日本は本当に平和憲法を捨てるのですか?


「今のところ(1945年以来)日本という国家の交戦権
(戦争をする権利。日本は憲法第9条によって放棄している)
 によって殺された人は1人もいない」
日本は本当に平和憲法を捨てるのですか?』平凡社。

200411月1日(月曜日)

Dear Friends,

 いよいよだ。あと1日。言いたいことはたくさんある。これで51日、連続でアメリカ中をまわって投票を呼びかけてるから、モノを書く時間がほとんどない。そこでいろんな人たちへのメッセージを1つの手紙にまとめることにした。どうか自由にコピーして、適当な部分を選んで、友だちや家族に送ってほしい。

これがぼくの最後の言葉だ……

良識ある保守主義者と恢復しつつある共和党支持者のみなさんへ

 心の底ではみなさんも、ブッシュをどうしようもないダメ男だと思っているはずだ。戦後のプランを持たずにイラクへ攻めこんだこと、380トンもの爆薬を紛失して勇敢な男女の命を危険にさらしていること。この男は戦争のやり方なんてまるでわかっちゃいない。戦地からぼくのところへ送られてくるメールを読んでみてほしい。イラク人がどれだけ米軍兵士を憎んでいるかわかるはずだ。街に出た米軍兵士は格好の標的になる。バグダッドの米軍管理区域内でさえ、何百人ものアメリカ兵やイギリス兵が殺されていて、多くの人がベトナム戦争のときのテト攻勢に近いと言っている。
 ブッシュはオサマ・ビン・ラディンを捕まえようとしない。それに911テロに関する調査をことごとく妨害しようとした。あの調査に反対するなんてどういう人間なんだ? 職場で3000人が死んだとき、なぜそんなことが起きたかなんて調べる必要はないと上司が言ったら、みんなは怒ってそいつを放り出してしまうだろう。あの悲劇のあとでとった行動だけでも、ブッシュをクビにする理由として充分だ。
 ブッシュが保守主義からほど遠いことを、もうみなさんはご存じだ。あの男はめちゃくちゃに税金を使って史上最高の財政赤字を生み出した。それから、政府があなたの図書借り出し記録から寝室まで盗み見るのはいいことだと考えている。

 みなさんの多くはブッシュが好きじゃないけれど、ケリーがいいかどうか確信が持てずにいる。でも新しい男にチャンスを与えようじゃないか。彼はあなたの税金をあげたりしないし(あなたが大金持ちなら別だ)、あなたの猟銃を取り上げたりしないし、フランスに旅行しろなんて命じたりしない。何十年か前にはあなたがたのために自分の命を危険にさらした男だ。彼はそれをもう1度やるチャンスを与えてほしいと言っている。

いつも棄権するみなさんへ

 みなさんが投票に興味を持たない理由はよくわかる。政治屋どもは口先で調子のいいことばかり言う。いつまでたっても何も変わらない気がする。それにあなたにはたった1票しかない。
 そう、政治屋どもは口先で調子のいいことばかり言う。でも、車のセールスマンだって同じじゃないか? だからって車を買うのをやめるか? 政治屋どもは有権者の怒りという脅威には反応する。ほとんどの人が投票しないとなったら、連中には朗報だ。多数派の意見に耳を傾ける必要がないのだから。
 アメリカ国民の50パーセント近くが投票しない。つまりみなさんはアメリカで最大の政党に属しているわけだ——棄権者党に。ということは、みなさんにはジョージ・W・ブッシュをホワイトハウスから追い出す力があるということだ。これってクールじゃないか?
 明日行なわれる選挙の投票率は、ぼくたちが生涯に経験する選挙のうちで最大のものになると思う。それに参加しない手はない。投票所の長い行列はワイワイとにぎやかで楽しいはずだ。これは歴史的な選挙なのだ。あとで、行かなかったのはオレだけかい? なんてことになるのは嫌じゃないか? どうか投票すると約束してほしい。今度だけでいいから。

初めて投票するみなさんへ

 地球上でいちばん長く途切れなく続いている民主政治の世界にようこそ! 主役はあなたがただ。民主政治はあなたがたのものだ。
明日がどんな日になるか、ちょっとだけ話しておこう。行列はかなり長くなるはずだ。だから iPod を持っていこう。もっといいのは、友だちと一緒に出かけることだ。選挙管理委員会にはどれだけの人が投票にくるか予想がついていない。投票率はぼくたちが経験する選挙のうちで最大のものになるはずだ。だから投票機の数は充分じゃないだろう。投票用紙が足りず、もっと運んでこいとなるかもしれない。

 投票の仕方がわからないときは、遠慮なく尋ねよう。投票にしくじっても、やり直す権利がある。法律によれば、2度しくじっても、3度目の正直で投票ができるのだ! 

 参加してくれてありがとう。民主主義は観戦するためのスポーツじゃない。観客席から立ちあがって参加してこそ意義がある。

アフリカ系アメリカ人のみなさんへ

 まずは、みなさんがすでにご存じのことを確認しておこう。アメリカにはまだ人種問題がある。これは控えめな表現だ。2000年にフロリダ州で、数千人あるいは数万人のアフリカ系アメリカ人が投票権を奪われていなかったら、アル・ゴアが大統領になっていた。
 ここでぼくは誓う。あんなことが2度と起きないよう、ぼくはできることを全てやるつもりだ。この誓いを立てているのはぼくだけじゃない。何千人もの弁護士がフロリダに飛んで、ボランティアの選挙監視員として、誰かが投票権を奪われそうになったら介入する用意をしている。もう選挙妨害はさせない。
 ぼくのほうでは、プロ・アマ両方の映画作家1200人に声をかけて、ビデオカメラを持ってフロリダ州とオハイオ州に乗りこんでくれるよう頼んだ。犯罪行為が行なわれそうになったら、カメラクルーが飛んでいって、現場を記録に収めるつもりでいる。この2州での共和党の役人が働く不正にスポットライトを当てるのだ。連中も、今度は2000年のときみたいにうまくやってのけることはできないだろう。
 オハイオ州では、共和党支持者が2000人近くの人間を「投票異議申立人」に雇い、クリーブランドの黒人居住区に送りこんで、アフリカ系アメリカ人の投票を阻止しようとしている。見下げ果てたやり口だ。どうかそんなことで投票をやめないでほしい。ぼくも含めて、何千人もの人間がみなさんを守るために戦う覚悟を固めているから。

ジョージ・Wへ

 今はさぞ苦しいことでしょうね。でも、それはぼくたちみんなが経験してきたことなんだ。「おまえはクビだ」ってやつほど恐ろしい言葉はないからなあ。今週、オサマ・ビン・ラディンがビデオで登場して、あなたがやつを捕まえ損ねたことをアメリカ国民に思い出させた。とんだハローウィンの化け物が現われたもんだね。でも、とにかくやつは姿を現わした。3千人を殺した男が、面と向かってあなたをあざ笑った。あなたはなぜ特殊部隊に彼を追うのをやめさせたのかな? なぜ911の翌日に、対テロ責任者に、オサマのことは忘れてイラクに集中しろと命じたのかな?

Yours, あなたの友
Michael Moore マイケル・ムーア

http://www.michaelmoore.com
MMFlint@aol.com
「英語の分からない方にもメッセージを伝えたい」
というマイケル・ムーアの要望に基づき、
michaelmoore.com サイトに掲載されている情報を抜粋・翻訳したものです。
© MichaelMooreJapan.com, All Rights Reserved.
translated by Toshiyuki Kurohara.


 

Posted: 2004年11月01日 (月) at 19:28 
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