東陵高校のキャッチフレーズ
札幌大谷のキャッチフレーズ
知将 相澤監督
タイムアウトで指示
唯一の個人技(サーブ)
ブロックで奮闘
コートサイドでの熱い応援 |
平成17年02月12日。
札幌南区にある、南区体育館にて、春の高校女子バレー南北海道大会が
行なわれた。札幌東陵高校は、前年度の覇者。公立高校ながら南北海道の
代表になったが、南北海道では史上初の公立高校の出場。
相澤監督は、バレー界では有名で、様々な戦略を駆使し普通の子供達を勝
たせていくマジシャン。一度、相澤監督の講演を聞いたことがあるが、確
かに面白い発想。その後、交流を持ちラジオゲストにも出演して頂いた。
今年の大会は、前年度の主力が去り、また一からのスタートである。また
選手も少なく、交代要員もいない部員の少なさ。その中で、札幌支部で勝
ちあがり全道大会に駒を進めたこと自体でも快挙・・。
ここで、公立高校の実態を紹介しよう。
公立高校は、私立と違い「与えられた地区」の子供達を対象にリクルート
していかなくてはいけない。東区のある地域の子供達が対照。「学区」と
いうものがあり、それ以外の子供達は狭き門での受験となる。
スポーツに対し、子供の時から熱狂的なエキスパートはそんなに集まらな
い。その子供達を、時間内で楽しさを教え強化し、勝つことによる喜びを
教えながら鍛えていくことは、思っているより難しい。
相澤監督は言う。
「高校男子バレーでは、力量でほとんどの勝敗は決まる。しかし、高校女
子バレーは力量での絶対はないんです。圧倒的な子供がいれば別ですが
ほとんどは、どんぐりの背比べ。メンタル的なものや戦略・戦術により
男子ほど結果は決まりきったものにはならないんですよ。」
と、教えてくれる。確かにそうだ。バレーという競技は、ひとつのミスで
流れが一気に変わり、ラリー制になったルール上、一気に得点が入ってい
く。弱気の虫が現れると中々立て直すのが難しい・・。
東陵高校は、この日1回戦の岩内高校戦で鮮やかに勝利を収め士気高揚す
る。2回戦の苫小牧中央高校の試合、序盤から連続5ポイントでリズムに
乗れない。左のアタッカーを左側(レフト)においたり相手を揺さぶる。
しかし、相手のサーブが強力。レシーブが上手くいかずセッターにボール
が中々かえらない。タイムアウトを駆使し、選手に的確な指示を与える。
序盤からの連続失点で終始相手リズムで進行し、実力を出し切らないまま
の敗戦。前年度優勝高校の敗退だ。
相澤監督は、新チームになっての難しさを以前から話されていた。でも、
どんな環境でもベストを尽くすのが大切だという。今回は、2年・1年生
だけの少数。4月になり部員が補充されチームとして熟成した時に、また
東陵旋風は起こっていくと思う。
本日の敗因は、相手の強力サーブに上手く選手が対応出来なかった。真上
にファーストタッチを上げるだけでも良かったが、それもままならなかっ
た。またバレーで唯一個人技である「サーブ」が逆に思うように「ビシッ
」といかなかった。サーブで崩せなかったのである。そして一番大きかっ
たのは「心の中」の部分だと思った。
心の中の揺れは、自分のパフォーマンスを大きく左右する。心の中をコン
トロール出来れば「勝ち」とさえ言われる。その心の中にどれだけ「強さ
」を蓄えられるかが、今後のポイントだろう。今後に期待大だ!
コートサイドでの応援となったが、父母会などの方々が一生懸命になって
応援している。素晴らしいサポートだ。スポーツを通じて家庭の繋がり・
絆が出来ているのではないだろうか。
最後に印象的だったのは、相澤監督が敗戦後、応援に駆けつけてくれた方
々全員に声をかける。
「遠いところ、お忙しいところ有難うございました」
その感謝する気持ちが、チームを強くする秘訣のひとつだろう。また、相
澤監督の人間性を垣間見た瞬間だ。まだまだ、強くなりそして次回は全国
での勝利を目指し、頑張ってほしいと願う。
野球以外のスポーツ観戦だったが、体育館の熱狂と選手の頑張りをみて、
何かパワーを貰って会場を後にした・・・
|