Futureは、「来シーズンのSuperbowl Champion」はどのチームかのような、Championチームを予想するタイプの賭けです。これがsucker
bet(詐欺的に控除率が大きい賭け)であることは、ほとんどのSportsbook入門書に出てきますが、実際の所「どの程度」低いのでしょう。
少し古いですが、2000シーズン初頭のデータから、各カジノ系列の"Win
Superbowl"の表面的な控除率を計算してみると
2000シーズンSuperbowl Winの控除率 | |
Casino系列 | pay out 率 |
Boyd*1 | 50.3% |
Mirage*2 | 62.4% |
Imperial Palace | 59.4% |
Leroy*3 | 60.1% |
Best Pick | 80.6% |
Worst Pick | 41.8% |
*1:Boyd系はStardust等
*2: MirageはMGMと統合前
*3 Leroyは広域sportsbookで弱小Casinoに窓口があることが多い
となります。即ち控除率は約50%〜38%と、天文学的です。
Futureを買われた経験のある方は、「とは言ってもFutureのオッズはカジノによってバラついていることが多いので、買いたいチームにもっともおいしいオッズをつけているカジノで買えばそれほどひどいベットではないのでは?」と思われるかも知れません。もっともな疑問です。
これを検証するために、「各チームについてもっともおいしいオッズをつけているカジノを選んで購入した場合の控除率」を計算したものが表中の"Best
Pick"です。pay out率はかなり向上しますが、それでも約80%なので、勝負に値する水準とは言えません。(意味はありませんが、"Worst
Pick"は、これとは逆に「もっともまずいオッズをつけているカジノをわざわざ選んで購入した場合」の控除率です。参考まで)
「もう少し探索するSportsbook数を増やせば良いのでは」という疑問もあることでしょう。NFLではありませんが、あのラスベガス大全がサッカーのWorld
Cup 2002の各カジノ系列の「優勝チーム当て」のオッズ調査を行っています。これを利用して同様の計算を行うと、
ワールドカップ2002Winの控除率 | |
Casino系列 | pay out 率 |
MGM*4 | 60.3% |
Mandalay | 59.2% |
Park Place | 56.1% |
Harrah's | 59.0% |
Venetian | 67.5% |
Boyd | 60.2% |
Coast | 56.6% |
Station | 62.0% |
Best Pick | 83.2% |
Worst Pick | 41.7% |
*4 MGM Mirage
となります。Venetianがやや良心的ですがいずれにせよ禁止的な控除率です。その一方、shopping
aroundするCasino系列数が多いので、Best Pickを試みることによりpay out率は83.2%にまで改善しています。一定レベルの改善の効果があるとも言えますが、いかんせん数字が勝負ラインには届いていません。
結論するに、
となります。
なおSuprbowlについての同様の試算はwidardofoddsにも掲載されているので参照して下さい。両者の比較から判断するにタ同じ系列のカジノであっても、futureに対する控除率の設定値は変動していることにも注意が必要です。