだ」とかどんぐりさんなこというので、ラミスさんの『テレビが放映しない10件のこと』っていうエッセイを何年かぶりに読んでみました。

1、タバコのCMで咳き込んだり、むせてる人(笑)。
  喫煙者はけっこうむせます。口臭あったり、歯が黄ばんだり。でもCMでタバコを吸う人はいつも元気ハツラツ。健康そうです。

2、酒のCMで酔っぱらってる人。
  たしかに酔って目がすわって乱暴になってる人や、酔った勢いでハレンチなことをフツーはしますが、CMでは酒は酔うためではなく「味わう」ためみたい。山の湧き水でも飲むかのように。でも実際には、ろれつが回らなくなったり、吐いて道ばたに倒れたり。お酒のCMで二日酔いなのも見たことないです。

3、車のCMのなかの渋滞。
  日本で車に乗ったら、ほとんどが信号で止まったり、渋滞に巻き込まれたり(日本だけじゃないですよ。アメリカもひどいんです。日本より。だって5車線もあるのに(上下線あわせたら10車線!)それでもうんざりの渋滞です。ロサンゼするは)。でも、CMでは一生でも何回行けるか行けないか分からないくらいみたことない広い草原や荒野を走り続ける。実際にはありえない。にゃにゃにゃにゃい。

4、An open debate about the emperor system.

 ハイここまで。。。これ以上は過激過ぎてネットには書けません。勇気ないです。このエッセイは『英語で考え日本語で考える〜ウォー・カムズ・ホーム』にあります。相変わらずあまり流通してない(させないのかな)ので中古など見つけたら買いです。見開きで左側が英語、同じ内容が右ページには日本語で。ひとつぶでふたつおいしいです。どのえっせいも1ページか2ページしかないのに、深くこころに突き刺さってくるのがここちいい。ちなみにエッセイの英語でのタイトルは “10 Things You'll Never See on TV”


HOW TO LOSE A GUY IN 10 DAYS10(テン)つながりで、かわいい絵本を思い出しました。表紙もすっごいかわいー『How to Lose a Guy in 10 Days』です。日本語でも出てた気がするんだけど、みつからなかった。絵本で全然文章ないからむしろ洋書の方がオススメなんだけどね。amazon.co.jpは洋書も手軽に買えることと、洋書の中古まで気軽に買えてしまうのがすごい。この本はレビューにあるように、ひとりで立ち読みはちょっと「うぷぷ」って笑ってしまうからちょっと危険。2人以上で立ち読みしたら楽しい。シッタカブッタくん(うわっ。いまみたら¥100で中古が出てる!)みたいにいろいろ我に返って楽しく自分のことがわかる絵本でもあるので買ってもいいし。どっちも前向き感いっぱいの絵本&マンガ。

Cover Art “How to Lose a Guy in 10 Days”は実は映画化もされた。絵本を無理やり映画にしたからかな。これがえらくつまらなかった。邦題は『10日間で男を上手にフル方法』。これまたいけずなタイトルになっちまった。つまらないのになぜ見たかっていうと飛行機のなかで上映してたからみてしまった。見てまた怒りで体温上昇して息苦しいフライトとなった。
こういう映画は役者が好きか嫌いかただそれだけ。男と女のただの化かし合いなら、わたしならゼタ・ジョーンズの『Intolerable Cruelty』の方がまだましだと思うな。。それは内容的にってことではなくて役者が、ってこと。邦題はなぜが『ディボース・ショウ』。これは邦題と言っていいのか。なんか腑に落ちない。

閑話休題(かんわきゅうだい)。
読めないので何度でもふりがなをふります。
ラミスさんの『テレビが放映しない10件のこと』にはオチがある。
10番目の項目は「テレビ以外のもの」。
これは理解が難しいけど一番重要なとこ。
英文では “This is not just a tautology.”て書いてある。
「これはただの同語反復じゃないよ」。

「違いはたくさんあるが、そのひとつは、テレビの場合、消すことができるということ。現実は、消すことができない。」

英語で考え日本語で考える〜ウォー・カムズ・ホームC. Douglas Lummis、晶文社(しょうぶんしゃ)、1995。

それにしても、ムーアはすごかったな。パンフレットには「金曜の夜みんなで映画観に出かけて楽しい時間を過ごしてほしい。そういうエンターテイメントとしてつくったのだ。政治主張なんかじゃない。」だって。確信犯だな彼は。テリー伊藤の解説もあって「ジャーナリズムの原点」だって。ほんとにそう思う。ジャーナリズムが何かを批判するときに「そっちの意見は偏ってる」なんて言っちゃダメ。それは「読者」が判断することです。


Posted: 2004年08月18日 (水) at 01:11 
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