春、あたりはひっそりと静ま
りかえって物音一つしない。そ
の静かさの中で鳴きだしたせみ
の声は、岩にしみ入るように感
じられることだ。
まつおばしょう
せみ
しず
 
 閑かさや
 岩にしみ入る
 蝉の声
        松尾芭蕉