四季工房 宇都宮モデルハウス
1990年に福島県郡山市に最初のモデルハウスの設計依頼を受けてから、15年が経過した。この間、四季工房の前身の会社から福島県・宮城県・埼玉県などでモデルハウスのお手伝いをして、私どもが関わったこの会社のモデルハウスは宇都宮で12棟目の仕事となった。現在も13棟目を設計中なので、完成したらまたご紹介したいと考えている。
今ではあたり前になった木や漆喰などの自然素材を使い、人に害をなさない住まいを造る手法は15年前から変わっていない。この建物はエアパス工法で温熱環境に優れていて、たとえ冷暖房をかけても小さなエネルギーでよいが、本来の省エネルギーな住宅は、冷暖房を必要とする期間が最短で済むことだと考えている。使い勝手や間取りの効率が良いことは当然だが、採光や日照による採暖や通風などを注意深く検討して、冷暖房をなるべく使わないで暮らせる住まいを提案している。
家を開け放して暮らせる時期には、室内と外部をつなぐデッキで自然を身近に感じながら開放的でな生活が営める。外観は風景になじみ、建物の東南に位置するデッキは形状を工夫して、厳しい冬の季節風を避けながら、陽だまりをつくる。
東南外観
雁行は、冬の季節風を避けて陽だまりを作る構え。デッキとサンルームが見える。
デッキ
入隅の木製建具は、戸袋に引き込み全開にできる。
住まいと外の自然を連続的につないで暮らす仕掛け。
台所から食の間と居間を見る
しっかりとした木組みの架構は伸びやかな空間を作り出す。台所にいても居間の気配を感じられ、自然な家族のつながりをうみだす。
食の間からデッキと水廻りを見る
朝の日差しや天候、樹木の変化などの季節の移ろいを楽しめる。
食事の時の家族の会話も弾みます。時にはデッキでお茶なども・・・

ポーチ
無垢材で作った玄関扉。狂いやすいのでガラススリットの立て桟を反り止めとしている。
アプローチ
植栽が出迎える飛び石のアプローチ。ここはユニバーサルデザイン(バリアフリー)仕様ではありません。
ポーチとその上部
南に面した開口部には、安全と布団干しの為の木製手摺を用意している。
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