Royal Flushの出現確率について


ビデオポーカープレーヤーの夢、それはロイヤルを引くこと!なんですが、「そんなの絶対来るかよ」と思う人もいれば、「今度は必ず」という人もいるでしょう。では、ロイヤルってどの位の頻度で出るのでしょうか。これは、戦略にもよりますが、ざっくり3.5万〜5万回に1回です。(このように、すべてのことが丸裸の状態で分析できるところがビデオポーカーの利点の一つでもあるのです。スロットだと、ジャックポットの確率は?と聞かれても、闇夜に鉄砲を打つようなもので皆目見当がつかないでしょう)時間になおすと約80時間に1回程度です。

じゃあ、80時間きっちりプレーすれば、きっちり1回ロイヤルが出るのでしょうか。?答えは、「出るときもあるし、出ないときもある」ということです。具体的にいうと、80時間プレーすることにより、「平均的に」ちょうど 1回出現するジャックポットは、実際に80時間丁度プレーすると、

1回もでない --- 36.8% (1/e:eは自然対数の底)
1回出る --- 36.8%
2回以上出る --- 26.4%

の確率でそれぞれ起ります。だから、不幸な36.8%の人は(直感より結構大きい確率かも知れないですね)80時間頑張っても、1回もロイヤルが引けないのです。その分幸運な26.4%の人は2回以上ロイヤルを引くことになります。

上の数字は、「T時間プレーに1回ジャックポットが出るマシンをちょうどT時間プレーした場合」に、常に当てはまる数字なので覚えておいても悪くありません。ついでですが、このマシンをX時間プレーした場合に、1度もジャックポットを引かない確率は (0.368)**(X/T) となります。(**はべき乗をあらわす)

ついでなのでもう少し一般化させておきます。T回に1回あたるクジ(vpでもスロットでもなんでもいいのですが)をX回引いたときに、ちょうどk回当る確率P(k)は、(「平均してT時間に1回当るスロットマシンをX時間プレーした場合」と読み替えてもおkです)

P(k)=e**(-X/T)×(X/T)**k/k!

(注)e=2.71828(例の自然対数の底)
k!=kの階乗=1*2*3*4・・・・*k (但し0!=1)

とういきれいな式で表現できます。
これはpoisson分布と呼ばれているものであり、ジャックポットの当る回数とか、飛行機事故の起る回数(ちょっと不謹慎かな)、落雷に当る人数とか、流しの空きタクシーが1時間に通る台数とか、「滅多に起り得ないけど、沢山の人がいたり、沢山プレーしたりするので、全体としては、数回起り得るような現象の出現回数全般について、ざっくりあてはまる式です。

で、特にロイヤルがちょうどN回に1回当るとして、ちょうどN回プレーした場合にロイヤルを引く回数については、X=N, T=Nですから 代入して、ちょいと式を整理しますと

P(k)=(1/e)×(1/k!)=0.368/(k!)

という単純な式で表現できます。

。ちなみにこのとき

k k! P(k)
0 1 0.368
1 1 0.368
2 2 0.184
3 6 0.061
4 24 0.015
5 120 0.003


となります。36.8%のヒキの弱い連中を踏み台にして、1.5%の幸運な人はこの期間に4回もロイヤルを引けることになります。VPやスロットの場合、長期的にみれば、この不幸な36.8%の連中の仲間入りをしないことに「賭ける」ゲームだとみることも出来ます。ついでにいうと、ものすごく厳密にはpoisson分布の式は当る確率がが無限に小さいときにだけあてはまる式で、確率が1/100とか1/1000とかいう有限の値だとすると、あくまで近似値となるのですが、当る確率が1/100程度以下あれば、 poisson分布を使って求めたのと、ほとんど一緒の答えが出てきます。


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